かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

システム金融に勝つ

2010-04-07 | 事例
「勇気さへ持ってぶっつかればシステム金融なんて怖くない、
 と云ってもやっぱり怖いよ。万一乗り込んで来たらどうすれば良いの?」
システム金融に返済出来なくなった彼の顔は土色です。

顔を見せる事なく、理由も聞かず、電話とFAXだけで貸してくれる業者。
借りるとき、決済が10日置きの小切手を3枚を書留速達で送り、さらに其の
小切手と書留のコピーをFAXすると、その日のうちに、小切手の70-80%の
現金を即時振り込んでくれます。払えなくなっても、担保も保証人も有りません。
ただ小切手が不渡りになるだけです。
巷ではシステム金融と呼んで居ります。
1枚目に小切手は何とか自力で決済します。
問題は次です。殆どが決済できません。
今度は返済の為に借入、また3枚の小切手を切ります。

この追い借りが、ねずみ講の始まりです。
2ヶ月も経つと業者は新しい借入先を紹介し、小切手は2軒に渡ります。
それからは業者数もたちまち増えます。
システム金融の怖さが此処に来て実感となります。

システム金融と戦ったと称する先輩が教えてくれました。
「怖がらず思い切って電話しろよ。
 今回の小切手、どうしても決済できません。
 しかし、これ以上借りても自殺行為です。
 借りれば、近い将来、もっとご迷惑を掛けます。
 今、今後の対策を考えて居りますが、其れが出るまでの3-4日、
 小切手の取立てを止めて頂けませんか。とね。」

「連中は不渡りにすれば、それで後は全部取れないと
 解かっているから承諾せざるを得ないよ。」

「それで3-4日たってまた電話するのさ。何とか今回分だけの金策は
 見通しが付きました。以後はもう落とせません。申し上げ難いですが
 以後の分はご勘弁願えないでしょうか。あまった小切手を送り返して
 頂ければ、今回の小切手は直ちに決済します。出来ないときは不渡りですから、
 私は倒産です。その時の費用にします。相手はもう余り怒らないよ。
 勿論、相手が拒否する腹も作らなければならないが、殆ど成功するね。」
 
「その後の取立てなんて無いよ。唯でさえ違法のものがこれ以上脅しなどしないよ。
 其れよりトラブルを最小限にして、自分達が捕まらないように考えているよ。
 これも小切手を戻せば、打つ手はなくなるが、その小切手を戻してくれる所以の
 一つかも知れないね。」

確かに先輩はこれでシステム金融と手を切ったらしいです。
こんなに簡単にうまくいくとは思いませんが、確かに乗り込んでくることは
殆どないみたいです。しかし、不渡りになる可能性は高い気もします。

それならば小切手の回ってくる銀行に不渡りにしないように頼めばよいではないか。
思い余った彼は銀行に行きました。

「ちょっと詐欺っぽい事に会って、小切手を何枚も書かされた。
 今までは何とか 落としてきたがもう落とせない。
 何かよい方法はないか。」
銀行も彼が高利に追われて居る事には気付いております。

「其れならば銀行預託をしなさいよ。不渡りにはなりませんよ。
 同額銀行に預けてください。相手は裁判を起すより他、取れません。
 詐欺まがいでしたら裁判も起せないでしょう。
 ちと、ややこしい手続きが必要ですが預託金は戻ります。」
銀行預託をするまでもなく、先輩の言う通り小切手は殆ど戻って来ました。
しかし1業者とある業者の1枚だけが戻らず、この分は何とか工面して預託しました。

1週間後くらいに何故か岡山県の銀行から、この1枚の小切手が取り立てに
回ってきました。理由はわかりません。業者間の回しでしょうか。

各業者に電話をしたときに、最近紹介された業者が有ります。ここが飛んで来ました。
東京の業者ですが何故か来た人間は大阪から飛んできました。
「怪しからん。此方は1回も回収してない。詐欺ではないか。」と云うのです。
別にやーさんらしくも無く、普通の人です。

しかし怖いので110番しました。
相手にとっては運悪く、丁度県警でもこうした悪質な金貸しの取締りが
回ってきたばかりだったらしいです。
意外に大袈裟で、参考人として警察まで呼ばれ事情をくどく聴かれました。
其れにしても、此れは彼には幸いでした。

彼が業者から借りた金額と、返済した金額を比較すると、彼は余り損をして
居りません。システム金融も早く遣った業者は良いですが、遅い業者は損を
しているみたいです。でも彼の場合、このほかに銀行預託があります。
ただこのお金。何れは戻ってくるそうですが、銀行は貸金の返済として扱い、
彼には戻って来ません。
どうなっても銀行は損をしません。

勇気を出して先ず払えない交渉をしないと、事は進まないようです。



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