「一年延長になるって。こりゃあ、俺は生き返るかも知れないな。兄貴は?」
彼は電話に手を延ばしました。
彼は海外の旅行業を営んで居ります。
シー・アンド・ダイビングを謳い、世界各地の珍しい海やダイビングツアーを企画し、自ら斡旋業務をして
居ります。
社員は彼ともう一人、ネットだけの広告でも結構やっていけます。
しかし小さくて信用も薄いのですから、予約の前金などは立替えて払わないとなりません。彼の立替です。
ですから月商以上のお金を絶えず用意して居ないと思うような企画も組めません。
こんな彼が致命傷を負ったのは震災です。
震災の次の日のツアーを組んで居りました。
成田まで来たは一人だけでした。交通機関が動かないからです。
彼は中止を決定し、顧客には既に払い込んである参加費用を全額返すことにしました。
しかし予約の為に彼が支払ったものは差し引く事は出来ません。其の費用は全額彼の負担です。
一機に手持ち資金が減少し今までのやり方が出来ません。
融資を御願いに行ったら、今度は保証協会の保証が付きません。
売上が減って今の残高だけでも枠をオーバーして居ると云うのです。
「震災融資とか いろいろ言われているが、先ず先に枠が無ければ何としてもお貸しする事は出来ません。」
と門前払いです。
どう頑張っても、毎月100万の返済は出来ません。
借りているのはメガ銀。8月に返済猶予で駆け込みました。
結果は半年の2月まで認めてくれました。保証協会付きは直ぐに認めましたが、800万のプロパーは自宅の
マンションが担保です。
仲間の業者に頼み込んで企画は彼が行い、斡旋は其の業者と言う事でやってきましたが、当分は利益率が少ない上に、売り上げは減る一方。これで銀行返済が2月から始まれば倒産しか無いと覚悟したものです。
しかし10月も過ぎると、震災慣れが出たのか、円高のためか、少しづつ景気と逆行して売上が増え始めたのです。
儲けは企画だけならば知れて居ますが、返済猶予がもう一年続けば何とかなるかも知れません。
自見金融相が今年もう一年と力説して居ましたが、そうでなくても、一年延長されれば何とかなりそうです。
兄貴は違います。
ブティックをやって居ます。
リーマンショック以降、5軒のお店を2軒まで減らしました。
ジリ貧にあわせての、出店引き上げは効果が有りません。
弟のネット広告だけの商売を見て、自分もネット販売を心掛けて居ますが、なかなか競争に参加することも
難しいです。
兄の資産といえば何にもなく、漸く、時価とローンがほぼ同じに成ったマンションがあるくらいです。
ローン代の方が、借りるより安いから、これだけは守りたいと、ローンの下位に抵当権をつけて居ます。
実際にお金の流れも作りました。
早くからリスケを御願いし、今も返済猶予で続行して居りますが、今は其の金利すら苦しいのです。
「俺みたいな人が一杯居ると思うな。金利だけで何とか頑張っていても、其の金利すら払えないのだよ。
その人たち、今の法律が切れて、且つ、自分の期日が来れば万歳さ。
法律が切れて半年くらいは一杯に成ると思うな。
そんな時は社会問題にもなって、倒産者の追及は弱いものに成ると思うよ。
何とかそれまで持って、倒産はその時さ。」
大勢で渡れば赤信号も怖く無いというのと同じ考えです。
しかしこの法律が長く続くと、金利も払えなく自分だけ先に逝く。そうなると困ります。
この法律が終れば倒産は増える。その時に整理ならば簡単に出来そう。こんな思惑が働いて居ます。
何の事は無い。喜ぶ筈の中小企業の中に喜ばない企業主も居るのです。
「儂等は、廃業もも出来ないよ。整理なんて言ったって、用は借金を返さず、今の仕事を続けるしかないよ。
新会社を造ればよいかも知れないが、仮に家内を社長として、借り店舗は今をそのまま継続が出来ても、
看板1つ切り替えの費用が無いよ。
差押えられる物が無いから何時でも良いが、大勢1度に倒産者が居た方が、相手も何にも出来なくなる
さ。」
いや、なんとも割り切った考えです。
そして一年延期は中小企業にも其の間、気分的の重圧を掛けていると嘯いています。
この法律で更に膠着しきった中小企業の貸付金。軟調有るか知りませんが、政府はどうする積もりでしょうか。
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042-483-3604(10時~17時)
※電話番号は、お間違いの無いようおかけ下さい。
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居ります。
社員は彼ともう一人、ネットだけの広告でも結構やっていけます。
しかし小さくて信用も薄いのですから、予約の前金などは立替えて払わないとなりません。彼の立替です。
ですから月商以上のお金を絶えず用意して居ないと思うような企画も組めません。
こんな彼が致命傷を負ったのは震災です。
震災の次の日のツアーを組んで居りました。
成田まで来たは一人だけでした。交通機関が動かないからです。
彼は中止を決定し、顧客には既に払い込んである参加費用を全額返すことにしました。
しかし予約の為に彼が支払ったものは差し引く事は出来ません。其の費用は全額彼の負担です。
一機に手持ち資金が減少し今までのやり方が出来ません。
融資を御願いに行ったら、今度は保証協会の保証が付きません。
売上が減って今の残高だけでも枠をオーバーして居ると云うのです。
「震災融資とか いろいろ言われているが、先ず先に枠が無ければ何としてもお貸しする事は出来ません。」
と門前払いです。
どう頑張っても、毎月100万の返済は出来ません。
借りているのはメガ銀。8月に返済猶予で駆け込みました。
結果は半年の2月まで認めてくれました。保証協会付きは直ぐに認めましたが、800万のプロパーは自宅の
マンションが担保です。
仲間の業者に頼み込んで企画は彼が行い、斡旋は其の業者と言う事でやってきましたが、当分は利益率が少ない上に、売り上げは減る一方。これで銀行返済が2月から始まれば倒産しか無いと覚悟したものです。
しかし10月も過ぎると、震災慣れが出たのか、円高のためか、少しづつ景気と逆行して売上が増え始めたのです。
儲けは企画だけならば知れて居ますが、返済猶予がもう一年続けば何とかなるかも知れません。
自見金融相が今年もう一年と力説して居ましたが、そうでなくても、一年延長されれば何とかなりそうです。
兄貴は違います。
ブティックをやって居ます。
リーマンショック以降、5軒のお店を2軒まで減らしました。
ジリ貧にあわせての、出店引き上げは効果が有りません。
弟のネット広告だけの商売を見て、自分もネット販売を心掛けて居ますが、なかなか競争に参加することも
難しいです。
兄の資産といえば何にもなく、漸く、時価とローンがほぼ同じに成ったマンションがあるくらいです。
ローン代の方が、借りるより安いから、これだけは守りたいと、ローンの下位に抵当権をつけて居ます。
実際にお金の流れも作りました。
早くからリスケを御願いし、今も返済猶予で続行して居りますが、今は其の金利すら苦しいのです。
「俺みたいな人が一杯居ると思うな。金利だけで何とか頑張っていても、其の金利すら払えないのだよ。
その人たち、今の法律が切れて、且つ、自分の期日が来れば万歳さ。
法律が切れて半年くらいは一杯に成ると思うな。
そんな時は社会問題にもなって、倒産者の追及は弱いものに成ると思うよ。
何とかそれまで持って、倒産はその時さ。」
大勢で渡れば赤信号も怖く無いというのと同じ考えです。
しかしこの法律が長く続くと、金利も払えなく自分だけ先に逝く。そうなると困ります。
この法律が終れば倒産は増える。その時に整理ならば簡単に出来そう。こんな思惑が働いて居ます。
何の事は無い。喜ぶ筈の中小企業の中に喜ばない企業主も居るのです。
「儂等は、廃業もも出来ないよ。整理なんて言ったって、用は借金を返さず、今の仕事を続けるしかないよ。
新会社を造ればよいかも知れないが、仮に家内を社長として、借り店舗は今をそのまま継続が出来ても、
看板1つ切り替えの費用が無いよ。
差押えられる物が無いから何時でも良いが、大勢1度に倒産者が居た方が、相手も何にも出来なくなる
さ。」
いや、なんとも割り切った考えです。
そして一年延期は中小企業にも其の間、気分的の重圧を掛けていると嘯いています。
この法律で更に膠着しきった中小企業の貸付金。軟調有るか知りませんが、政府はどうする積もりでしょうか。
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