想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

新刊「神教経」発売中です

2019-03-12 11:01:24 | 

「神教経 先代旧事本紀大成経伝(四)」
シンキョウキョウ
センダイクジホンキタイセイキョウデン
と読みます。
うさこよりアホ度少なめな方
の想風亭宿六の新しい本です。



前著「宗徳経」から1年半ものあいだ
なにしてたんかい!と言われても仕方
ないくらい時間かけて、ようやく形に
なった今年、譲位と即位の年にあたります。
タイムリーな出版ですねえ、とか
言われますが、そんな器用なことは
ありえませーーーーん。

偶然そうなっただけのことですが、
「天皇」について詳しいですね、
当然のことですが、神教経は神道の
教義なので天皇のお仕事のこと、そして
官(つかさ)の務めについてです。
この官という字が最近はアノ管に見えて
仕方が無いという悪夢の日々に、一服の
清涼剤となりそうな古代の理想です。
(理想と書くのが残念でならない…)

昨日の東京新聞には三種神器の変遷が
図表にしてありました。
メディアの注目度も高いのですが、
そこでも神器の意味については全く
触れられていません。モノの行方と
在りか、形状の話ばかりです。


で、他本にはない内容になっています。
ふだん天皇に関心を抱く人は少ないかと
思うわけですが(かくいう自分もそう
だったので)この機会に明治天皇を
はじめとした近代の天皇観と異なる古代の
もともとの天皇とはどういうことだったか
を知るのもいいかと思います。
なぜって、日本人はほぼほぼ天皇のことは
知らないからです。知らせないように
ひたすら時の政府がしてきたのだから。

今の人が知る天皇とは明治以降、
あるいは終戦の人間宣言以降の
天皇ではないでしょうか。

古事記日本書紀を読み、天皇陵を
巡るのを楽しみにしている人も古代史
に興味があるということであって
神道と天皇のつながりは知らないし、
宮中祭祀も大嘗祭の意味もよくわかって
いないので儀式の規模ばかり話題になる、
ということかと…

侍従の日記なるものが近年よく発表され、
それはなかなか興味深い内容です。
それらの文章はお人柄をよく伝えています。
しかし「天皇で在る」ことにまで言及した
ものではありません。今上天皇のやさしさ
やおもいやりについて多くは触れられて
いるけれども、それがどこから生まれた
ものかまでは想像が至らず、当然のことと
して書かれています。
あるいは当然がまかり通らない一般人や
政治を私物化する官僚との差異を言いたいが
ためということもあるかもしれません。
いずれにしても情に訴えるものです。

それは本当に「当然」なのだろうか、
当然であるならば、そこには理=すじみち
というものがあるはずということが深く
書かれているようです、
情のみに終わらせないで。

帯文の
「かくもやさしく、悲しい
悲しみ知るゆえに克ち、義をつらぬく」

この「悲しい」に、?と疑問を感じる
のではないでしょうか。
人々に「寄り添う」優しさはメディアを
通して知っているけれど
悲しいってなんのことやねん?と。
実はここがこの本の肝かもしれません。

勇壮かつ聡明な天皇像はいくらでも
あります。そこに悲しむ天皇を想像
することはむずかしいでしょう。
日本武尊の犠牲は悲劇的美談で語り
継がれているけれど天皇ではないので。

アホ度やや低めの方が「涙しながら
書いた」とまえがきで言っているので、
よかったらお手にとってやってください。



猫もよろしく、と。



うんニャ、言ってねえ、
チュルチュルはどうした!だそうで。


定価1,800円+税
エー・ティー・オフィス刊
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