かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

保証人の預金拘束

2008-09-08 | 事例
「内緒で教えます。保証協会から指示がありました。
 代位弁済になるようだったら、債務者の預金は勿論、
 保証人の預金も全て拘束してください。と、当行は
 代位弁済の手続き前に皆さんの預金を拘束します。」
担当者からこんな電話が入りました。
拘束するから其の前に預金は全て降ろしなさいと云うことでしょうか。

全額保証協会付の借入です。残はもう1080万です。
何回もリスケをお願いし、今は金利が22000円、元金42000円の
支払いです。他に国金などもありますが。それらがどうしても
払えなくなったのです。

しがない山あいの温泉町の寿司屋。町を歩いている浴衣の
観光客を見かけることなど無くなりました。
何時の間にか地元の常連客相手の商売に変わりましたが、
運転者には飲めない寿司屋なんて売上は揚がる筈がありません。
今は、お店の維持すら難しくなって居ます。

金利も払えなくなって三ヶ月経ちました。
今日銀行に呼ばれて保証協会の代位弁済になることを告げられました。
プロパーは有りません。
「お金は借りれるわけでなし、そうなって、保証協会と
 今後の返済を話した方が、良いかも知れないな。」
そう思っていたところに担当者から電話があったのです。

借入は二口あり、それぞれに第三者保証があります。
一つは義兄、大工で、彼の家のローンも、又借入も
同じ信金のお世話になって居ます。
いろいろな振込みも此処を利用して居ます。
もう一口は旅館の主人で、経営に噂のあるところです。
慌てて二人に連絡しました。
義兄は預金残は何時も幾らも無いが拘束などされて信金が、
利用できなくなるといろいろの振込みに困ると言って居ます。
第一拘束などされれば、保証債務より、自分が借りて返済中の
お金やローンはどうするのと云うわけです。
旅館の方は早くからこうした事は予測し、今信金には、
幾らも残が無く、1年くらいは放置している。どうなっても
良いから心配するなと頼もしい返事です。

それにしても保証人には1円足りとて迷惑は掛けれません。
保証人には事前に何らかの連絡が必要だろう。其れが有るまで
拘束など出来っこないさ。
第一拘束などしなくても信金は全然損はしないのではないか。
それに自分の残高も2000円、結局拘束など出来ないと自分で決めて、
何もせず1日経ちました。

やはり拘束されて居たのです。
大工から電話がありました。今日振込みのお金を
入金しようとしたが受け付けないということです。
勿論降ろせません。担当者の内緒の注意は本当でした。

担当者に傷が付かないように支店長に電話をしました。
「私どもの意志では有りません。保証協会の指示です。
 何なら保証協会に行って交渉願います。」

「一般的に拘束と云う事はあるでしょう。然し今回の件は、
 私どもに債権が移っているわけでなし。私どもにはそんな権限が
 無く、信金に指示など出来ません。それに何も通知せず、
 いきなり保証人の預金拘束は出来ないように思います。」
保証協会は、妙なことを云って来るなと言わんばかりです。

「そうですか、保証協会は何も云わないと言って居ましたか。」
電話の前で、支店長は暫く黙っていました。
「一旦電話を切らせて頂いて後ほどお答え申し上げます。」

1時間後にかかってきた電話は「私と大工の拘束は解きます。
今後も今まで通り利用願います。然し旅館さんの拘束は、
2万円ほどですが此処1年以上後利用も無く当行でも拘束解除の
理由が見当たりません。拘束は続けさせて頂きます。」

保証人の預金はいきなり拘束出来るのかと云う私の質問は、
無視された返事でした。

埒が開きません。金融庁に聞いてみたいと思いました。
インターネットで電話も調べました。
旅館の主人に電話で謝りがてら、其のことを言いました。
「一寸待って。もう10年くらい前かな。まだ金融庁なんて無くて、
 大蔵省の理財局と云うところに銀行の苦情は言えたのさ。」
話は当時、定期預金を拘束された人が大蔵省の理財局に言って
拘束を解いてもらったらしいです。
この事は直ぐ町中の金融機関の知るところとなり、以後は大蔵省に
直訴する彼と言う事で、何処も相手にせず、間もなく倒産に
追い込まれたらしいです。其の後の差押も徹底して居たとのことです。
監督官庁に直訴された銀行の逆恨みを、その人はつくづく知ったと
言う事です。だから金融庁などには電話をするなと云うのです。

漸く、支店長も本部に旅館の拘束も解除するよう申請すると云っています。

其の結果がどうなるかわかりませんが、結局力無い者は善悪が、
解からぬままに金融機関に振り回されなければいけないでしょうか。





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