物騒な表題ですが、実際に牛を200回殺すということでありません。
牛殺しといわれる硬い木を200回削ってもびくともしないナイフの丈夫さと切れ味を表現したものです。
そのナイフは、昭和57年(1982年)に岡安鋼材の岡安さんの考案で藤本さんが製作した、鋼材にATS-34鋼をハンドルにカーボン(トレカT300A)を使った丈夫で軽量なフォールディングナイフでした。
かねてから丈夫で軽量、実用的なナイフを探していた私は、とても気に入り、岡安さんの紹介で藤本さんから#003を購入しました。
これが藤本さんとの出会いであり、最初のナイフでした。
それから藤本さん、鹿山さんには何本かナイフを作っていただきましたが、コンセプトは全て同じ。
軽量で丈夫で実用的、機能美を備えているというものです。
今回のベビーホーンは、大きさからして、牛殺し200回を試すようなものではありませんが、基本となるコンセプトは同じです。
永く愛用したいです。
実物大は、19インチモニターでこのくらい。とても小さいナイフです。
えっ、何で2本あるかって? ・・・ハンドル厚が違うのです。
最初のベビーホーン(奥)は、ハンドル厚がとても薄く、携帯には便利ですが、グリップ感はいまひとつです。
そこで、携帯性と実用性のバランスを鹿山さんに相談し、ハンドル厚を7.5mm(実測7.4mm)で仕上げていただいたものです。(手前)
グリップ感は良くなりましたが、見た目にはハンドル厚が薄い最初のほうが、シャープでスマートです。
どちらが良いとは言いがたく、気分によって使い分けたいです。
ブレードの形状と大きさが少し違い、仕上げは、最初の方が綺麗でした。
んー、ここらあたりは、作家ではなく職人たる所以でしょうか・・・。
仕様 ( )内は1本目
鋼材:ATS-34、ホローグラインド、ヘアライン仕上げ (←)
ハンドル材:ドライカーボン (←)
刃体長:42mm (44mm)
ハンドル長:60mm (←)
刃厚:2mm (←)
ハンドル厚:7.4mm (5.2mm)
重さ:15g (12g)
写真:α900 Macro100mmF2.8 Amode f16 1/20sec. -0.7EV ISO200
今日は、天気が良いので、窓際の自然光で撮ってみましたが、なかなか思うように撮れないです。