想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

間道をゆく

2023-07-03 21:25:28 | Weblog
そこだけ雲は薄くなって光が零れ差して
明るくなった。

夏は草刈り、小川に溜まった落ち葉掃除、
水の通り道を作り、大雨に備える。

バラは病気にならないように先月から
ニームや無農薬系の消毒液を噴霧した。

小さな小さな虫が蕾を食べにくるのは
止められない。見つけたら払いのけ、
どうにか去年よりたくさん蕾が開いた。
自然と笑みもこぼれる。




間道はかんとう、かんどうとも読む。
ぬけみち、わきみちのこと。
また名物裂に太子間道というのもある。
法隆寺伝来の経絣の紋様で太子の衣で
あったという伝承からの名である。

紋様は古くは自然や祈りや祝祭、崇敬を
形に表している。間道は縞であり道であり
それも大通りではない脇道である。
抜け道であるが裏道ではない。
どこを通るか。いや、どの道にも理由が
あって、なりゆきがある。
道ゆきも。

どう道を選ぶかをいつもいつも選ばされて
生きていくようだ。みんなそうだろう。
選ぶのは自由なのに。



間道をゆく。
間道を着て、いく筋もの間を抜けて
風を感じながら
その時々に聞こえる声に応じながら
通り抜けるところまで
間道をゆく。
六月の庭先で。

「たかまるために間道を行く。」
(細田傳造・みちゆき/2019.5「間道を行く」)
ふっと読みたくなって開いたところ)



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする