南河内郡千早赤阪村東阪(あずまざか) 千早街道(大阪府道・奈良県道705号線 富田林五條線)に沿った東阪の集落。
谷を平行して千早川が流れています。そして、この集落の中に、常夜燈(石灯籠)、お地蔵さま、役の行者さま、大峯登山五十度供養塔が並んでいます。
この常夜燈、一見普通の神前型石灯籠ですが、実は南河内地方唯一の特徴を備えているんです。
東面 銘:「常夜燈」 ごく普通の神社に多い石灯籠です。
北面 銘:「天照皇太神宮」 太神宮灯籠(伊勢灯籠)です。
南面 銘:「金毘羅大権現」 金毘羅さん
舟運や船員さんをお守りする神様にちなむものです。これも南河内は石川剣先船や柏原船の舟運があるので、それほど珍しくはありません。富田林市でも4基あります。何故か、ここを含め内陸部でも存在するのか、すこし不思議ですが...
富田林市でも、石川剣先船の船着場 喜志 川面(かわづら)浜のある川面町にあるのは理解できますが、近くに川のない常磐町(旧毛人谷(えびたに)地区)や五軒家地区、甲田地区(南甲田、旧向田地区)にあるのはなぜだかよくわかりません...
西側 銘:「蔵王大権現」
これが珍しいです。吉野 金峯山寺にお祀りされる御本尊にちなんだ銘です。役の行者ゆかりの金剛・葛城・和泉山系、そして吉野・大峯山-修験者の聖地。
今も、南河内では「講」により、大峯登山参拝が続いています。
左より地蔵さん・地蔵さん2体と思われる・役の行者さま・大峯登山五十度供養塔と並んでいます。
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お花いっぱいの石灯籠ですね。下を有名な堀越井路が流れます。
堀越井路は、下流部の「日本の棚田 百選、下赤阪の棚田」に用水を供給する人工の水路です。
それにしても、この石灯籠はすごいですね!
南河内唯一、竿部分(塔芯)に「天照皇太神宮」・「金毘羅大権現」・「蔵王大権現」・「常夜燈」と四面全部に彫っちゃいました。そして残念ながら、作った年とかだれが建之したかが、彫られていません。よって、いつだれにより、作られたかはわかりません。
撮影:2016.9.3.
2016.9月06日 (HN:アブラコウモリH )
下佐備や錦織東の彼岸花は、9月15日位から見ごろになり、19日の彼岸の入りあたりがピークとなると思います。今年の猛暑がどう影響するか?9月14日あたりに速報をアップしますのでご覧くださいね。