1961年
大毎は五日午後四時半、東京有楽町の球団事務所でノンプロ日本通運の妻島芳郎投手(23)=1㍍78、70㌔、右投右打=の入団を発表した。なお背番号は未定。
妻島投手の話「会社に義理もあり、なかなかプロ入りに踏み切れなかった。好きな大毎にはいれてうれしい。何勝できるかといわれてもわからない。とにかく数多く試合に出たい。出足がよければかなりいけるのではないかと思っている。腕の位置があがっているとかフォームが変わったなどといわれることについては自分ではとくに気がついていない。しかし悪ければ直していきたい」
宇野監督の話「ウチとしては今シーズン投手陣がふるわなかっただけに妻島君の加入は大きなプラスだ。他の投手にもいい刺激になるだろう。ことしの妻島君はパッとしなかったが、ノンプロ四年間の成績をみれば、その実力のすぐれていることははっきりわかる。プロ入りを機に大いに活躍してくれることを期待している」
日大二高出身、三十二年日本通運に入社。堀本(巨人)がプロ入りしたあとのエース。外角へのスライダーと速い球が武器。昨秋産業対抗で優勝した倉敷レイヨンの補強選手として、ことしの一月台湾遠征に参加。今秋の産業対抗では優秀選手にえらばれている。