アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

有言実行」と「全員野球」は、やめてくれ!

2010年10月03日 | Weblog
菅さんには何の恨みもないが、「有言実行」は…おかしくない面と、おかしい面と両面ある。おかしい面のほうが強いので、今後使わない方がよいです。
 おかしくない面は、「前首相が、有言不実行だったから、私、菅直人は、有言実行です」。これならおかしくない。
 おかしい面は、「有言実行」って何ですか?口にしたことは、何が何でも成し遂げるということで、「不言実行」をもじった言葉ですよね。いわば、市中に流布してはいるが、市民権は得ていないというもの。市民権は得ているだろうって?得ていません。その証拠に、広辞苑には、「有言実行」は、載っていません。

 総理大臣ともあろう人が、所信表明演説で市民権を得ていない言葉を使うなよ!「弱肉強食」をもじった、「焼肉定食」を使うのと同じようなレベルです。四文字熟語にしてウケたかったのかも知れないが、「私は、言ったことは実行します」…これで、いいじゃないか。
 それから、「不言」の反対って、「有言」か?「不言」の反対は、「言」でいいんじゃないの。このあたり、しっかり整理して言葉を使ってください。「有言実行」ではなく、「言実行」となります。言いづらいかな?

 秋の臨時国会の菅さんの所信表明演説ですが、有言で言質をとられないように注意したのかも知れないが、「言葉」を軽く考えているんじゃないか?簡潔なのはいい。しかし、無味乾燥で簡潔なら、イヤイヤながら型どおりの演説をした…そんな感じを抱かされてしまいます。

 「天下りの根絶」が出てきませんでした。どこへ行ってしまったのでしょう?
看板を出し忘れてはダメじゃないの!
 社会保障や財政再建の構想…これも具体的な内容が皆無。
 「多少の負担をお願いしても安心できる社会」…言葉は柔らかいが、早い話が、「コラ!国民!オマエラもっと金を出せよ!そうでなければ安心できる社会などできるわけないだろう!」ということ。年金生活者としては、負担をお願いされても…もう、いっぱいいっぱいですよ。
 対中関係…何か出てくるかなと期待して聴いていましたが、中国への懸念を表明しただけ。折から、漁船衝突事件に関わり国民の一番の関心事だったのに…。これも有言だと実行しなければならないから、当たり障りなく流した?

 所信表明演説…官僚が書いた文を読み上げたような感じがするんです。「ねじれ」のため、夢や理想を語っても補正予算は通らないと割り切ったからかなあ?
 首相に就任した時の演説は、「訴えるもの」がありました。カイワレ大臣の時代のこととか、税制改革とか…。思わず聴き入りました。
 政治主導とはいいながら、内閣の運営は財務省など、官僚主導になってきていますね。

 あと一つ…民主党政権がよく使う言葉に、「全員野球」というのがある。これは、是非止めていただきたい。なぜか?日本人のチームスポーツは、野球だけじゃないのです。「全員サッカー」「全員バスケットボール」「全員ラグビー」「全員バレーボール」…野球だけを特別に取り上げるのは、民主的ではない!