あけぼの

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雪見障子

2014-12-04 18:40:30 | アート、文化

雪見障子とはある世代でないと解らないかもしれない。現今は障子のある家そのものも少なくなっただろう。筆者は生まれ故郷の生家が懐かしく、2軒建てた家のどちらにも雪見障子をつけた。雪見障子というのは、障子の下半分がガラス窓になっており、その前側に普通の障子が重なってあるので普段はガラス窓は見えない。重なった障子部分は上下にスライドし、ガラス部分は見えたり見えなかったりと、機能的だ。その障子を上に持ち上げるとガラス越しに外の雪景色を観賞できるのです。

だが、雪景色を観賞した記憶がない。折角風流な障子を作ってあるに。多忙だったのか。ステイタス気分も味わわず仕舞いだった。人生も終焉が近づいたというのに。そうだ!これからでも初心に返って風流心を味わうことが出来るではないか。もともと料亭や茶室など客人が来る部屋にあるもの、床柱を背にしてくつろぐところにある日本風の優雅な障子なのだ。

 ところが、である。今朝起きがけに身体がフラつき、動いた瞬間雪見障子に倒れかかったのだ。メリメリと音がして障子の桟が壊れ、筆者は障子ごと倒れるところだった。ガラス窓が筆者の支えの働きをし、難を逃れた。妙なところで「お役に立っていただいた!」。(自悠人)



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