アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

土俵上で「ホーッ」何が悪い

2016年03月16日 | Weblog
  昨日(春場所三日目)、横綱日馬富士に勝った琴勇輝が、土俵上で泣いてましたねえ。勝ち残りで、結びの一番の後花道を引き揚げたのですが、その時も泣いていました。
 インタビューの時も、すすり泣きながら、ようやく言葉を振り絞っておりました。
 「相撲を見ていないから知らない」って?はいはい、1年前から説明しますよ。

 土俵上で声を上げる力士がおりまして、千代鳳と琴勇輝なんですがね。1年前の春場所前に行われた力士会で、会長の白鵬が、千代鳳と琴勇輝の名前をあげて…
 「犬じゃないんだから(仕切りのときに)吠えるな。やめろよ、いいな!」
と、恫喝に近いほど声を荒らげたのです。このときの2人の怯えようといったら気の毒なぐらいだった…見てたのかって?見てませんが十分想像できます。白鵬に怒鳴られて平然としていられる力士など、現在の大相撲にはおりませんから。

 その場所の初日「千代鳳VS琴勇輝」。千代鳳は、「声出し」をやめました。命が大事ですから。ところが、琴勇輝は…
 「ギリギリまで悩んだけど、声を出すのが自分のルーチン。(白鵬に脅されて)信念を捨てるぐらいならマゲを落としてもいい。それぐらいの覚悟はある」…早い話が、白鵬に反抗することにしたわけ。
 千代鳳を前に琴勇輝は、ひと際高く「ホーッ」と吠えた!
 白鵬は、「この野郎!覚えとけよぉ、対戦するときは、ご、ご、合法的に酷い目に遭わせてやる」…こう思ったことでしょう。

 そして今場所、琴勇輝が東前頭筆頭まで番付をあげたため、「白鵬VS琴勇輝」が、実現した。二日目の結びの一番。琴勇輝は、「ホーッ」吠えて立ち向かった…。予定通り白鵬は、「張り手」を見舞った。琴勇輝…あっけなく土俵の外へ。無事で良かったあ!

 で、ゲスの勘ぐりですが…モンゴル連合(白鵬、日馬富士、鶴竜)は、「白鵬に逆らった琴勇輝を思い知らせよう」と、結託した。
 琴勇輝は、モンゴル連合一番手の白鵬には「ホーッ」と吠えたが完敗。
 二番手の日馬富士戦、観衆は一瞬押し黙った。なぜかって?琴勇輝の、「ホーッ」のタイミングを知っているから。そして、驚くほど大きな、「ホーッ!」が館内に響き渡った。
 軍配は返った。日馬富士は、怒りの形相で左張り手!琴勇輝は怯まず前に出た。日馬富士、驚きの表情で土俵を割った!で、金星の琴勇輝が泣いたわけ…。

 今日、第三の刺客…鶴竜戦。琴勇輝に2日連続の金星を期待するのは無理としまして…白鵬に反抗した、「ホーッ」を聞くことはできま~す。