芳香剤は生活必需品のようである。
ペット臭、タバコ臭、湿気(カビ)臭、腐敗(生ゴミね)臭、
他にもいろいろと生活空間に漂う臭い。
それらを覆い隠すための芳香剤。
さらに最近は消臭剤へシフトしてきて、シュシュっと
ひと吹きで臭いを消すのが流行のようだ。
加えて、空気清浄機という埃を吸い込む箱も勢い売れて
それに消臭機能がついている。
臭いといえば、加齢臭という言葉がある。
あれ、いやだねえ、なんだか。
言葉がいやなのである。
いやな感じで使われると言葉の持つ意味は
淡々と受け取れない。いやな感じを含んで言えば、言葉その
ものの客観的な意味から飛躍して伝播するからね。
どこを嫌がっているかというと、なんだか差別用語みたいで
いやなのである。
体臭と食事は密接な関係があるわけなので、米を主食としてきた
日本人と肉を食らう西洋人の臭いの差は歴然としている。
いつから臭いがそんなに気になるようになったのか?
高度経済成長も過去の話、いまや流行は粗食だっつうに
焼肉食べすぎですか。そんな~、急には体質変わらないよ。
加齢臭というのはあってあたりまえ。体臭が病的なものは
治療すればよし、である。原因がなければ臭いはしない。
むしろ臭いが病気を知らせてくれることもあるからね。
(だから飼い犬は主人の病気にいち早く気づくのです)
発酵食品が大好き日本人なのに、加齢+臭い、を嫌う。
これは矛盾だなあ。加齢しないと発酵しませんから!
体臭を嫌う文化、臭いを消しつくす文化というのは
薄っぺらではないか。(男の背中論であの方が薄っぺらい顔に
ダメ出しを思い切りしたのが気持ちよかったのでマネね)。
ブルガリが銀座にあるタワービルにショップとオフィスを
構えたそうだが、シェア比率でいえば日本は最高顧客。
銀座に進出しても採算合うんだそうだ。
イタリアン・ブランドのパフュームやフレグランスを
なぜ日本人が必要とするか。しないよ、ほんとうは。
体臭など彼ら(西洋人)に比べればないも同然。
必要ではないが、買う。
時計やジュエリーと一緒に買いまくる。
日本人、そして最近は中国人も。
ほとんどバカ、いや失礼、教養のない金の使い方である。
ばらの香りが部屋じゅうに満ちてきて、
空気清浄機は今日は停止。
センサーがにおいを感知して作動する。
有害でいやな臭いか、リラックスするこのうえない美い香りかの
判別を知能のない機械に求めるのは無理だから。
ロイヤル・サンセット、夕陽色…
ベイビー、見つめていても、まだ開かないよん。