想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

飛びます飛びます

2008-07-31 03:02:35 | Weblog
   注)タイトルと写真と本文に関連性を見出そうとするのは、自由だー。
     ギターを弾きながら歌おう、はい、フリーダム!

 人生50年夢幻のごとく、なんちゃって。
 犬のばあいは、その半分もなく、瞬く間のことだ。
 普通で10年余、20年弱だと長生きと言われる。
 人が生まれ成人するまでの短い時間を生ききる。
  
 だからってああしたい、こうしたい、こうなったらいいなー、の夢は
 持っていない。思ったこともない。
 ただ思うようになることを待つ。

 眠っていると、今日の1日、たのしかったことがよみがえる。
 からだは寝ているが、走ったりもするし
 起きているときは吠えない声を思い切り出してみる。
 うー、気持ちいい。

 おっかあに、そっと息をふきかけられて「夢みてるよん」
 と起こされたりして、寝ていたことがわかる。
 ちょっと照れて、また眠る。

 ぼくの場合は、おきていても寝ていても同じ。
 夢のなかにいるときも、同じ。

 夢は持たない。
 生きたいように、生きているからだ。
 今、今、今、あのお菓子のかけらが、
 おっかあの手にあるかけらが、ぼくのところへ
 放られるのを、信じて待っている、疑わない、その感じ。
 今、今、今、の集中力だ。

 実際、ぼくの眼力はけっこうすごい。
 じっとみつめていれば、おっかあは決してぼくを無視しない。
 いつも真剣勝負だ。
 おっかあの大事な薄皮饅頭の端っこは、ぼくのものである。

 薄皮だから、まあ薄い。舌先でとろける。
 ぼくとおっかあ、今、同じものを一緒に食べている。
 信じて、報われた瞬間。

 ぼくはつまり「報われる感じ」を毎日食べている。
 すぐに消えてなくなる薄さでも、おなかいっぱいになるのだ。

 薄皮の中のあんこが、ぼくの望みではない。
 待つ、来る、待つ、来る、待つ、
 必ず来る。
 思うままに、信じて生きる。
 舌先に乗った薄皮に、あんこがくっついているのは
 望外のこと。奇跡である。
 夢は持たない。
 瞬間から瞬間へ、飛んでいる。

   ※うさこは郡山名物、柏屋薄皮饅頭をほぼ年中常備。
    回転の早い売場で買うのがコツで、微妙に味が違うと思う。
    気のせいかもしれんが。
    できるだけ手みやげにもらうようにこころがけ、自分ではめったに買わないくせに
    売場を熟知している。ちなにみまだ通販で買ったことはない。
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野生の紫

2008-07-30 08:14:14 | Weblog
    時々、花を活けます。
    花瓶だったり水盤だったり、器はいろいろ、剣山も使います。
    たてはな、なげいれの川瀬敏郎氏は剣山禁止とおっしゃっている
    そうですが気にしません。
    道具の一部に気を使っても、いずれにしても人は花をその根元から
    断ち切っているのですし、剣山ではなく藁束に刺しても同じことだと
    思うからです。
    道具より、花は託された心だと思いますし。

    その道の人はたくさん蘊蓄言わはりますけど、花とお茶に関しては
    こだわらないのが、うさこ流だし想風流であります。
    和綴じの古い書物で、たてはなの絵図を観たことがあります。
    仁知義礼信、五行を花の形で表し、中心線が誠。
    その絵図をみて、ふむふむ、そうかと思ってからはますます、
    流派、家元の蘊蓄にはこだわらなくなりました。
    (ま、弟子入りもしてないからあたりまえだけど、そういう意味ではなく)
    花はいけばなをする人のこころを映すということであります。

    えっと活け花の話をしたかったわけではなく、
    ときどき、花を摘んで部屋へ持ち帰り活けるんですけど、
    東京では摘めないので、美鈴ガーデンの師匠に相談しつつ
    買う花を選びます。

    先日、「ジョウショ、大暑の次はジョウショ、今日だよ。
    ジョウってさ、どういう字か知ってる? 調べといて。
    オイラも後で広辞苑みっから」と早口。
    そして暑い日はこれ? とカンパニュラ・パーシフォリア
    を指差しています。うーん、と言ってるうちに包んで「ほれ」とくれました。
    紫を好きなことと、菊はまず買わないことを覚えてくれてます。

    字の話は、ジョウではなくサンズイに辱でジョク、ジョクショでありました。
    最近続いている、この蒸し暑い日々のことですね。

    選ぶ花の色は多くて三色、二色のときもあります。



    山で摘むと、紫、緑、白、この取り合わせになります。
    自然の中にはこの三色がとても多いことに気づきました。
    加えても青。紫がかっている青です。

    黄色や紅は、このあたりではそう目につきません。
    紅は秋まで待たないと。

    庭に植えた花は、バラをはじめとして色とりどりなのですが、
    野生の花の紫色には、目を奪われます。
    ぎぼうし、実は苗を買って花壇に植えてあるのですが、
    森の散歩道に咲いていたぎぼうしの方がずっときれい。
  
    今年はあちこちにたくさん、花をつけています。
    若芽を摘み採る人が今年はあまり来なかったせいかな?

    そっとしておいて、このまま、来年も再来年もこのあたりで
    また会えますように。
    葉の形も感触も、そして花のつき方も大好きで
    しかし、好みというのは、なんで? と言われても理由などない、
    そういうことですが、我ながら何故これが好きか? と
    思わないわけではありません。
    なにゆえじゃ? こばぎぼうし。   
    
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笹の葉をめぐる攻防

2008-07-29 00:01:09 | Weblog

   ダメ、No! と何度言われても、うさこの目を盗んでは
   ササっと食べる笹。(寒気のする方はこちらのオヤジギャグで
   さらに冷え冷えを味わうと夏を越せるかもしれないです)

   腸壁を傷めるからダメなのといくら説教しても見ていないと食べるのです。
   若い頃は腸内掃除に役立ってたようですけど、今ではちょっと無理がある。
   柔らかい葉をみつけてはガブっといき、見つかっては厳重注意され
   この表情で、ご勘弁とごまかして、すり抜けて行った先で、ガブッ。



   ふたたび、うさこの雷が落ちて、この表情。
   やべえっていう時の顔です、一応反省ポーズ。
   可笑しくて笑うしかない。
   それを見て、またするりと抜けて走り去る親分。
   病気にならないでおくれよ、親分。お願いだから、ね。

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雷雨の前に

2008-07-28 01:25:13 | Weblog
  遠来の客人が昼前に発ったあと、軽い昼食にそーめんを食べようと
  テーブルを出したのでした。

  戸外にテーブルを出していられたのは、ほんの30分ほどだったでしょう。
  でも、屋内で話すよりなんだか話がはずむのが不思議。

  人がにぎやかだと親分は静かにじっとして、そーめんを挟んだ箸先の行方を
  みつめるだけでありました。



  ああ、君はどこへゆくのか‥
  ソーメン。

  そーめんは減るのが早い、回転が早い、
  口から喉への移動は各人とも早い。いつになく、早すぎる。

  雨、雨、ふれふれ、もっとふれ~とうさこが歌っていたのが
  仇となったか、親分は結局のところ待ち損であった。
  オイラのいい人連れてこず、収穫はたったの2本ほどであった。

  食べ終わるのにそんなに時間はかからないので、ではお茶でもという
  ときに、大粒の雨がぽつぽつと落ちてきて、
  その後はすぐにたたきつけるような大雨に。
  テーブルを急ぎ撤収し、雷鳴が轟く午後となり
  夜までずっと降り続きました。

  (仙台からやってきた美女方々、そーめんはまだたんと残っているからね)

  雨降るなか、シマコも「おみやげ」をもらいにたびたびやってきたりするし
  なんとなく、雨なのににぎやかで、忙しい一日でありました。
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道を歩いたほうがよいと

2008-07-25 01:22:54 | Weblog

    地響き、来ますねえ。
    うちには大きな箪笥はない。倒れて困るのは本棚、
  ストッパーをつけようかとやや本気で考えてみる。

   東京でのある日、仕事場のあるマンションのポストに、
  家具転倒防止器具を助成しますのでつけましょう、というチラシを発見。
  一戸当たり一回のみ、区で配布したものであった。

  心配性なわたくしはですね、もうだいぶ前に事務所の高い棚は固定した。
  通販で買ったのである。ネジネジして長さを調節できるポールを天井と
  棚の間に挟むもの。それをつけて後、ちょっと安心した。
  かなりの気休めになるものだと思う。震度6くらいには役立つと聞く。
  でも都心は6じゃないからねえ、恐れている震度はもっとすごいから‥。

  地震心配性がピークだった二年ほど前か、非常時グッズ、リュック付き
  とか、飲料水1箱とか、いろいろ買い込んだり調べたりしたことがある。
  港区! ちと遅い、もっと早くに助成してくれないと。
  独居老人も多いんだから、各戸回ってアドバイスするくらいのことを
  やってもらいたいものである、腕章つけて怪しいもんじゃありませんよって。

  東京での大地震、考えると思考停止になるくらい怖い。
  で、考えないようにする、ということができる性格ではないので
  災害時マップとかまあ、いろいろ備えたけど
  一番の心配は、肝心なときに真っ白になる、このアタマ。

  できるだけ、そういう危険区域を離れて森の中で仕事しようと
  思うのであります。
   (これもそれなりに大変さはあるのですが)
  それでもこのたびの東北地方を襲った地震、どこにいても地震には
  遭遇するのだと思い知る。
  よって、深呼吸して腹を据え、案ずるなかれと言い聞かせる、己に。

  で、顔を洗って、窓から外を眺めるとこんな景色。



  秋に落葉して見通しがよくなるけれど、
  夏のあいだじゅう、ジャングルです。

  腰より高く生い茂る下草に足をとられてしまうので
  今では突入したりしません。
  さんざん、やった挙句のことですが。

  ベイビーを先遣隊にして、その後をついていこうとしても、
  彼はにわかに野生を取り戻したか、草に埋もれつつもどんどん先へ
  行ってしまいます。ずっと先で待つ、です。

  待った挙げく、また戻ってきてうさこの安否を気遣ってくれます。
  となると、行ったり来たりでかなりの距離を歩くことに。
  だから今では茂みを横断したりせず、ちゃんと道を歩いて散歩します。
  けもの道を歩かない犬と一人です。

  道、あるならそこを歩いたほうがいいと思います。
  なければ、歩いたところに標が立ちます。
  いずれにしても、人は道を探し、道を歩くのだということなんだな。

 
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アイスクリーム日和

2008-07-24 10:40:57 | Weblog

 強い雨はこの季節の定番なので、あまりビビらなくなりました。
  この週末まで降りつづきそうです。
  かえって、降りだす二三日前の晴れた日が、ジャングルみたいな湿気と
  暑さで参ります。
  

 森の家ではエアコンなど使わないのですが、このごろはさすがに暑い。
 だるいなあと、歳かしら? とかフツーなことを一瞬考えたりして
 ぐったりしていました。

 ねずみ師はじっとしていないシャークタイプ。
 東京で多忙なのだからここではくつろげばよさそうな日でも
 作業予定がきっちりと組んであります。
 そうやってコツコツと原野→雑木林→庭へと変貌させてきたわけ
 なんですけど、庭園設計はねずみ師の頭の中なので完成するまで
 うさこには、とんと見えません。
 しかしながら、ずいぶん美しくなってきました。
 森は森で自然があっていいですね、と言われますが、人の手が
 入らないとそれは野獣のように襲いかかってくるので甘くありません。
 今では害虫や蚊(山の蚊は猛毒)もずいぶん少なくなり
 このあたりに集中して小鳥が集まって鳴きます。
 いい声です。がやがやがやがや、それに口笛で混ざるわけですけど。

 この日は、芝生の高低差をなくそうと芽土を撒きます。



 だるだる…でなんもしないでぼーっと見ていたのですが
 そろそろ撒き終わりそうなので、少しは手伝おうとホースを運んできました。
 それまでうさこと同じく、だるだるのオッサン化して寝そべって
 いた親分に、シャワーでイタズラ‥するつもりが、自分にかかって
 水を浴びるやいなや、あら元気。

 ついでに逃げる親分を追って、小川へ。
 水のなかに手をひたすと、あら元気。

 そのうち空もうす暗くなってきたので、ひと雨くるかと
 期待しました。
 ポツポツとほんのおしめりていどに降って、でも全体に気温が下がり
 涼しくなってきたら、朝からのぐったり感が薄らいできました。

 冷房に慣れた身体は、気温の変化にすぐについていけなくて
 体温調節に時間がかかるようです。


     (親分、笑う仏さん顔みたい)

 中年期特有の身体問題ではないことが判明したところで
 急にアイスクリームを食べようと思いつきました。
 本日の労をねぎらうことに。
 まあ、働いたのはねずみ師だけですが。

 コンビニで買ったバニラアイスと氷あずき。
 ここにまだ冷蔵庫がなかった頃、クーラーボックスに凍らせた
 ドリンク類を入れ、それをちびちびと分け合って(奪い合って)
 飲んでました。なんだか懐かしい。
 アイスクリームが食べられない夏をここで数年過したので、
 電気が通い冷蔵庫がある生活が、しみじみとありがたい。
 川ではスイカやトマトを冷やし、よく流されて、夕食時には
 期待外れでガックシきてましたなあ。

 

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スカーレット

2008-07-23 05:47:47 | Weblog
   赤い小さなバラの名はスカーレット。

   スカーレットって、「風と共に去りぬ」の主人公の名前として
   記憶したので、ヴィヴィアン・リーの綺麗な顔と立ち姿が
   スカーレットの印象であるなあ。

   櫻子、陽子、暢子、瑶子、みんなようこさんです。
   ようこさんはいろんな感じのヨーコさんがいて、それぞれの
   漢字がその個性を表現しています。
   ま、名付けた親が思い描く、かくあって欲しいという個性。
   櫻と書いてヨーコ、桜じゃなくて、と卓上を指でなぞって書きながら
   話した人のことを思い出す。娘の名を紹介する父親の顔、愛しくて
   たまらないという想いが溢れていて。

   ヨーコといえば、ジョン・レノンで。
   ジョンよりヨーコが好きで、ジョン・レノンを聴くようになったなあ。   
   ビートルズはながらでしか聴いたことがなかったのに。
   自立した考える、強い女性、ヨーコさん。
   愛され、オー、ヨーコと歌われたヨーコさん。
   漢字ではなくなってから、ようこ という名前の印象を強烈にした人。



   これは、ワイルドフラワーのタネから育った花々。
   西洋ノコギリソウ、ディモルフォセカ、ハナビシソウ、ガザニア
   アリッサム、シレネ、クローバー
   等々が入っているタネを蒔いたわけですが、どれがどれか?
   ま、咲いたので、うれしいです。
   これからどんどん咲くので、ゆっくりと名前を知っていきます。
   名は体を表すというので、体を先によく知ると覚えるかもしれないし。
   
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霧が流れて

2008-07-22 01:12:55 | Weblog

   社会人になって、曜日に関係なく働くスタイルを通してきて、
   おまけに早くに独立し、社長なのに社員より休みも少なく寝る時間もないという
   十数年を過ごし、少々落ち着いてからも「盆暮れだからなんなのよ」的生活に
   変わりはない暮らしをしてまいりましたうさこです。

   フリーランスに憧れる若い人には、この現実を話します。
   でも、何を聞いているのか、へーというだけで、やっぱりいいですね、とくる。
   祝日とか休日とか振替休日とかで浮かれることもありませんのですよ。

   旗日でなくとも、日によってはけっこう浮かれてるわけではありますが。

   朝から霧が流れて、森は静かです。



   蝉がなんか、うるさいです。
   親分は、そうとう脚にキテルのに、まだ走るつもりのようです。
   知りませんよー。

   唐突ですが(いつもだけど)
   親鸞上人を想う弟子の唯円が書いた「嘆異抄」を読みつつ
   今も昔も変わらんなあと思うばかりです。

   テレビタックルでは、共産主義と共産党の違いがわからない自民党議員が
   日本共産党の小池議員にイジワルなツッコミを。
   かなり幼稚な話で、議論というにはほど遠い風景である。
 
   これらをチラ見して、親鸞が嘆いた、浄土宗の本義と念仏による救済の意味を
   取り違えた多くの末端の信者集団たちの姿、それに似ていることを発見。

   真剣に真面目に勉強しないとほんとにわからない、思想哲学の類は。
   宗教もしかり、踊ったり唱えたりだけじゃ、仏の心を知ることはできない。

   哲学のない政治はありえない。けれど現実にはその根っこのところ、
   すぽりと抜け落ちている。ずっと前から、長いあいだ。

   その後の浄土真宗、親鸞の嘆き、弟子唯円の嘆きは嘆きのまま
   現実のものとなったことは歴史に明らか、現実をみればよくわかる。
   嘆異抄の研究は盛んで、宗学を離れて広く読者を獲得しているが
   その意味を本当に学んでいる人はどのくらいいるだろう? と訝しい。

   民主主義って言えばいいくらいなノリのオッサンたちが国の中枢にいる、
   そりゃかなわん、と考える人がいるのは道理、21世紀である。
   今だから蟹工船は売れるわけだし、ついでに共産党党員も増えているそうな。

   だからって嫉妬して、共産主義はアカだとかまたぞろ言い出したりしそうで‥。
   民主主義の旗挙げてるオッサンたち、けっこう若い人もいるのにジジイだわ。
   同じ日に、カンボジアの児童買春をなくすNPO「かものはしプロジェクト」を始め、
   若者に広がっている社会起業家を、村上の龍サマが紹介していた。
   利権でしか動かない人と、他人のために働くことを生き甲斐とする人。
   この両極、いまはまだ、接触しない距離。
   ちょっと昭和前夜の大正時代っぽい。

   「人生は戦いなることを忘るべからず」
   ひさびさに脚光浴びたのは芥川龍之介の愛児への遺言、いいタイミングです。

   「鋼より堅い信があるのだ」とうさこに教えてくれたのは、ねずみ師。
   
   歴史は繰り返す、歳をとったか、そんなことが実感としてあるなあ。
   霧の流れる森で、胸の奥にある鋼をたたいて、堅いかどうか
   モノホンかどうか確かめるのであります。   

   
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おかえり、シマコ

2008-07-20 18:03:44 | Weblog

   ハーイ、縁側でくつろぐバレリーナはもちろん
   シマコです。



   ニャ、ニャと短く鳴いて呼ぶ声を久しぶりに聞いて
   こちらは大喜び。
   無事にご出産、終えたようです。
   ガリガリに痩せて、小さな顔になったシマコ姫。



   がんがん食べて、おかわりして、さらにネバって
   ようやく落ち着いてお昼寝?
   赤ちゃん、待ってるんじゃないの? 
    よほど安心したのか、長いあいだくつろいでいました。



   帰る姿は、哀愁…
   は、まるでないシマコ。
   次は赤ちゃんと一緒にいらっしゃーい。

   シマコが縁側に現れたとき、さっさとおうちへ入り、
   席を譲ったあとは大人しくしていた親分、
   君もえらいなあ、よくわかってるようです。
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夏心きたり

2008-07-19 14:53:40 | Weblog

 梅雨明けだそうな。
 昨夜まで降っていて、雨上がりの湿気が残る森だけど。

 風がざわざわと木々を揺らして吹き抜けていきます。
 夏かあ… 育む季節だなあ…

 そこへ、どどどどどと地響きがした後、家じゅうが
 みしみしと揺れ始めました。

 震度4だと電話をもらって知りました。
 先日の大地震の記憶が生々しいので東北地方は揺れれば
 即、警戒! 怠れません。

 と言って何したかというと、廊下を小走りに抜けて
 庭へ降りただけ。地面の揺れがないのに、ほっとして
 ベイビーがそばにいることにほっとして

 ふたたび、夏かあ… 育くむ季節かあ… と木を見て
 いました。

 福島沖が震源地と聞いて、海の日で遊びにでかけている人々
 がたくさんいるだろうことを想いました。

 子供が親を殺す事件が続いています。
 殺す前に、すでに始まっていたはずの事々には
 どう向き合ってきたのでしょうか。
 震源地、人にあるのならば、それは探れます。
 夏心、あれば…

 閉じ込められた言葉に支配される人の脳は
 暴挙に出るけれど、少しも興奮していない
 自らの心。分離してしまった言葉と霊。
 脳を埋め尽くす記号としての言葉には
 言霊はない。
 であれば、人が鎮まれるはずもないのだ。
 



 
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カゲボウシ 如実知見

2008-07-18 23:36:09 | Weblog

 カゲボウシ、輪郭、目に見えるわたしの形。
 わたしが手を上げれば 黒いカゲもゆらりと動く。

 鏡に映せばもっと自分を見ることができるはず。

 ところが、自分で見ている目の前に映った自分と、
 他人が見たわたし自身とは必ずしも同じではない。 

 カゲボウシ、あなたはほんとうにわたしのものか?

 あなたが動くまえに、すでにわたしは動いている。
 ゆらりとあなたが行くまえに
 わたしはわたしのなかで すでに次へ行く。

 カゲボウシ、その形どられたわたしは
 鏡に映るわたしに重なるだろう

 けれども他人の眼に映るわたしはまた
 違うわたしだということ。

 ならば眼は何を映しているか。
 わたしの眼と
 他の誰かの眼とは 同じものを映してはいないのか。




 黒い影絵に隠れて、そっと咲いていた紫蘇の葉。
 その種がどこから運ばれてきたか わたしは
 覚えている。
 流れゆくものの仮の宿。
 わたしが一歩前へ行って
 日向に現れる鮮やかな紫の葉。

 象られないものを 見ている眼
 そのやわらかな視線の元へ
 わたしもカゲボウシも 一緒に傾く

 見えすぎる不幸
 透かして ひっくり返して 一巡して
 カゲボウシの中に あるべきようが立っている
 

 

 

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吟じます

2008-07-17 00:30:14 | Weblog

  愛らしいバラの前で
  オモローな顔!
  ジジィーーー、垂れ目になってるよージジィ。

  アンマリだよ、それはないよぉ。
  いえ、あると思います。
  
  論じるより、吟じる。

  お口が開いたままで、牙なんかのぞいちゃっても
  ちーっとも怖くない感じ
  いいと思います。

  誘いたくなります。

  あると思います。


 

  なんとか虫に食われる前に咲いて、こんなんですけど~と
  はりきっているのはモーツアルト。
  天才の名を戴いても、若死は親不孝だぜい。

  どんどんフェンスを昇って、つるを這い回らせて
  ジジィに負けぬよう育って、ずっと前からそこに
  いるような顔になって、名前など忘れちまいますよ。

  語ったり論じたりの、カシコイ人が周囲に多い。
  そこで目立つには吟じるのがいいと、気づいたうさこ。
  目立ちたいというより、単に吟じたいだけだけど。
  
  目下、「あると思います」がマイブームなのだ。
  
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月に歌う

2008-07-16 00:38:10 | Weblog
     
     明けがた 雨が降っていたが
     陽が昇ると、空には夏雲の白 
     暑かった一日 光が静まり 日暮れが始まった
     縁の下に遊んでいた蟹が歩き出す
     水のある方へ




     裏の沢から 蛙の声はずぶとく低く
     いつのまにか増えた子カエルも 親も その係累も
     合唱隊の音量は増すばかりだ

     月明かりの下
     庭に集った虫は 朝には蛙の餌
     あるいは小鳥のヒナの食い扶持として御供

     沢から這い上がり 湿った庭先を縄張りに
     小さな体で行きつ戻りつし 一日居すわった蟹
     月明かりに促されて

     昔 あなたに会ったことがあるのだ
     蛙の合唱が歌う

     足下に躊躇する蟹を サンダルのつま先でそっと押し
     水の底にも 月光は射しているとささやく

     小さな歩幅の 横歩きで
        あなたに会ったことがあるのだ
     少し踊るように胴をふるわせる

     中天に昇る前には帰ろう

     月は一つ
     誰の手にも落ちないまま そこにある

     蛙の目に一つ
     蟹の背に一つ
     わたくしの深奥に 一つ
     欠けない月が今宵も映る 
     

     
     
     
     
    
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ワン・ツー・めろん

2008-07-15 08:52:57 | Weblog
      肥後グリーン、とても大きなメロンがどんぶらこっこ(古いなあ)
     流れてきた(じゃなくて、熊本から送られてきました)

      もちろん、ねずみ師宛であろうが、すかさず群がる彼ら(オイラも)
      準備ばんたん、ぬかりはない。

      1、アルファ親分の前でじっと見上げて待つ。
        はい、丁重にいただきまーす。
     
      すばやく向きを変えて   
       


      2、ひたすら静かに待つ。楽勝‥

      そんなに見るんじゃない、食べにくい!
      いえ、じっと待ってステイしてますので、おかまいなく。

      ぼくの分、 そろそろ回してほしいです。
      メロンに注ぐ熱視線、及びヨダレ攻撃。



      甘いです、前歯でガリガリして皮んとこもまだ甘いです。

      親分、そこは指、ガブッとしないでよ。

      一同、ご相伴にあずかり、ごちそうになりました。
      夏の味覚、命育む季節を感じて、いっそう気合い入りました。
      ありがとうございました。

      ある時は瞑想台、ある時はティーテーブル、またある時は親分の‥
      万能石を囲んで午後のひととき、この日はちょっと大事な話もした。
      
      ******************************

      ということで先日の土日は暑いさなか、道路の草刈りに精を出し
      続いて芝生もほぼ五分刈り、ところどころトラ刈り。
      U氏はいつも通り無難な仕事だが、N君は今後、うさこからつよしと呼ばれること
      になりそうです(笑)。
         
         
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うさこへの連絡先

2008-07-15 08:44:08 | 管理人(うさこ)連絡先
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もしくは下記宛にご連絡お願いします。
soufuutei☆mac.com
☆を@に替えてください。
内容によってはご返事しかねる場合がありますので
ご了承ください。
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