アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

送金手数料が、お金では買えないものに変化…

2012年07月10日 | Weblog
 相変わらず勤勉にアクアウオーキングに励んでおります。アクアウオーキングでよく見かける顔はあるのですが、会話することもなく黙々と歩く。毎日のように一緒に歩いていると、会話しなくても、「親近感」を感じます。そんな中の一人が、おそるおそる話しかけてきました。私のルックスが恐そうなので、おそるおそるなのか…。

 「そ、その、アクアウオーキングシューズ…どこで買ったんですか?」
 「あ、これ、インターネットで」
 「そのインターネットってもん、持っとらんので…買ってもらえませんかね」
 私は、顔は恐いかもしれませんが、親切がアバクロを来て歩いているような人物。二つ返事でOKしました。名刺を交換して…。ちなみに尋ねました。
 「おいくつですか?」
 「昭和5年生まれ!82歳です」
 ぶったまげました。せいぜい70歳かなと思っていたのに。82歳なら…せいぜい家の周囲で、草を引っこ抜いているんじゃあと、思っていました。毎日プールへ来て、歩いたり、泳いだり…!

 82歳のためなら!張り切ってパソコンに向かいました。市販の定価より安く買える店をさがしあてたものの、送料がかかるので、定価より50円安いだけでした。電話で、82歳氏に確認してから注文。配達先は、82歳宅としました。
 店側は、「代金が銀行へ振り込まれたことが確認されてから発送します」とのこと。
 仕方なく、銀行へ行って送金。手数料がかかってしまいました。

 だけど、82歳氏へ電話して、「送金手数料も頂戴ね」とは言えない。ここは、82歳でプール通いされているオヤジサンへのエールとして、サービスしよう…。

 品物が、オヤジサン宅に届きました。オヤジサンは早速試した…そして、「水中歩行が楽。すこぶる調子がいい。買ってもらってありがたい」と、会う人ごとに吹聴したのです。お陰で、私の評価が密かに高くなっているらしい。「顔が悪く薄毛だが、親切ないい人らしい」と?

 そして、1週間。プール利用の時間帯が違うのか、オヤジサンにお会いすることなく過ぎておりました。
 プール受付のオバサンが…
 「○○さん(←私の姓)、北川さん(82歳のオヤジサン)カラの預かりものです。○○さんが来られたら、これを渡してほしいと…」と、包みをくれました。

 開けてみました。
 「ソーメン2把と、ひやむぎ2把」が入っていました。
 時節柄需要がある麺をいただいたからというのではなく、「心遣い」に、一瞬胸がつまりました(心筋梗塞ではない)。「日本人って、こういう人達だったよなー」と、懐かしかったです。