ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

The Farthest Shore 読書 (8)

2006-06-16 22:18:39 | ゲド戦記・Le Guin
Lorbanery (2)
最近は昼休みにHoME,夕方の休み時間にこちら,と読み分けています。しかし,HoMEは所詮下書きとメモと解説の山です。余計な推測やら文学的味付けは,一切なし。(いやそれはそれで大いにメリットはあるのですが(笑)) ついつい比較してしまう,Le Guinさんの文章は,本当~に流れるように美しいっ。

さて,最初からそういう傾向はあったのですが,最近ますます,Arrenの考えや態度がハナについてきましたねぇ。(もう~,そんな所で偉大な魔法使いが魔法使って人間を凝らしたりしないよっ;) でもこれも計画のうちなのかな。まるで5巻のハリー・ポッターです。それに対するGedも,やはり5巻辺りのダンブルドア先生を思い出させます。ただ,1巻の,若くて傲慢だったGedを思えば,とても不思議な感じ。


HoME8 2-IV Of Herbs and Stewed Rabbit (1)

2006-06-16 22:08:15 | Tolkien・HoME
トールキンさんはその頃(1944年4月26日)ある「扱いにくい」問題に悩んでおりました。何が扱いにくいって,サムは,そろそろ,レンバスに代わる画期的な食べ物を見つけなくてはならなくなったんですよ!(爆)

初期の草稿はこんな感じで始まります。

<下書き>
彼らは昼間の間数時間休み,食べ物と飲み物を控えめに摂りましたアンドゥインに降りれば水を得る事はできると思ってはいたのですが。そして夜,南へ向かって歩きます。何しろ彼らは急いでいたものですから。。
</下書き>

が,トールキンさんは,ちょっと考え直し,以下のようなアウトラインを描きます。

<Outline>
それまでの苦労や危険を考えたら,殆ど休憩のようなもの。ゴラムによればモランノンからミナス・モルグルの入口までは20リーグとの事。ゴラムは食べ物を見つける。満月の夜,彼らは白い?を左の遥かな丘の上に見る。広い谷の上がミナス・モルグルだ。翌日の夜,彼らは十字路へ。巨大な石像。Elostirionに戻り‥(→削除:Sarnel Ubed,Ennyn Aran)Taur Toralt (→削除:Sarn Torath) Annon Trath。Aranath。フロドはSern Aranath(またはSairn Ubed)の王を思い出す。しかしその首は切り落とされ,オークに粘土のボールをくっつけられた跡が。。赤い目は。。。
</Outline>

う~~ん,何だか暗号のようなわけのわからん言葉がガンガン並んでおりますが(笑),フロドは十字路の石像を見て,アルゴナスの兄弟王の像を思い出したという事ね? で,そこに石像がある,という事は初期からの計画だったのですね。それと,正式版にはオークがどうやってその像を汚したのか,具体的な事は書いてなかったような気がしますが,粘土のボールをくっつけて,‥‥何したんだろう????(^^;) ライオンの顔に落書きした誰かさんの事を思い出してしまった(笑)

で,この時点でも,まだ大将どころか,ゴンドールの兵隊さんが現れるという計画は全くされてないって事。

ところで,このアウトラインの中に,Ubedという言葉が2回も出てきますが,後のアルゴナスを表す言葉ですが,この言葉には「拒絶」という意味があるそうです。これは,アルゴナスのあの像たちの手が,大的の進入を「拒絶」しているという意味につながるそうです。

このアウトラインを踏まえ,次の下書きはこんな感じ。

<下書き>
今までの苦労と危険を思えば,この道はとても快適でした。風は強いけれども,天候も上々。この辺りはかつてイシリアンと呼ばれ,傾斜した森と,早い流れのある,美しい土地でした。ゴラムはモランノンからElostirionの上の分かれ道まで30リーグと見ていましたが,もっと遠くにあるようで,彼らの歩みも思ったより進みません。3日目になってもまだ到着していません。
</下書き>

おいおい!30リーグに増えてるぞ! Elostirionという言葉が2度出てきましたが,シルマリルに出てくる,山の中の塔の名前ですね。(LOTR正式版にも出てくるのかな?)

でもこの文はすぐ削除されたそうです。

しかし,この時,トールキンさんは,このシーンちょっと大雑把過ぎるんでないの?と気付き始めたのでした。で,まず,足元を流れるアンドゥインと,エント川を結び付けてみましたが,それはすぐ却下。

‥そして,いよいよ,運命の(笑)「ゴラムが捕まえたうさぎ」の話を思い付くわけです。‥残念!今日は時間切れ。また来週!

HoME8 2-III The Black Gate is Closed (番外編2)

2006-06-16 01:17:52 | Tolkien・HoME
The Letters of J.R.R. Tolkien,58番で南アフリカへ行ったクリストファー・トールキンが,いつ帰ってきたのかようやく見つけました。1945年5月29日に書かれた100番の手紙が帰国第1便になるそうです。それにしても,パイロット訓練と聞いた時から気にはなっていたのですが,彼はやっぱり当時,英空軍で働いていたのですね。。。時代が時代だしなあ。。。

Run!Run!Run!