プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

久保貴裕

2021-05-23 09:30:08 | 日記

1992年

エース久保は、速球で押す本格派で大崩れしない。

京都成章の久保が投げた126球目は初めて外野に舞い上がり、ライト金岡のミットに収まった。戦い終えてベンチに帰った久保は「ナインから声を掛けられて初めて知った」ノーヒットノーランの達成だ。「大会屈指」と折り紙付きの速球派に、プロ8球団のスカウトが詰めかけた。スピードガンで最速140㌔を記録した「生きたボール」(森永主審)は、「自己最高」の17奪三振を重ねた。二巡目からはスライダーを交えての頭脳投球をみせた。だが、久保は「今日は調子が悪かったので、先頭打者を出さないよう丁寧に投げた。八十点の出来」と冷静に振り返った。この落ち着きの裏には人知れぬ苦労がある。昨春から今年の三月まで、でん部の慢性筋肉痛で、一年間もボールを握れなかった。「その分、必死に走り込んでいた。努力が実を結んだ」と奥本監督が語る。昨年のエース山本良雄さん(大谷大1年)も「心身ともにひと回り成長した」とスタンドで目を細めた。七回無死、中前へ抜けるゴロを好補した二塁の古林がいう。「最後は久保のために一つになっていた」心強いナインが、十年ぶり、大会十六人目の快記録を支えていた。

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日笠雅人

2021-05-23 08:43:23 | 日記

1996年

契約金ゼロ、年棒四百八十万円のプロ野球選手が、一軍のマウンドに登場しそうだ。中日のルーキー左腕・日笠雅人投手(25)(新日鉄君津)。入団交渉時に「お金はグラウンドで稼ぐ。契約金はいりません」と宣言。「一軍に一カ月以上登録されれば、一千万円の契約金を後払いする」という出来高制で入団して話題になった。一軍に上がって来たのは三月十三日。いきなり西武とのオープン戦に中継ぎで登板、1回をぴしゃりと抑え、「いい球を投げてる」と星野監督に認められた。その後は左打者のワンポイントや中継ぎが役割となり、「データを集める余裕もなく、無我夢中のまま」といいながらも、開幕一軍メンバーとして登録された。小学生の時から夢はプロ野球選手になること。北海道・旭川竜谷高二年の春、選抜で甲子園に出場、二番手でマウンドを踏んだが初戦で敗退した。道都大に進み、これからという二年生半ばに、両親とも病気になり中退。新日鉄君津に入社し、家計を援助しながら野球を続けた。140キロの速球と鋭いスライダーが売り物だったが、腰痛に悩まされていたこともあってプロの評価は低かった。しかし「腰さえよければ、即戦力の素材」(中日・法元スカウト)とテスト生扱いの七位で指名され、夢を実現させた。落ちる球がないため、シンカーを練習中で、投球の幅が広がれば、一軍定着も十分可能。「親にはいつまでも元気でいてほしい」と、自分のことよりも両親の健康を願う孝行息子に、最高の春が到来しそうだ。

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上田好剛

2021-05-23 07:48:25 | 日記

1993年

今夏の都市対抗に初出場。昨年は伊勢大会で無安打無得点試合を達成してスカウトたちの注目を集めた。「球が速く、将来性が魅力。フォークも武器だが、ちょっと四球が多く、一本立ちまでには時間が必要」(竜スカウト)。「本格派。制球力が課題だが、角度のある速球は決め手になる。今年は即戦力投手が少なく、上田の場合も時間をかけて育てたい」と備前スカウトはいう。

2位指名で相思相愛の上田投手。まだまだ粗削りながら150㌔近い速球投げる未完の大器だ。待機していた大阪市内の会社体育館に指名直後、竜スカウトから電話が入った。広島の確約と本人の逆指名で生まれた、予定通りの2位指名を告げられ「ありがとうございました。頑張ります」ときっぱり。しかし、頭の中は真っ白だったようで「こんな高い評価、まだ信じられません」。口元が緊張で細かく震えていた。それもそのはず、上田はチーム内でも第三の投手なのだ。高校時代は甲子園の舞台も踏んでいない無名の選手。しかし、早くから広島は速球に魅力を感じていた。「一生懸命頑張って、一軍でどんどん投げられるようになりたい。目標は元ロッテの村田兆治投手、マウンドから感動を伝えたい」少し落ち着きを取り戻すと、言葉は弾んだ。広島上田はもはや揺るぎない。横浜の6位指名を受け、入団確実の同僚・万永内野手とともに同社からは初めてのプロ野球選手となる。「会社からの期待は大きい。次の選手につなげる意味でも頑張りたい」ニックネーム「カイジュウ」は燃えていた。

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森本智

2021-05-23 07:37:08 | 日記

1990年

前回、創部十年目で初の決勝進出。左腕三見を軸に勝ち上がった。その準優勝チームからレギュラー全員が抜け、投打の戦力がそっくり入れ替わった。三見に代わってマウンドに立つのは181㌢の大型右腕森本。長身から投げおろす速球と縦に割れるカーブが武器で、コースを丁寧に突く投球が身上。特にカーブの制球に磨きをかけており、本格派というよりむしろ打たせて取るタイプのようだ。

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松本信二

2021-05-22 08:30:37 | 日記

1979年

第四シード校。松本が投打の主軸となるが、打撃にも守備にも穴がない。ズバリ甲子園をねらう。松本は181㌢、77㌔の恵まれた体格。下半身に安定感がでてきた。右投げ本格派で、球威は超高校級。カーブのコントロールもよくなったし、シュートもよく切れる。夏に備えパームボールも覚えた。調子に乗って投げられれば、手がつかない。

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川添将大

2021-05-22 08:10:19 | 日記

1999年

上背があり、ストレートの威力が何とも魅力的。全国的な知名度は低いが、右の本格派として光る素材だ。変化球はカーブ、スライダーに加えナックルもと器用な面も持つ。プロの体が出来てくる2、3年後に一軍入りを目指す。

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関屋智義

2021-05-16 08:52:19 | 日記

1998年

97年の夏の県大会では3回戦で敗れたが、140㌔の速球と、縦に落ちるのと横にすべる2種類のカーブがスカウト陣に絶賛された。50㍍6秒1の快足と、バネのあるフォームも魅力。谷口とともに21世紀のエースの座を目ざし、今季は体力作りを。

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森田幸一

2021-05-15 12:45:07 | 日記

1991年

開幕の巨人戦でリリーフ、一死満塁を斬って捨て、さらに22年ぶりの開幕ルーキー初勝利を記録した身長173㌢の小さな大投手。ベテランでさえ緊張の極に達するといわれる開幕戦。8階、自らのエラーをきっかけに一死満塁のピンチを招いた。顔が青ざめるのは当然だ。ベンチからはユックリと星野監督が出てきた。交代か。だれもが思ったその瞬間。ところが星野監督は続投を指令。「これからもこんな場面はいくらでもあるんだ。自分で摘み取って来い」このひと言で森田は開き直った。5対5の同点。1点を失えば、ほぼ敗戦が決まる。ストレートに自信のある投手なら真っすぐで押したいところ。しかし、森田は並の新人ではない。サンショは小粒でもピリリと辛い。なんとチェンジアップで中尾をピッチャーゴロ併殺に斬ってしまった。圧巻は本拠地・名古屋に戻った広島戦2戦目。4対4とこれまた同点で出てきた森田。彦野が勝ち越しタイムリーし、もう勝負はこっちのものだと総立ちのファンが見守るなか、8回に長内にライトへ同点ホームランを浴びた。しかし、ここからが森田の真骨頂。続く3人をすべて三振に取るや、自分のミスは自分で拭うとばかり、ルーキー投手としては41年ぶりの快挙となる初打席初ホームランをライトへぶち込んだ。これが決勝点。思わず星野監督は叫んだ。「男の大小は体で決まるもんじゃない。肝っ玉の大きさだ!」と…。森田は一昨年秋、阪神のテストを受けた。小さいながら、小気味のいい速球を投げ込むこの小さな大投手はアッサリ合格。そのまま行けば阪神のユニフォームを着ていたところだった。ところが、テストを会社(住友金属)に内緒で受け、合格を事後承諾にしようとしたため、会社がストップをかけてしまった。近大時代は同期に山内(オリックス)、小松(プリンスホテル)がいた。今年ダイエーに入団した木村とともに森田は控え。住友金属に入社後もエースは尾山(高岡商)であり2番手は小島(中日)だった。つまり森田の強さは雑草のしぶとさ。ドラフト5位でも心臓の大きさはトップ級。去年が与田なら今年は森田。148キロのストレートとチェンジアップで一躍、全国区に躍り出た。

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森田幸一

2021-05-15 08:36:24 | 日記

1991年

なんともタフな新人だ。延長十回から救援のマウンドへ。いきなり一死一、二塁のピンチ。続く十一、十二、十三回と毎回サヨナラの走者を背負いながらも、「気合い負けしてなかったんでしょ」度胸満点の投球で抑えて3勝目をあげ、防御率でトップに立った。十、十一回は143キロの速球で後続を三振に仕留め、十二回はカーブでパチョレックを三振、一塁走者のレイノルズとの併殺に。十三回は屋舗をフォークボールで三振。大洋の武器である機動力にも「走者と目と目で見合っていたら走れないでしょ」と動じなかった。

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中林祐介

2021-05-12 14:07:10 | 日記

2002年

5巡目指名の中林祐介(金沢高)は185センチの長身から投げ下ろす最速142キロの直球が武器の大型左腕。落差の大きいカーブ、スライダー、チェンジアップを持つ。昨年の春夏の甲子園では勝てなかったが、将来性は魅力だ。

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白坂勝史

2021-05-12 14:03:05 | 日記

1993年

安定した左腕エースの白坂と、1試合平均9.8点の攻撃力で高いチーム力を誇る。白坂は制球がよく、59回を投げて四死球はわずかに11。重い直球にシュート、カーブを交える。

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溝口大樹

2021-05-10 20:36:59 | 日記

2003年

地元・福岡出身の快速サウスポー。MAX147㌔のストレートが武器で、超高校級の呼び声が高い高速スライダーを使って三振を奪う。戸畑商からのプロ入りは、72年の南海5位・小川一夫、77年の近鉄5位・山本和範以来、3人目。外野手に転向し、球宴に出場するなど成功した「ドラ」こと山本に続く個性派になれるか、楽しみだ。

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洗平竜也

2021-05-10 20:35:22 | 日記

2001年

チームでただ一人逆指名で獲得した即戦力。青森・光星学院時代は3年連続県大会決勝で敗退。東北福祉大では通算10勝1敗。横浜2位の吉見祐治投手の陰に隠れがちだが、最高145㌔の直球にフォーク、スライダーと球種も豊富。制球力も抜群で、開幕一軍入りが期待される。

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養父鉄

2021-05-10 07:07:08 | 日記

2002年

台湾からの「逆輸入」として話題を呼ぶ。日産自動車を退社し、渡台。昨年、台湾プロ野球の兄弟を7年ぶりのVに導き、シリーズでもMVPになった。奪三振王になったMAX151㌔の直球、フォーク、シュートの威力はテスト参加したダイエーの秋季キャンプで実証された。28歳の即戦力だ。

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白坂勝史

2021-05-10 07:01:38 | 日記

1993年

選抜高校野球大会三日目の二十八日、横浜は第三試合で上宮(大阪)と対戦する。二十七日午後、横浜の選手たちは西宮市内のグラウンドで約二時間の練習を行い、本番に向けて最後の調整をした。四十球ほど投げ込んだ白坂勝史投手は「スライダーの調子がいい。バックがよくやってくれるので、独り相撲はとらないようにしたい」と話した。「この時点でやれるだけのことはやった」と渡辺元監督。上宮戦については、「自分を見失わず、一人ひとりが持ち味を発揮できればいいと思う」といっていた。

1997年

「捕手で盗塁王を狙います」、「将来は200勝」、「21世紀には中日の主力に」-今月中旬に開かれたドラゴンズの新人8選手の入団会見では、横に控える星野監督を意識してか、勇ましい言葉が並んだ。中でも注目を集めたのが、「来年の最多勝を狙う」と宣言したドラフト7位入団の白坂勝史投手(関東学院大)。140キロ以上の速球を誇るが、「毎年オールスターに選ばれる選手になりたい」とも話し、アピール度では一番だった。相次ぐビッグマウスに、星野監督はさすがに苦笑いしならがも「夢にチャレンジする姿勢がすばらしい」と目を細めていた。一方では、「ドームのマウンドやバッターボックスに立つまでが大変。だれも助けてくれないぞ」とクギを刺すのも忘れなかった。

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