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<The Wonder 500> ものづくり 309 マヨリカペンダント

2022-07-20 06:30:13 | The Wonder 500

 「 309 マヨリカペンダント」

伝統美を封じ込めた小さな宇宙

 漆工芸大下香仙工房 石川県加賀市二子塚町103-2

 日本の伝統工芸である蒔絵は、海外に類例のない日本独自の漆芸技法として知られ、
古くは日本の奈良時代(710 年~ 794 年頃)の正倉院宝物に蒔絵の初例が確認されています。

 主に大名道具として豪華絢爛かつ高度な技術を培ってきた蒔絵は、江戸末期には
財力のあった町人たちの趣向品(町人文化)としても花開き、明治中期に最盛期を迎えました。

 後に技術力の高い生産地として東京・京都・金沢が発展し、外貨を稼ぐ日本の有力な
輸出品としても成長していくこととなる蒔絵は、フランスのマリー・アントワネット
お気に入りの調度品だったことでも広く知られており、
日本で独自に発展した技術として受け継がれてきています。

 漆工芸大下香仙工房(うるしこうげいおおしたこうせんこうぼう)は、初代・大下雪香が
 金沢で習得してきた高度な装飾技術を要する加賀蒔絵を故郷の山中の地で
 広め伝えるべく 1894 年(明治 27 年)に創立されて以来 120 年余り、代々蒔絵を
 作り伝えてきました。現代に入っても主に茶器・棗の制作などに加え、印籠や根付け
 といった美術工芸品を制作する傍ら、国内外万年筆メーカーの高級蒔絵万年筆の意匠開発か ら
 蒔絵の仕立てまで一貫したデザインと生産を長年に渡り手掛けるなど、
 高雅で清冽な加賀蒔絵の技による美意識を築いています。


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