大河ドラマ「真田丸」。来週からは大坂編。いよいよ新婚ホヤホヤの石田三成が満を持して登場。土方歳三、藤原頼長を経て、はたしてどんな石田三成になることでしょうか。歳三も頼長もすばらしかったので、三成にも期待大です。
ところで、石田三成といえば、滋賀県作成の以下のCMが話題に・・・。第一弾がすごく話題になっていましたが、いつの間にか第二弾ができていました。第一弾にもまして面白すぎて笑い転げました。 . . . 本文を読む
大河ドラマ真田丸で描かれた第一次上田合戦の様子を記述した史料を二点紹介します。徳川方の記録と真田方の記録の比較をしてみます。
合戦の一次史料としてもっとも信頼のおける記述は、いうまでもなく合戦に参加した当事者が書き残したものです。
第一次上田合戦に関しては、合戦に参加した当事者の記録として最も信頼のおけるものとされるのが、のちに「天下の御意見番」として知られることになる徳川方の大久保彦左 . . . 本文を読む
ドラマ序盤の最大のヤマ場、第一次上田合戦が描かれました。
戦国時代の時代劇の合戦シーン、牧場などをロケ地で使って、騎馬隊の激突などが展開されるケースが多いです。今回は城下町を舞台にした市街戦(ゲリラ戦)の様子が再現されました。上田合戦は単なる籠城戦ではなく、市街地そのものを舞台にしたゲリラ戦だったわけで、その様子が克明に再現されていました。正面からの激突で、2000が7000に勝てるわけありま . . . 本文を読む
遅れましたが、真田丸第12回の感想をアップします。
今回は真田源次郎信繁の越後人質時代。戦乱つづく中で、しばしの戦の合間をぬって、戦国の人々の日常生活が描き出されました。戦国時代の村人たちの訴訟を題材とした、水戸黄門的な(?)ストーリー展開の中で、上杉景勝や直江兼続の人柄が丹念に描かれ、景勝と兼続に胸キュンしてしまった視聴者も多かったようです。
この「戦国の訴訟」話が、単なる一話完結の創 . . . 本文を読む
今回、前半は笑いの連続でしたが、後半はすごく息詰まる展開で、また悲しかった。
視聴者サイドとしては、最後の「黙れこわっぱ」が聞けるものと思って待機していたのですが、そうは問屋がおろしませんでした。見事にウラをかかれてしまったわけです。昌幸と家康の間だけではなく、制作サイドと視聴者サイドのあいだにも「キツネとタヌキの化かし合い」が展開されているわけですね。
源三郎は、室賀さんに「黙れこわっ . . . 本文を読む
このドラマ、目下、戦国大名・武将同士(※上杉景勝を除く)の、生き残りをかけた熾烈な駆け引き、というか、キツネとタヌキの化かし合いが、もっとも面白い見どころとなっています。
しかし、ドラマで展開される大名同士の駆け引きの背後で、脚本家と視聴者の駆け引きが繰り広げられているのかも。
史実に詳しい人が見ても、「そこをそう描くのか~」と、史料の行間にびっくりするようなエピソードをぶち込んでくるので、誰も話の展開が読めなくて、毎回、ハラハラしてしまうからです。
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今回は天正壬午の乱の徳川vs北条の戦いが描かれました。北条は4万3千といわれる大軍で徳川は8千程度の軍勢だったと言われてますので、徳川が包囲されて絶体絶命のピンチ。家康が籠城したのが、かつて真田昌幸が武田勝頼のために普請した新府城というのも因縁深いですね。二大大名の激突の背後で、大名たちを翻弄しようとする国衆たちのしたたかな姿が描かれました。「国衆の論理」で初めて意見が一致した室賀さんと昌幸パ . . . 本文を読む
コメディタッチの前回とは打って変わって、すごく哀しく、怖い回でした。いままで主人公のダークな側面を脚色して取り繕うという大河ドラマは多かったと思います。「真田丸」はそういう常識を完全に打ち破っています。主人公サイドがよりダークになるように、なるように史実を脚色するという・・・・。
今回描かれたのは、天正壬午の乱における上杉VS北条の戦い。史実では、北条と通じていた春日信達に北条氏直が密書を送 . . . 本文を読む
今回は北条氏直軍と滝川一益軍が激突した神流川の合戦から始まりました。「神流川の合戦」って、これまで大河ドラマできちんと描かれたことがないような気がするのですが、一瞬で終わってしまって、ちょっと残念。
ちなみに、神流川の合戦は戦国時代に関東地方で行われた野戦としては最大の戦いだったそうです。せっかく前回北条氏直が出てきたのですから、指揮を執る北条氏直の姿も少し映してほしかったような気がします・・ . . . 本文を読む
今回は、真田昌幸の思考が「従属」から「独立」へと覚醒した回でした。
終盤で展開された徳川と北条と滝川と真田のそれぞれの思惑の交錯を描写するシーンは鳥肌ものでした。
とくに、北条氏政の高嶋政伸さんの目力はすごかった。真田丸では、北条氏政の方が野心ギラギラの戦略家で、かたや家康は「とにかく生き延びられればよい」という堅実な人物として描かれています。後年、二人の明暗を分けた分岐点を考えると、この描 . . . 本文を読む
今回はタイトルが「窮地」にもかかわらずコメディ要素の強い回でした。とくに内野家康と藤岡忠勝は、死地を笑いの渦に変える圧倒的な演技力でした。
重厚な大河を求めている歴史好き男性ファンは引くかも・・・・と思いきや、ツイッターの感想を見ると、皆さんお腹抱えて笑っている様子で、支持の方が多数ですね。なかでも内野家康は圧倒的な人気で、家康ファンが全国で激増している模様。家康と忠勝のおじさん二人に萌える . . . 本文を読む
今回は、後に宿命のライバルになる真田昌幸・信繁親子と徳川家康のドラマでの初対決の様子が描かれました。干戈を交えた対決ではなく、キツネとタヌキの化かし合いのような、言葉での腹の探り合い。これがじつにスリリングで面白かったです。両者の息詰まるやり取り、三谷脚本の真骨頂でした。
昌幸と家康の「対決」はこれが二回目だったということで、最初の「対決」の思い出がドラマの伏線として話題にのぼります。そう、 . . . 本文を読む
昌幸は、天正15(1587)年、真田郷の水源林であり、神の山である四阿(あずまや)山の主要な樹木であるとが(ツガ)とひそ木(シラビソ)の一切の伐採を禁止する通達を出しています。真田郷の人々にとって、村の水源林である四阿山は神の山でした。伐採禁止政策の意図が宗教的なものか、それとも洪水対策など治山・治水上の必要性によるものか、朱印状には理由は書かれていません。おそらくその双方の理由を含んでいたのではないでしょうか。日本の山林保護思想の先駆者というと、1654年の備前の大水害を教訓に、岡山藩で治山・治水のための山林保護政策に取り組んだ熊沢蕃山などが有名です。真田昌幸の山林保護政策は、それより70年も遡るわけです。 . . . 本文を読む
今週は、長男も国衆も視聴者もまとめてだます昌幸パパの策謀がさく裂しました。上杉に誘われ、それに対する返書を上杉に出すというウソの手紙を何も知らない信幸にもたせ、それをわざと小県のライバルの室賀正武に盗ませるように仕向け、室賀から信長に密告させるというもの。昌幸から信長へ臣従を申し入れれば、信長の性格からして、前回の小山田信茂みたいに斬って捨られてしまうかも知れないけど、上杉からも誘われているほど価値の高い人材となれば、信長は逆に「欲しい!」と思うであろう・・・・と。これは当然、ドラマを面白くするための三谷さん脚本の脚色でしょう・・・・と思いきや、調べてみると、史料的根拠があるそうなのです。
相当に信頼のおける真田氏の史料である『加沢記』に実際にそのように書かれています。『加沢記』によれば、昌幸は、「たとえ60余州の兵が押し寄せてこようとも戦は望むところ」と、籠城して織田との対決姿勢を鮮明にしているフリをして、それが信長の耳に届くように吹聴します。さらに越後や小田原に援軍を求める書状を届けさせ、その書状がわざと織田に捕縛させるように仕向けたと書いてあります。 . . . 本文を読む
今週は故・林邦史朗さん演じる武田信玄の亡霊が登場。NHKの時代劇の殺陣を長年にわたって指導してこられた功労者。自決直前の勝頼と、その夜に真田昌幸に何かを伝えにやってきた信玄。あのシーンの撮影の後、林邦史朗さんはご他界されたそうです。
信玄は、何も言わずじーっと勝頼と昌幸を見つめ、眼でそれぞれ何かを訴えていきました。じつに印象的な眼でした。勝頼に対しては、ただ寂しそうな眼でした。また、自分の軍 . . . 本文を読む