アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

日本は「ホーム・スクーリング先進国」!?

2012年07月09日 | Weblog
 米国では、子供を学校へ行かせず自宅で勉強させる「ホーム・スクーリング」の教育形態を取り入れる家庭が急増している。もちろん今始まったことではないが、最近急増しているのだそう。

 実は、「ホーム・スクーリング」の先駆的役割を果たした人は、知人です。自慢ですが…羨ましがる人がいない…。
 1980年代に、ホーム・スクーリングの合法性を求める訴訟が多くの州で起こされました。1990年代前半には、各州で合法性が認められることになりました。知人はその頃大奮闘して、自分の子供用の学校を作ってしまいました。「自分の子どもは天才ですから、既存の学校で教育したくない」と。

 どのくらいの子どもがホーム・スクーリングの形態ををとっているか…
 1999年・・・約85万人。2007年・・・約150万人。そして今も増え続けている。

 ホーム・スクーリングは、誰が教えるか?殆どが母親。ホーム・スクーリング専用教材まである。まずは、その教材を使う。ほかに、オンライン・プログラムを使って、基本科目を毎日5~6時間、マンツーマンで教える。
 一流の音楽家に授業料(かなり高額)を払っての、チェロやピアノ、ギターの時間を設定する家庭も。チェスの時間もある。もちろん息抜きではなく、「卓越した思考力と洞察力を身に付けさせるため」。早い話が、「英才教育」。もっとも、そうでもない子もおりますが。
 ホーム・スクーリングをさせる理由…
 1 英才教育を受けさせる…IQが高い子をもつ親の心情がよく解ります。
 2 宗教的信条…進化論や同性愛などの世俗的価値観から子供を守るため、キリスト教の観点で書かれた教材で厳格に指導するとか…。
 3 学校内の治安に対する懸念…近所に(銃やナイフを持ち込ませないよう)金属探知機や警官を配置する高校がある場合もある。ハーバード大学のお膝元のケンブリッジハイスクールにも警察官が常駐しています。校内で大麻の売買をしたり、悪い言葉を平然と使ったりする生徒も…。親としては、そのような学校へ行かせたくない

 ホーム・スクーリングの一番の問題は、「社会性をどうやって身につけさせるか」です。母親とのマンツーマンでは、社会性の育成に不十分さが出てきますから。
 これは、大変な問題なのです。いくら優秀でも、社会性がなければどうにもならないわけですから。で、米国らしいなあと思うのですが、「いつ、学校へ戻っても良い」…ありがたいことです。

 日本も「ホーム・スクーリング」の形態を取り入れている子どもが増えている…。えっ?そんな話聞いたことがないって?
 「不登校」とか「登校拒否」とか言う言葉聞いたことありませんか?これって、日本版の、ホーム・スクーリングですよ。
 ただ…問題点は、米国のホーム・スクーリング出身者は極めて成績がよく、ハーバード大学にも入る。日本のホーム・スクーリング出身者が、東大、京大にバンバン合格…聞いたことがありません。