アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

人を測る物差しで自分が測られる

2016年03月05日 | Weblog
 日本の子は、父親を「パパ」と呼ぶケースが多いんじゃないか。「とうさん」「お父さん」「おどぅ」「ダデイ(ダッド)」は、少数派。
 「パパ」は、古い英語ぉ…ラテン語ですね。ローマ法王を「パパ」と呼びますから。キリスト教関係から、日本人も「パパ」を使うようになった…まあ、当たらずとも遠からずでしょう。

 ローマ法王とえば、トランプを出さなければなりません。「なぬぅ?ローマ法王がババヌキでもするのか」って?そのトランプじゃなくて、米大統領選の共和党候補となる勢いのトランプさんなんですがね。
 トランプさんの「名暴言」の一つに…
 「移民流入を防ぐため国境に壁を築き、イスラム教徒の入国を禁止する!」
 この発言に、ローマ法王が反応しましたねえ!
「架け橋ではなく、壁をつくることばかり考えている人はキリスト教徒ではありません」
 これは、ローマ法王の圧倒的勝利ですねえ!私は、キリスト教徒ではありませんが、掛け値なしに感心させられました。私なら、トランプさんの壁発言には、「どこにどうやって壁を造るの?無理でしょう!」といった程度のツッコミしかできない。「架け橋をかけろ」…これは素晴らしい。

 それもそのはず、ローマ法王は、「パパ(Papa)」なのですが、「ポンティフェクス(Pontifex)」ともいう。ポンティフェクスの意味は、「橋を架ける人」…!
 合点がいったのは、ユーロ紙幣。全ての種類の紙幣の裏面にはヨーロッパの地図の上に、橋が架かっています。橋の種類こそ様々ですがね。
 もっとも、ユーロ紙幣に「橋」の絵を用いているEU(欧州連合)でさえ、難民に「壁」を築こうと…。
 ローマ法王の本拠地であるバチカン市国では、難民を受け入れているのかって?あ、あ、あのね、バチカン市国は国には違いないのですが、面積は…440平方メートル!我が家の畑をネコの額と呼ぶならば、バチカン市国はネズミの額。難民の皆さんも遠慮するでしょう。石畳の上では農業もできないしね。

 さて、シリアなどから難民が大勢日本に上陸するとしましょう。日本人はどうする?
 ローマ法王の演説に…
 「難民を『数』ではなく『人』として見つめよう。人を測るための物差しは、自分が測られる際の物差しである」…け、けだし名言!
 えっ?日本には難民が来ないから、「物差し」の心配をしなくてもいいって?
 ホント、その点で日本にいてよかったぁ…。