ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

HoME8 2-V Faramir (番外編)

2006-06-24 00:12:02 | Tolkien・HoME
急いでももったいない(笑)というか,他の読書がおろそかになっていたので,今日はHoME読書はお休みです。

HoMEのその部分を読んでいて,どうして大将を気に入ったのかを思い出しました。たとえ相手がオークでも,無駄な殺生はしないとか平等に扱うという所や,ゴンドールのこんな端っこで手柄を立てても目立ちにくい場所で,しかもかなり危険なお仕事を,何の文句もなさそうにこなしている所とか,都の大公の息子という超エライ人でありながら,ベースのヘンネス・アンヌーンには華美な物(ワインはきっと別ですが(笑))を一切置いてなかったりとか,あと何ていいますか人を見る目があるという所とか。。。

そーか,私の男性の好みってこーなのか,って,今更気付いたり(笑)しますが,実は結構男性に好かれる男性だなあとも思えます。これはトールキンさん自身の,理想の男性でもあったのでしょうか。

エオウィンは,自分の本来果たすべき役割,王達が戦っている間国をまとめるという仕事,を嫌がって自ら出陣してしまったわけですが,実は,ファラミアは,皮肉にも,エオウィンと出会った時に,彼女が嫌っていたそういう仕事をやっていたのですよね。こういう所の噛み合わせはとても上手ですよね。

ボロミアのボートとファラミアの登場は計算された物かと思いきや,実は意図してなかった思い付きだったりとか,どうしても,天然に(爆)物語を書き進めているとしか思えないのですが(すみませんっ;名門大学のエライ先生を天然呼ばわりしたりして‥),それでもピッタリハマってしまう所が,天才の天才たる所以なのでしょうか。(笑)

ところで,ファラミアの指輪物語への登場を知らせる,1944年の5月頃の手紙がわさわさ(笑)出てきましたが,運命の66番の手紙(笑)の6日後,68番にこんな文面がありました。それは息子クリストファーさんへの愛情を示す言葉なのですが,
When you return to the lands of the living, and we re-tell our tales, sitting by a wall in the sun, laughing at old grief, you shall tell me then. (Faramir to Frodo)
実はこの文章,最後に()内に書かれている通り,ほとんどそのまんま,The Forbidden Poolの章の最後の,ファラミアからフロドへの贈る言葉になっているのですが,これって,元々は息子さんへ贈る言葉だったのですね‥‥,

あ"っ!! ここで今頃突然気付く私。あ~,鈍くてすみませんっ。クリストファーさんは,当時,イギリスから遠い南アフリカへ,パイロットになる為の訓練に行っていたのですよね。今でこそ飛行機は,比較的安全な乗り物ですが,戦時中の当時,遠く離れた地球のほぼ裏側に,家族が,飛行機の訓練に行くと言ったら,‥‥そりゃ~もう,心配で心配で,仕方なかった事でしょう。。。(汗;) そもそも,この時そんなにオニのように手紙を出しまくっていた理由も,きっとソレなのでしょうね。

そう言えば,TTT前半まで順調に筆を進めたトールキン父は,こちらで,フロドとサムをモルドールへ送り出す旅になかなか送り出せず,2年近く筆が止まったとあります。ようやく書き始めたものの,2人の姿が,異国で軍事訓練をする自分の息子の姿に重なり,無意識のうちに,ファラミアにその気持ちを代弁させたのかなあ~? その気持ちがこの新しいキャラクタを生んでしまったとか。。。

‥何かまた新しい事を発見してしまったみたいです。(笑) HoMEは本当に読み甲斐がありますね~!

馳夫さんには既に何度か驚かされ,その度に思わず本を置いてコーヒーを買いに行ってましたけど(笑),自宅なんで,思わず席を立って,冷蔵庫からチョコレートを取ってきました。(爆)

Run!Run!Run!