「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

ミホノブルボンのたてがみ

2019-09-21 18:29:35 | ニュース

 

ミホノブルボンの ” たてがみ ”

 

 

 

 

最近、衝撃的なニュースが流れて来た。

一瞬、耳を疑ったが、テレビを点けてみると

ダービー馬 、ウイニングチケットのたてがみを切られたという。

それがネットで販売されているというから驚きである。

 

以前にも書いたと思うが、

ボクの手元にはミホノブルボンとニッポースワロー。

そして大好きなミスターボーイのたてがみが保管されている。

もちろんそれは、厩舎を管理している管理者から頂いたものであるが、

このような事件を鑑みて、

そのたてがみを題材にして、

かつてボクが連載していた熊本日日新聞社のエッセイを紹介したいと思います。

 

 

  「 ブルボンのたてがみ 」

 

九州では大雨が降っていた6月の末、北海道の早来にいた。

かねてから牧場を回ってみたいと思っていたので、

函館記念競輪の参加は何よりのプレゼントだった。

競輪が終わった次の日、この春教員を辞めて北海道に移り住んだ、

熊本市出身の桜木半治さんと新千歳空港の到着ロビーで待ち合わせた。

桜木さんは済々黌高校卒業し、福岡教育大学を経て熊大へ、そして横浜で教員をやっていた。

桜木さんと知り合ったのは競馬を通じてのものだったが、実際こうして会うのは初めてであった。

新千歳で会ってから、そのままテンポイントで有名な吉田牧場に直行した。

吉田牧場に着くと早速馬房へ行き、天皇賞馬のプリティキャストを見せてもらった。

そのあとテンポイントのお墓参りをして、ミホノブルボンのいる吉田晴雄さんの家へ急いだ。

牧場から牧場までの移動は全て車になる。隣同士の牧場でもかなりの距離があるからだ。

 

ブルボンのいる馬房に行くと、カイバ桶に顔を突っ込んだままバリバリと青草を食(は)んでいた。

故障している右後肢に巻かれたバンテージが痛々しく目に映った。

 「 あまり具合がよくないから、もう80日ちかく馬房から出してないんだ。

だからストレスがたまってイライラしているんだ 」 と吉田晴雄さんは言う。

この日はノーザンホースパークと橋本聖子の実家である橋本牧場を見学して桜木さんの家へ泊まった。

ちょうど、作家の吉川 良さんもここに来ていて、

一晩中馬の話や競馬、そして文学の話などをしながら飲み明かした。

翌日、岩見沢まで競馬を見に行こうと盛り上がって眠ってしまった。

あれだけ飲んだのになんのその、

ケロッとして朝早くから午後の種付けに間に合うように岩見沢まで行き、

3レースまでして吉田牧場まで戻って来た。

ワカオライデンとラッキーキャストの種付けを見せてもらったあと、

新千歳まで桜木さんの車で吉川さんと一緒に送ってもらった。

その夜、札幌で騎手の南井さんと食事の約束をしていたので街へ出た。

結局この日も遅くまで飲んでしまった。

少々疲れたが、いろんな思い出を持って家へ帰って来た。

それから、すぐにお世話になった人たちにお礼の手紙を書き、

九州のラーメンを送ったら返事が届いた。

 

 前略御免下さいませ。

 一昨日より久し振りに晴れましたが、相変わらずストーブを焚いております。

 昨日は御地名産のラーメンと御丁寧なお手紙ありがとうございました。

牧場の見学だけで喜んで頂け、何よりでございました。

ブルボンのたてがみですが、これまで戸山調教師の棺以外には、

 どなたにも差し上げた事がございませんが、◯◯さんにだけですのでお納め下さいませ。

また機会がございましたら、お立ち寄り下さいませ。

 乱筆ながらこれにて。

 

皐月賞、ダービーを制したミホノブルボンの栗色のたてがみは、

私の机の中に大事に大事に仕舞ってある。

 


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