かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

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恐れるな 法的回収

2009-06-05 | 事例
「法的回収って何ですか。」
N君の質問です。
先日のサービサーとの電話で、
「では今後、法的回収の手続きに着手させて頂きます。」
と言われたらしいです。

手形を切って居ないために倒産騒ぎにはなりませんでしたが、
N君の銀行債務は保証協会とサービサーに譲渡されて居ます。
幸い工場は借り物でしたから、そこで何とか仕事にかじりついては
居りますが、仕事量は以前に比して2-3割と大きく減って居ります。

サービサーからは「200万くらいならば一時金で和解をします。」
と言われましたが、今のN君には200万なんてどう転んでも出てくる
お金では有りません。
「では1-2年の間、毎月2万づつを払ってください。
 そこで改めて話し合いましょう。その時に、お支払頂いた
 月2万円づつの金額は、和解金からでなくて、残債から引かせて、
 其の話し合いになります。」

2万円どころか2000円でも、今は毎月返済となると約束できません。
それに、将来和解になった時に和解金から控除するならば、
まだ解かりますが、残債からでは、その時の和解金額に
影響するか解かりません。払い損になってしまいます。
サービサーの騙し取りのような気がします。

1時金も毎月払いも出来ません。
丁重に出来ないことを断わると「仕方有りませんね。
では法的回収の手続き云々」と上記の言葉が出たそうです。

「明日か明後日、差押と云って家財道具を全部持って行かれますか。」
N君も心配は真顔です。

「払わない人から回収する事は差押さえしか有りません。
 法的回収とは「差押をします」と言う事です。しかしながら、
 今のままでは、サービサーは担保以外には、差押や競売をするは
 出来ません。差押をするには、差押許可証とも言うべき債務名義と
 云うものを裁判で取ります。其れをつけて裁判所に差押を申請し、
 裁判所が実行しますから、差押と言っても大変です。実際に差押が
 出来るまでは3-4ヶ月かかりますから、直ぐということは有りません。」

説明が続きます。
「差押は裁判所が換金化して、其のお金を貰うことになります。
 差押禁止の物品も有りますし、ましてやサービサーに移った
 ばかりの処に、そんな換金化が容易な物品がある筈が有りません。
 いわゆる、何も取れない空振りが多くなります。

 それでも裁判所とか差押なんて言うと、慣れて居ない人は
 怖がります。払う人が増えます。
 其れが狙いで、裁判所に対する訴状が多いと思います。

 其れと普通は時効が5年ですが10年になりますし、差押が
 出来るのは10年間続きます。 費用も高くないですから
 簡単に法的回収と云って訴えを起すとことは多いです。

 以上が法的回収に関するあらましです。此れを見ても。
 差押対策さえ完全にしておけば、法的回収など、怖くは有りません。」

怖がっていたN君の表情が安らいできました。
此処で噛み砕いて差押え対策やその他のことを説明します。

例えば次のような事です。
訴状が送られて来た時は、必ず答弁書や口頭弁論の日の通知が同封され、
「貴方はこうした権利を使わないと不利になります。」と書いてあります。
とことが貴方は借りて返してないことは事実だから、どんなに優秀な
弁護士をつけようが必ず敗訴します。其れだったら、何もせずに敗訴に
なった方が、此方も簡単ですし手のうちを見せないわけだから、その方が
よいです。徹底的に無視しなさい。

又こんなことも言いました。
裁判の中で和解を望む人も結構居ます。
しかし、此の和解は、相手は絶対に断わります。
裁判では100%勝つことは解かって居ります。
此方の払える和解額も解かりました。其れならば勝訴して、
其の上で此方が持ち出した額に上乗せをして和解交渉をして
来たた方が有利だからです。
普通の裁判では和解は大きな解決要因ですが此の争いに限り和解は
普通は成立しません。だから裁判は徹底的に放っておいて、差押が
効果ない様にするのが一番です。

差押対策も説明を受けました。

N君に元気が戻ってきました。

裁判なんて勝手にやればよいよ。
其の後、差押で空振りして。今度はその後で30万で和解を申し込むよ。
相手が200万を強調しても此方は30万さ。事実それで背一杯だよ。
それで駄目ならば、今の状態が続くだけさ。

何かやられるのが嫌だ。だから早く和解にしたいなど考えれば負けだ。
時間を掛けても平気と云う積りでやらないと、ただサービサーの餌食に
なるだけだ。

N君の腹も漸く決まってきた見たいです。

しかしもっともっと大きな目で考えれば法的回収など、
もっとも非生産的の言葉と感じて居ります。




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