アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

首相の日本語…

2011年06月02日 | Weblog
日本人の代表である首相の日本語が…あまりよろしくない。
 麻生元首相は、「未曾有」を「ミゾウユウ」と読んだ。本当に知らなかったらしい。知らないことは恥ではないのに、麻生さんは、「実は漢字を読めるんだよーっ!」という印象を国民に与えたかった。それで、何をしたか?
 テレビカメラが入っていた予算委員会か何かで、難読漢字を書いたフリップをもって登場した。委員会の全員が読めないと思われる漢字ばかり。委員が呆然とする中、麻生さんは言いました。「この中で、読めない漢字は、『窶(やつし)』ぐらいなものでしょう!」正気に戻った出席者が、小馬鹿にした嬌声ををあげた。「え゛ーーーっ!」愚かな名誉挽回策を考えたものです。恥の上塗りになってしまいました。「未曾有」を読めない人が、「窶し」を読めるはずがない。委員の皆さんは、こう信じて疑わなかった。
 麻生さんは、「この人、酔っぱらってるのか?」と思えるような、物言いでした。「基本的には…」の使用が多かった。首相が多用したので、私も使いましたよ。「基本的には」は、なかなか便利。具体的に言質を取られたくない時に使えるフレーズです。
安倍(晋三)元首相の、「しっかり×32回」も有名な話。首相就任直後の記者会見で、26分間に32回、「しっかり」を繰り返した。「しっかり」は、「しっかりしない人が遣うフレーズ」今、多いですよ。政治家の「しっかり」が。皆さん、しっかりしていないから…。

 菅首相は「要するに」が多い。これは、「ゴチャゴチャ言うなよ、早い話が○○ってことだろう!」という意味。これを言われちゃあ、とりつく島がない。あと、先日も書きましたが、菅首相は、「覚悟」と言えばいいものを、「決死の」などと、詐欺師がよく使う「修飾語」をつける。「決死の覚悟」は、本来命がけなのですが、菅首相が言うと軽いです。

 基本的には、しっかり、要するに、決死の覚悟で…
 だから、その「基本的には、しっかり、要するに、決死の覚悟で…」何をしてくださるの?ファジーな言葉の羅列では、なーんにも進まない。