1月4日(土)、午前中に香川県さぬき市の細川林谷記念館を訪問しました。10月6日に開館されていましたが、秋は多忙だったのでなかなか訪問できず、この日にようやく実現できました。さぬき市寒川町石田の、さぬき市役所寒川支所の隣にあります。場所的には良いところで、市民の美術展や書道展の開催にも便利な場所です。
風格のある黒い屋根の建物です。この日は細川信晃館長さんがお休みでしたが、近所にお住まいなので、受付の方が電話で連絡するとすぐに来てくださいました。
入場料は大人が300円です。入って左側が林谷作品の展示場です。現在は30点程が展示されていました。画に賛を加えた作品と篆刻作品が中心です。林谷は全国各地を旅をして巡りましたので、各地の風景や名所が描かれていて様々な情報が楽しめ、観光旅行案内のような意味合いもあったのだと思います。
館の庭には竹が植えられています。林谷は竹を非常に好み、江戸の自宅には全国各地の多種の竹を植えていました。
林谷の書画を使ったグッズがいろいろ販売されていました。一筆箋を購入しました。
『細川林谷作品集』という名で、図録の第1集が1500円で販売されています。四国大学の大学院の修了生である田淵元博さんの著作で、100点程の作品の解読内容や、林谷の年譜が掲載されています。私も監修という立場で内容の検討に協力しています。今年の10月に第2集の刊行が予定されています。
この日は2025年の最初の訪問者だったようで、お客は私ひとりで静かにじっくり鑑賞できました。隣の部屋には、館の所蔵している新年を祝う作品群が展示されていて、これも楽しめました。江戸~明治時代にかけての有名画家の描いた軸作品が楽しめます。
この記念館は細川林谷の出身地に建てられ、地域文化の発信地としての役割も期待されます。今後も大勢の方に利用していただくのがいいですね。
この日はこの場所から、大窪寺方面に向かう道を通り、塩江美術館に移動しました。24kmほどの距離です。途中の「道の駅ながお」には入場無料の「さぬき市立へんろ資料館」があり、四国遍路の歴史が詳しく説明されています。今までこの存在も知りませんでしたが、たいへん興味深い内容でした。
空海が遣唐使として唐に行き、密教を修行した長安の青竜寺の模型が展示されていました。なかなか現地には行けませんので、一見の価値があります。
美術館に到着直前にも「道の駅しおのえ」があり、地元の新鮮野菜などが購入できます。近くには温泉施設もいくつかあって、日帰りおよび宿泊での入浴も楽しめます。
徳島新聞の県外催事案内に太田仙鳩書展の案内も掲載していただいたので、徳島県内から2組のご夫婦が観覧に来られていて、作品説明をさせていただきました。その後も閉館間際に香川県の1組のご夫婦に説明しました。2月9日の開催終了日までの期間、時間の空いている日には美術館に出向き、余裕のある方には20~30分間の説明をします。今のところ、行く予定にしているのは次のような日程です。この他の休日も、時間が空けば行く予定にしています。スタッドレスタイヤに交換しましたので、多少の降雪でも行くことができます。
1月10日(金)14~17時 翌日準備と列品解説(適宜)
1月11日(土)全日 茶会 列品解説(適宜)
1月19日(日)14~17時 列品解説(適宜)
1月20日(月)休館日(見学不能) 14~16時 作品22点の入れ替え
1月25日(土)全日 11時~、14時~ 列品解説
2月7日(金)14~17時 列品解説(適宜)
2月9日(日) 最終日 15~16時半 列品解説(適宜) 以後は搬出