駿府城の築城は今川氏の館にはじまります。
しかしこれは、武田信玄の駿河侵攻と、その後の徳川家康の侵攻により灰燼と帰したそうです。
武田氏が滅び駿河国を手に入れた家康は、浜松城からここへ居城を移しました。
いったんは関東移封となった家康ですが、将軍職を秀忠に譲ると自らは大御所となり、隠居城として駿府城の大修築を行い、天下普請によって完成しました。
建築物は1989年(平成元年)に復元された巽櫓と、
1996年(平成8年)に復元された二ノ丸東御門のみです。
この2つの建物の内部は資料館となっていて、見学することができます。
なお、入場券販売所で日本百名城のスタンプを押すことができます。
内部は当時の工法を用いてなるべく忠実に再現されていました。
しかし、この水平部分の木材の立派なこと、こんなのよく探してきたなぁと思います。
天守閣跡です。五層七階の天守閣は焼失してしまい、石垣も明治時代に静岡連帯を誘致する際に解体・埋め立てられ現在は何も残っていません。
本丸の跡には家康の像がありました。
その傍らには、彼のお手植えのミカンの木がありました。
本丸と二ノ丸の間の内堀はほとんど埋められて、駿府公園として広く市民に開放されています。
ごく一部池のように残っている内堀です。
中堀は駿府公園を囲んできれいに残されています。
中堀と外堀の間には官公庁、学校、病院といった公的施設に利用されています。
外堀も3/4ほど残されていました。
大手門のあとです。今では県庁の入り口になっています。
【おまけ】
二ノ丸跡には紅葉山庭園が設けられていました。
これは2001年(平成13年)に作られた回遊庭園で歴史的意味合いは全くありませんがすばらしい庭でしたので紹介したいと思います。
この庭園は静岡が持つ四つの風景を再現しています。
まず「里」の庭です。落ち着いた感じがします。
次に「海」の庭です。白い砂利は砂浜をイメージしています。
右に見える小高い山は富士山をイメージしておりその麓あたりが「山里」の庭です。
近代的なビルとの対比が妙です。
奥に進むと木々が生い茂る「山」の庭となります。
茶室です。希望者はここでお茶をいただくことができます。
この庭の解説はイヤホンガイドで聞くことができます(なんと無料)。庭には詳しくないので大変参考になりました。
駿府公園
東御門・巽櫓 9:00~16:30 月曜休(祝・休日は開館)
大人200円/小人50円
紅葉山庭園 9:00~16:30 月曜休(祝・休日は開館)
大人150円/小人50円