私は、家族とも板前までを入れて7名の温泉地のホテルの社長です。
普通ならば、昨年末、倒産して居た筈です。
其れが10月に、あれほど応じなかったリスケを銀行は金利だけで、即 認めたのです。
当時世の中、モラトリアムで騒いでいました、その影響が大きかったでしょう。
「Kさん。当分、金利だけでよいです。
しかし、今までの未払いの、せめてその金利、そして保証協会が
延期されますから、その保証料は早急に払ってください。
それに手形貸しの分は、本来は14%の遅延損害金ですが、
これは普通の金利にさせていただきます。以上、よろしくお願いします。
其れと今後の改善計画もご提出願いたいですが。」
この言葉が、もう1年早かったら、高利の金を借りるまでも無かったでしょう。
今の資金繰りは随分違っていたでしょう。
リスケなき頃の零細企業の倒産は銀行に返すが為に借りたノンバンクの
返済が原因になって居た事が多かったのです。
兎に角、元金返済の繰り延べは、認められました。
しかし金利や保証協会の追加保証料が130万。払えっこありませんでした。
あの時銀行は、11月末で不良債権にすると言って居ました。
其れがころっと変わったのですから、施行前と云っても
モラトリアム法案の賜物と信じて居ります。
しかし、銀行返済の為に、今まで、固定資産税や社会保険を満足に払ってありません。
1年以上の滞納になって居ますから、電話の口調も厳しいものに変わって居ります。
苦しさは変わりません。
結果はそれらが増えた為、銀行は遅延分は勿論、発生分も遅れる状態でした。
「改善計画を出してください。」と云うのを無視して放っておきました。
試算表だけは2ケ月遅れですが、見せて居ります。
そんな試算表を見ながら担当者は呟いていました。
「社長。このホテル、やっぱり持ちませんよ。
当行がいくら金利だけにしても、改善の内容は何一つ進んではいませんね。
それに公租公租の遅れやノンバンクの返済をどうするつもりですか。」
面と向かって強く云われるより、堪えました。
あわてて、コンサルタントに相談を持ちかけたのです。
「トイレの掃除は社長と決めましょう。」
遠慮なくコンサルタントは決め付けます。
削れるだけ削って漸く黒字に成る計画を造り、先ずはこの達成を自分に誓ったのです。
計画が出来て2ヶ月に成ります。
売上達成率は88%です。原価率は非常に少ないですから、資金にモロに影響します。
それにノンバンクはまだ良いですが、公租公課が思ったよりきつく、こちらの
返済計画では了承しません。計画のときはつきの売上が500万有れば回ると
思っていた資金繰りが、600万で無いと回りません。
狂えば銀行に払う金利が払えなくなるだけです。
これで銀行は何時まで承知をしてくれるのでしょうか。
銀行と金利だけは返済しますと約束しながら、支払いは殆ど遣っていません。
それでホテルの経営を持たして居ります。
しかし昨今の売上、更に減って来そうです。
其れが肴屋など業者に響いた時は覚悟せざるを得ないでしょう。
コンサルタントが云って居りました。
「モラトリアムが出来てから、目に見えて相談者が少なくなって来ました。
その為に事務所まで縮小すると云うコンサルタントが結構多いですよ。」
要は私みたいに銀行にしわ寄せをして倒産する者が少なくなったのです。
統計でも倒産件数は減っているみたいです。
しかし、少なくとも零細企業の場合は、改善では無くて、資金のやりくりで
逃げ場が出来たと云うことだけで、実態はもっと悪くなって居るのでは無いでしょうか。
倒産は、このやりくりが出来なくなった時に発生します。
確かに倒産は減って居るでしょう。
しかし銀行の匙加減一つで、見えなかった倒産が多発する事は十分に考えられます。
来年3月でモラトリ法案も終わります。
銀行だって今のような遣り方はこれ以上持たないでしょう。
万一、銀行が金利や、保証協会の保証料をきちんと回収にすれば、今までの
隠れていた零細企業の倒産は一気に増えるのではないでしょうか。
私のところも其れまでの寿命と思います。
今からその準備が必要かとも思って居ります。
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普通ならば、昨年末、倒産して居た筈です。
其れが10月に、あれほど応じなかったリスケを銀行は金利だけで、即 認めたのです。
当時世の中、モラトリアムで騒いでいました、その影響が大きかったでしょう。
「Kさん。当分、金利だけでよいです。
しかし、今までの未払いの、せめてその金利、そして保証協会が
延期されますから、その保証料は早急に払ってください。
それに手形貸しの分は、本来は14%の遅延損害金ですが、
これは普通の金利にさせていただきます。以上、よろしくお願いします。
其れと今後の改善計画もご提出願いたいですが。」
この言葉が、もう1年早かったら、高利の金を借りるまでも無かったでしょう。
今の資金繰りは随分違っていたでしょう。
リスケなき頃の零細企業の倒産は銀行に返すが為に借りたノンバンクの
返済が原因になって居た事が多かったのです。
兎に角、元金返済の繰り延べは、認められました。
しかし金利や保証協会の追加保証料が130万。払えっこありませんでした。
あの時銀行は、11月末で不良債権にすると言って居ました。
其れがころっと変わったのですから、施行前と云っても
モラトリアム法案の賜物と信じて居ります。
しかし、銀行返済の為に、今まで、固定資産税や社会保険を満足に払ってありません。
1年以上の滞納になって居ますから、電話の口調も厳しいものに変わって居ります。
苦しさは変わりません。
結果はそれらが増えた為、銀行は遅延分は勿論、発生分も遅れる状態でした。
「改善計画を出してください。」と云うのを無視して放っておきました。
試算表だけは2ケ月遅れですが、見せて居ります。
そんな試算表を見ながら担当者は呟いていました。
「社長。このホテル、やっぱり持ちませんよ。
当行がいくら金利だけにしても、改善の内容は何一つ進んではいませんね。
それに公租公租の遅れやノンバンクの返済をどうするつもりですか。」
面と向かって強く云われるより、堪えました。
あわてて、コンサルタントに相談を持ちかけたのです。
「トイレの掃除は社長と決めましょう。」
遠慮なくコンサルタントは決め付けます。
削れるだけ削って漸く黒字に成る計画を造り、先ずはこの達成を自分に誓ったのです。
計画が出来て2ヶ月に成ります。
売上達成率は88%です。原価率は非常に少ないですから、資金にモロに影響します。
それにノンバンクはまだ良いですが、公租公課が思ったよりきつく、こちらの
返済計画では了承しません。計画のときはつきの売上が500万有れば回ると
思っていた資金繰りが、600万で無いと回りません。
狂えば銀行に払う金利が払えなくなるだけです。
これで銀行は何時まで承知をしてくれるのでしょうか。
銀行と金利だけは返済しますと約束しながら、支払いは殆ど遣っていません。
それでホテルの経営を持たして居ります。
しかし昨今の売上、更に減って来そうです。
其れが肴屋など業者に響いた時は覚悟せざるを得ないでしょう。
コンサルタントが云って居りました。
「モラトリアムが出来てから、目に見えて相談者が少なくなって来ました。
その為に事務所まで縮小すると云うコンサルタントが結構多いですよ。」
要は私みたいに銀行にしわ寄せをして倒産する者が少なくなったのです。
統計でも倒産件数は減っているみたいです。
しかし、少なくとも零細企業の場合は、改善では無くて、資金のやりくりで
逃げ場が出来たと云うことだけで、実態はもっと悪くなって居るのでは無いでしょうか。
倒産は、このやりくりが出来なくなった時に発生します。
確かに倒産は減って居るでしょう。
しかし銀行の匙加減一つで、見えなかった倒産が多発する事は十分に考えられます。
来年3月でモラトリ法案も終わります。
銀行だって今のような遣り方はこれ以上持たないでしょう。
万一、銀行が金利や、保証協会の保証料をきちんと回収にすれば、今までの
隠れていた零細企業の倒産は一気に増えるのではないでしょうか。
私のところも其れまでの寿命と思います。
今からその準備が必要かとも思って居ります。
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