「おざら」
主な伝承地域 甲府市、甲斐市、身延町、昭和町
主な使用食材 地粉
歴史・由来・関連行事
山梨県で有名な郷土料理として「ほうとう」が挙げられるが、盆地の影響により冬は極寒地、夏は猛暑地となるため、「ほうとう」にかわり夏の季節に好まれるのが「おざら」である。「ほうとう」より細い冷やしためんを、温かい醤油ベースのつゆに入れて食べる。ゆでずにそのまま鍋に入れる「ほうとう」と違い、一度鍋でゆでてから冷たい水でしめためんは、つるつるとのど越しが良く、暑い夏でも食べられるため、夏バテ防止として人気があり、米が貴重だった時代には暑い時のごちそうとしてつくられた。
食習の機会や時季
「おざら」は、各家庭や「ほうとう」専門店では、「ほうとう」に代わり暑い夏に食べられることが多いが、通年提供している「ほうとう」専門店もある。また、甲府の旅館などで食事のあと、葬式やイベントなどでも「しめ」として冬場でも出されるところがある。またお酒を飲んだ後にも好まれるという。
飲食方法
ボウルに小麦粉、食塩、ぬるま湯を入れてよくこね、濡れたフキンをかけて30分ほどねかせた生地を、のし板の上でのばし、できるだけ細く切り、たっぷりの湯でゆでる。再度沸騰したら冷水にとり、しっかりと洗い流し、ざるにあげる。麺つゆをつくり、薬味をそえる。つゆは肉や旬の野菜、きのこなど具沢山にされることも多い。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
「ほうとう」専門店の夏の風物詩として宣伝されている。県内の製造メーカーが販売している土産用の「おざら」もある。また、山梨県が次世代への継承に取り組んでいく郷土食176品目「やまなしの食」のうち、さらに代表的な47品目としてしぼられた「特選やまなしの食」に選定されている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/ozara_yama_nashi.html より
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