「社長、留守に運送店が手形を返しに来ました。
お電話をいただきたいそうです。」
運送店の支払いを2月間、何もして居りません。
五月蝿く、もう出荷は受け付けないと云うので仕方なく
3ヶ月の手形を渡しました。
其れが駄目だと突っ返しに来たのです。
方面に分けて2軒の運送店を頼んで居ます。
1軒の方はまだ集荷停止にまで至っておりませんが
1軒がどうしても云うことを聞きません。
観光地、高速道路等の土産店に直接土産用のお菓子を納入して居ます。
此れで納品が滞るようになれば、彼の菓子製造販売も完全に終わりです。
銀行からの融資が途絶えて8年以上です。
考えればこの頃一旦会社を整理して出直せば、
今はもっと良かったかも知れません。
当時は整理なんて思いもつきませんでした。
整理をすれば全てが終わりだ、会社は絶対に続けなければと躍起でした。
基本方針が間違っていたのです。
其れが続いたのは、運よく手形割引をして、
且、手形帳を出して呉れる信金が有ったからです。
其れと、月々の波は従業員の給料でやりくりして居ました。
其のせいか、此処8年間で従業員給料は8ヶ月分遅配になって居ます。
特に其のうち4ヶ月分は此処1年で増えて居ます。
彼は売掛金の倒産を防ぐために販売会社を作り、
伝票は必ず販社を経由して居ります。
万一のことを考えて取った方法です。
対外的に貸し借りが発生するのは工場です。
販社の売掛金は差押が出来ないからです。
実は2年前に国税からこの販社に対する売掛金を差押えられました。
此れで第3債務者の販社が払えなかったら、販社の個別の売掛金を
差押えるための準備です。
此れでこの会社も終わりかなと思ったのですが、
彼は20万を持って国税に頭を下げて頼みました。
「差押えられた販社の売掛金は全額回収するのに
90年掛かる売掛金です。毎月20万づつ払いますから、
販社からの個別の売掛金は差押えないように願います。」
この無茶な論旨を国税は飲んでくれたのです。
会社を倒産させるより良いと思ったかも知れません。
今考えるとこの頃、会社整理をしておくべきだったのです。
この頃ならば、何とか破産費用も払えて、彼と此処で
働いている二人の娘夫婦の所帯の3ヶ月分くらいの生活費を
何とか捻出出来たかも知れません。
今は掛売りとは言えません。納めれば無理を言って直ぐ回収を
お願いします。本来はこの売掛に見合った仕入れの支払いを
すべきですが、もうそんな事は言って居られません。
さすがに此処まで来ると、今まで不思議に辞めなかった
従業員の中にも辞める者が増えてきました。
小ロットですから絶えず2ラインか3ライン並行させなければ
ならないものが出来なくなり、頭数が揃わなくなってきた為に
逆に無駄が多くなってきたのです。
運送屋の件があって、さすがに彼もこれ以上の事業の継続を諦めました。
一番の気懸かりは従業員の給料の遅配分です。
此れを非難を一番少なくするには、破産しか有りません。
飛び込んだ弁護士との会話です。
「社長、破産する会社は二つ、其れとあなた方夫婦ですよ。
どう少なく見ても500万は必要ですね。」
「其れが1円のお金も有りません。未回収の売掛金などから
費用用は出ないでしょうか。」
「今の売掛金では難しいでしょう。
其れより、売掛金は基本的には国税が差押済みの債権です。
其れに手を付ける事は無理でしょう。」
他にも当たりました。
「200万でやっても良い。お金だけは先に持ってきて。」
一番安くて200万です。しかも前金です。
尚売掛金に手をつけるのは、どの弁護士も国税に遠慮してか、
嫌がりました。
もう直ぐ続けられない仕事でも今はやって居るかぎり、
最低生活は出来ます。其れはじわじわ減ってきますが、
それでどうにもなら無くなるまで、彼は仕事を続けるでしょう。
その後は20万弱の彼の年金で3所帯の生活が始まります。
会社は潰してはならない。
職の無い従業員の首は切ってはならない。
彼の信念はいまや自分の破産すら出来無いものになって居ます。
今後どうするべきか。
どんなに考えても良い案が出てきません。
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お電話をいただきたいそうです。」
運送店の支払いを2月間、何もして居りません。
五月蝿く、もう出荷は受け付けないと云うので仕方なく
3ヶ月の手形を渡しました。
其れが駄目だと突っ返しに来たのです。
方面に分けて2軒の運送店を頼んで居ます。
1軒の方はまだ集荷停止にまで至っておりませんが
1軒がどうしても云うことを聞きません。
観光地、高速道路等の土産店に直接土産用のお菓子を納入して居ます。
此れで納品が滞るようになれば、彼の菓子製造販売も完全に終わりです。
銀行からの融資が途絶えて8年以上です。
考えればこの頃一旦会社を整理して出直せば、
今はもっと良かったかも知れません。
当時は整理なんて思いもつきませんでした。
整理をすれば全てが終わりだ、会社は絶対に続けなければと躍起でした。
基本方針が間違っていたのです。
其れが続いたのは、運よく手形割引をして、
且、手形帳を出して呉れる信金が有ったからです。
其れと、月々の波は従業員の給料でやりくりして居ました。
其のせいか、此処8年間で従業員給料は8ヶ月分遅配になって居ます。
特に其のうち4ヶ月分は此処1年で増えて居ます。
彼は売掛金の倒産を防ぐために販売会社を作り、
伝票は必ず販社を経由して居ります。
万一のことを考えて取った方法です。
対外的に貸し借りが発生するのは工場です。
販社の売掛金は差押が出来ないからです。
実は2年前に国税からこの販社に対する売掛金を差押えられました。
此れで第3債務者の販社が払えなかったら、販社の個別の売掛金を
差押えるための準備です。
此れでこの会社も終わりかなと思ったのですが、
彼は20万を持って国税に頭を下げて頼みました。
「差押えられた販社の売掛金は全額回収するのに
90年掛かる売掛金です。毎月20万づつ払いますから、
販社からの個別の売掛金は差押えないように願います。」
この無茶な論旨を国税は飲んでくれたのです。
会社を倒産させるより良いと思ったかも知れません。
今考えるとこの頃、会社整理をしておくべきだったのです。
この頃ならば、何とか破産費用も払えて、彼と此処で
働いている二人の娘夫婦の所帯の3ヶ月分くらいの生活費を
何とか捻出出来たかも知れません。
今は掛売りとは言えません。納めれば無理を言って直ぐ回収を
お願いします。本来はこの売掛に見合った仕入れの支払いを
すべきですが、もうそんな事は言って居られません。
さすがに此処まで来ると、今まで不思議に辞めなかった
従業員の中にも辞める者が増えてきました。
小ロットですから絶えず2ラインか3ライン並行させなければ
ならないものが出来なくなり、頭数が揃わなくなってきた為に
逆に無駄が多くなってきたのです。
運送屋の件があって、さすがに彼もこれ以上の事業の継続を諦めました。
一番の気懸かりは従業員の給料の遅配分です。
此れを非難を一番少なくするには、破産しか有りません。
飛び込んだ弁護士との会話です。
「社長、破産する会社は二つ、其れとあなた方夫婦ですよ。
どう少なく見ても500万は必要ですね。」
「其れが1円のお金も有りません。未回収の売掛金などから
費用用は出ないでしょうか。」
「今の売掛金では難しいでしょう。
其れより、売掛金は基本的には国税が差押済みの債権です。
其れに手を付ける事は無理でしょう。」
他にも当たりました。
「200万でやっても良い。お金だけは先に持ってきて。」
一番安くて200万です。しかも前金です。
尚売掛金に手をつけるのは、どの弁護士も国税に遠慮してか、
嫌がりました。
もう直ぐ続けられない仕事でも今はやって居るかぎり、
最低生活は出来ます。其れはじわじわ減ってきますが、
それでどうにもなら無くなるまで、彼は仕事を続けるでしょう。
その後は20万弱の彼の年金で3所帯の生活が始まります。
会社は潰してはならない。
職の無い従業員の首は切ってはならない。
彼の信念はいまや自分の破産すら出来無いものになって居ます。
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