ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

HoME8 2-V Faramir (4)

2006-06-26 23:54:00 | Tolkien・HoME
この章は,ゆっくり読んでいる(^^;)という事もあるのですが,長いです。2年のブランクを経て再開した所で,中つ国の歴史をまとめ直しているようにも見えますね。実際,中つ国の中で「無視された存在」(映画の冒頭でも言ってますが原作(多分ホビットの冒険の方)でも言ってますよ)であるホビットのフロドとサムに,なんでわざわざここで中つ国の歴史をレクチャーする必要があるのか?とずっと不思議に思っていたのですが,ようやくその辺の事情がわかりました。

次の下書きでは,Falbornがついにファラミアとなります。
イシルドゥアの禍は"in hand"(掌中に)でなく"upholding"(掲げる)になり,またクリストファーさんもいちいち取り上げてないほどの細かい?(笑)修正ですが,"Halfhigh"が(ついに)"Halfling"になります。

また,ここで,フロドが「もし誰かイシルドゥアの禍を要求できる者がいるとしたらアラゴルンでしょう。」と言うとファラミアが「何故,エレンディル『と』息子達が建設した都のprinceであるボロミアではないのか?」と言う文があるそうです。しかし正式版は,ゴンドールを建設したのは「エレンディル『の』息子達」で,エルロンドの会議の場面の5番目のバージョンで,エレンディルは北に残り,ゴンドールは息子達が建設した事になっているので,そのバージョンが書かれたのは,この後ではないか,とクリストファーさんは推測します。

ここではまだ,遠くからボロミアが角笛を吹いた音までは聞こえてなかったそうで(あ~,そういう重要な話がありましたね),ファラミアはまだ,角笛のかけらを見つけた話を先にして,フロドに「それだけでは持ち主が亡くなったとは限らないでしょう。」と言われて,ボートを見た話をする事になっています。それにまだ,他にも目撃者がいる事になっているそうです。

出来上がった正式版を読むと(もちろんフツーはそちらを読むわけですが(笑)),どうもボートから先に話ができたように思えてしまうのですが,トールキンさんが話を作った順番は全く逆なのですね。

その後,ボロミアの角笛が聞こえたというバージョンがようやく登場しますが,その初期の下書きには,「‥他にも聞いた者がいる,というのは,たくさんの者が北や南の国境,ローハンに至るまで彷徨っているからだ。」しかしこれはすぐ削除されたそうです。(なんか亡霊がたくさんいるように聞こえて怖いですね(汗))

Run!Run!Run!