かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

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気違いじみたサービサーの回収

2012-01-25 | 事例
「折角社長さんもお見えになってくださいましたから、当社も気も心で100万だけ、値引かせていただきます。全部で2900万で願います。」
重たい雰囲気が暫く続きました。
彼は心の中で呟いて居ります。
「元金は1700万だのにな。仕方無い、高い授業料だったな。」

もう銀行に返済が出来なくなってから10年近く過ぎて居ます。
会社は続けて居ますから、和解も時間が掛かって居ますが、6行有った銀行も今は保証協会とサービサーが1軒です。

20名くらいのゲームソフトの会社でしたが、彼は商売は止めませんでした。
債権者は銀行だけにして仕事は続けたのです。
いや、それどころか、今までの事務所に居られなくなったため、逆に事務所は都心に近い立派なビルに入ったのです。
そこで銀行返済だけは一切しないと言う態度を貫いたのです。

こんな態度でも、殆ど和解が出来、結局残ったのは保証協会とサービサー1軒です。
当時、急速に起こったサービサーの台頭。これが彼に幸いしました。
銀行はわれ先くらいにサービサーに譲渡しました。サービサーも又大幅な債務カットで和解をしたのです。
「保証協会は保証人しか請求が来て居ないし、会社とすれば、後の残は1700万じゃあないか。50万から100万だな。」

なかなかサービサーに譲渡しなかった地銀がついに譲渡した先は、後に振興銀行のグループとして騒がれたあのサービサーでした。
彼は1700万くらいだから交渉は総務に任せたのです。途中で何回も相手は彼との面談を要求して居ますが
ついに断り通しました。

相手は先ず決算書の開示を求めて来ました。渡しましたが、明細をつけません。
それで支払える限度は100万と切り出したのです。今までの最高の返済率です。直ぐに和解になると思った金額です。

ところがこれ等の態度がサービサーにもガチンと来たのです
「桁が違います。」と即座に断って来ました。
「じゃあ幾らだったらいいの?」
「それは支払う御社の方で決めて下さい。」
そして継ぎ足しました。
「社長は会ってくれないし、決算書も見せてくれない。それに事務所は東京でも1等地に
 越して居るでしょう。それで判断してくださいよ。」 

サービサーは其の態度をがんとして換えません。話し合いは堂々巡り。サービサーはついに訴訟を起したのです。
彼は感触から今までと違うことを感じ、訴訟の席で200万の和解を申し立てたのです。

裁判の和解の時、此方の申し立て金額は、此方が払える額です。
サービサーは和解しなくても最低この額を回収でき、方法によっては+アルファが見込まれると考えます。
ですから和解席で債務者が切り出した額は殆ど否決されます。
本件も同じでした。
和解案はくずれ、相手に遅延損害金ともで3000万の債務名義が渡ったのです。

判決後、催促の電話が1回有り断りました。すると3ヶ月を過ぎた頃、得意先の1軒からの電話で差押を知りました。
同時に差押調書もFAXして貰いました。
何と5-6年前地銀に提出した決算書が元になって居るのでしょうか、それに記載されている銀行や売掛金など全部で20軒くらいの差押です。

何処が差押されても平気です。怖いのは当時から続いているS工業だけです。
他は何にも有りませんが、Sだけはメインで此処と取引が出来なくなれば会社は終わりです。
其処も差押えられていました。此処だけで600万有ります。
S工業には頭を下げ、出まかせで何とか差押の了解を頂きました。
「最初から500万くらいで、申し込めばよかったな。」
後の祭りです。

しかし1ヶ月も経たないうちに差押の取下が有りました。
「相手も満足したからもう取り下げるのだろう。これで終わりか。」
トンでも無い又差押が有ったのです。今度はS工業だけです。
500万です。

差押で枠が一杯の時は、一旦取り下げて直ぐに又差押えるのが常道らしいです。
取り下げは次の差押予告だと教わりました。
一方S工業からは、「今回まで見逃すが今度有れば即取引中止。」を厳重に申し渡されました。
この売掛金を守る手段はどう考えても見当たりません。

ところが又取り下げて来たのです。
仮に売掛金がなくても、差押されただけで取引は、お仕舞でしょう。

改めて元金の1700万で和解を御願いに行きました。
サービサーは相手にもしません。社長が顔を出し、全額払わないと和解に応じないと云うのです。

全面降伏です。
相手は嫌がらせか、100万だけ値引きしたのです。

今サービサーは回収が落ちて居ます。回収先が無いのです。
そのためか、それともこのサービサー独自の方針か、思いかけない災難でした。


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1月24日(火)のつぶやき

2012-01-25 | ツイッター
22:17 from web 3-4年前まであれだけ流行った言葉。「会社再生」。
今は殆ど聞かなくなった。会社の整理を云う時は、もう利益を上げる仕事が無くなったときだ。
それでも生活のためには今までの仕事から離れられない。それでどうなる?
22:21 from web 小額管財の破産。最後の破産宣告まで行くのは少ないように思う。
殆どが途中で審議継続の費用も無くなり審議打ち切りで破産は終る。
こんなの何故最初から同時破産にしないだろうか。
破産者は僅かな費用でも惜しい。
22:46 from web 葬儀・お通夜、形は立派に成ってくるが、中身があまり感じられない。
故人のことも遺族の事もなく、唯豪華に式を進めればよいと考えて居るみたい。
あまり故人を強調すると嫌味に成るが、お経を上げればよいだけでなく、
何か考えないと、仏教の葬儀が無くなっていくのではないだろうか。
by oguchi_keiei on Twitter


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