アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ミミズと花、どっちが大事?

2012年07月02日 | Weblog
 三歳の男の子と祖母が散歩をしておりました。
 ミミズが這っておりまして…
 男の子:ミミズだ!
 祖母:踏んづけなさい!

 この会話を畑で聞いていた私…ガックリしました。「ミミズ=踏み殺してもいい生き物」という扱い。似非という枕詞は付くが、農民(似非農民)である私にとって、「ミミズ=救世主」なのです。そ、そ、そのミミズ様を、三輪車で踏み殺す…!

 ミミズは土を食べて、そこに含まれる有機物や微生物、小動物を消化吸収した上で粒状の糞として排泄するのです。このミミズの糞が土壌を良くする。農業界においてミミズは益虫なのです。これは、誰が発見したか?ダーウィンです。本当です。ダーウィンは進化論だけではありません。ミミズの学術的研究も発表しています。

 「解熱にミミズが効く」…よく知られています。漢方薬の、「赤竜」「地竜」は、「竜」の粉末ではありませんで、ミミズの皮を乾燥させたものです。解熱のほか、気管支喘息の発作の薬です。
 血栓を溶かす酵素を持つミミズもいます。すでに「健康食品」として販売されています。
 どうですか!ミミズは凄いでしょう!プラークを溶かすんですよ!つまり、ミミズを食べておれば、心筋梗塞、脳梗塞の心配がなくなる。

 そんなワケで、ミミズを踏んづけてはいけません。

 夕方、祖母の大きな声が聞こえてきた。祖母が丹精込めた花畑に三歳の男の子が入ったらしい。
 祖母:花、踏むんじゃない!かわいそうでしょ!

 これだもんね。「ミミズは踏んでもいいが、花を踏んではいけない」
 ミミズのお陰で花が咲いているのに。