日本三景松島の円通院では、数珠作り体験ができます。
国指定重要文化財である「三慧殿」や庭園などの見学には拝観料がかかりますが、窓口で「数珠作り体験」の旨を伝えれば、拝観料はかからずに入場できます。
出る際に、体験してきた証明に提示を求められます。
数珠体験と拝観時間は8:30~15:00迄(夏場は16:00迄/秋のライトアップは別料金)
松島町指定文化財となっている本堂の「大悲亭」の中で数珠を作ります。
天然石の数珠は3000円と4000円のコースがあります。
数珠が大きいのは4000円ですが、その分珠数が少なくなります。
実は私、数珠を身につけることに以前は少なからず抵抗がありました。
「何か、宗教やっているの?」
そういうフィルターで見られるのが嫌だったからです。
それと、数珠を身につけるのはお葬式のイメージが強くあったからでした。
さて、本堂のお部屋にはこんな感じで、数珠が用意されています。
まずは手首を見せ、お寺のかたにサイズを見てもらいます。
そうして一番大きな珠「親玉」を選び、次に他の珠よりひとまわり小さいサイズの同種の珠を二つ、左右に配置します。
そうしてあとは、自分のサイズの珠数を選び、確定したら紐に通すだけです。
とても簡単ですが、好きな珠を自由に選ぶ作業は、思いのほかいろいろと考え混んだり、迷ったりするものです。
私の場合は、40分位かかってやっと完成しました。
5分位で決めてしまう人もいるし、珠数が多いという選択肢の幅の分、人によっては完成までの時間の使い方も様々。
さて、お寺のかたに数珠について聞いてみました。
数珠はお守りだと勘違いしている方も多いそうですが、実は珠が手首をくるくると回ることで、お経を唱えていると同じ意味があるそうです。
入浴中は外すべきですが、就寝中に身につけるかどうかは特に決まったルールはなく、外しておく場合は地面よりも高い場所に置くことが大事なのだそうです。
もしも切れてしまったら、自分の周りの誰かにあまり良くない変化があったりした時なので、こぼれた珠はお寺に納め、心新たに新調するほうが望ましいそうです。
かつて私と数珠には、こんな経験があります。
まずは、はじめて作った数珠のエピソードです。
とても気に入り大事にし、いつも身に着けていました。
1か月もしないある日、いつものように身につけて出かけたはずが、帰宅した時には手首から離れて無くなっていました。
緩んでいたわけでも、外したわけでもなく、切れてこぼれおちたら絶対に気がつかないはずはありません。
その時は、数珠を失ったことで、とても嫌な感じがしました。
そうして、すぐに円通寺さんで同じような数珠を作りました。
ところがその数珠もまた、1ヶ月経ったある日また同じように無くなってしまいました。
振り返るとその時、私は異常なくらい仕事にのめりこんでいました。
職場では、いろいろな変化がおきていた時でした。
その職場を辞めてから作った、今の数珠は、かれこれ1年ほど経つでしょうか。
その数珠は、今まで切れることもなく、無くなることも勿論ありません。
今回作成したのが、珠の大きい数珠です。
心の趣くままに、作りました。
円通寺の数珠体験の最後に、お寺のかたが、この珠の意味を教えてくださいます。
今気になっていることや悩んでいることが、明かされる感じがあって不思議です。
心のままに選べば、求めている珠(自分に不足しているもの、高めたいもの)を自然と選ぶものなのかもしれません。
お寺の方のご配慮により、今回は円通院「聖観世音菩薩」さまにお線香を手向けることができました。
「聖観世音菩薩」さまを間近で拝見すると、たわやかで功徳あるお顔の菩薩様でした。
あまりにも美しくて、体がほかほかとあたたまってくるような、慈愛のエネルギーに満ち溢れていました。
思わず感動!
私にとって素晴らしく貴重な体験となりました。
感謝です!