詩とファンタジー№18 春萌号
投稿詩とイラストレーション
責任編集:やなせたかし
かまくら春秋社
特集は岩手県花巻市出身の宮沢賢治の詩集「春の修羅」より。
絵・東瑶子
「セロ弾きのゴーシュ」や「銀河鉄道の夜」「注文の多い料理店」「アメニモマケズ」くらいしか知らない自分にとっては、この表題の詩「春の修羅」はそれらとはまるで文体の違う、難しい宮沢賢治でした。
クスッとしたのを二つ。
まだまだひよこ
松本香代
四十歳近くになると
友達との会話も
病気の話ばっかりや
コレステロール値が高いねん
わたしは血圧が高くて
とかなんとか
ほんな年とるっていややね
なんて言うてたら
喫茶店で隣りに座ってたグループが
かなりのお年のご婦人方で
会話がちらほら聞こえてきてん
「その時お花畑が見えたんよ」
「ああ、見えるって言うわね」
「ほんまやったんや、って思ったわ」
なんと三途の川を渡る話
おみそれしました
わたしらなんてまだまだひよこ
白黒つけなきゃダメですか
かけはたちひろ
君たちは
白地に黒なのか
黒地に白なのか
どっちなんだ
パンダとシマウマは答えた
白黒つけなきゃダメですか
僕たちは
白でもあり
黒でもある
白黒つかない生き物だっているんです
白黒つかないことだってあるんです
それでも
白黒つけなきゃダメですか
絵・百瀬靖子
早春 絵・山口はるみ
今号も被災地からの応募作品がたくさん掲載されていました。
「マイ・ポエム」
柏 京佑(宮城県・13歳)
大変な時に人の足元を見やがるやつもいるんだな
泣きすぎて僕の目はカラカラだった
つなみの後の海はキレイだった
あの人がこんなにやさしかったと初めて知った
福島を助けて
高萩絵莉菜(福島県・12歳)
福島県がゆれた、大きくゆれた。
福島県を津波がザバーンとのみこんだ。
福島県で原発がバーンと爆発した。
たくさんの物がこわれた。
たくさんの人が亡くなった、たくさんの人が悲しんだ。
たくさんの放射能が飛んで、他の県の人からいじめを受けた。
何も悪くないのに。
福島県がゆれた、大きくゆれた。
福島県を津波がザバーンとのみこんだ。
福島県で原発がバーンと爆発した。
福島県を助けて
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