Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

ピカソ展

2018-06-11 12:16:32 | 独り言

先週友達の招待でテートモダーンのピカソ展を見に行った。彼女はここのメンバーシップを持っているので二人で入っても無料だが、個人での普通入場料金は大変値上がりしていて、よほど好きな人でない限り大金払ってまでとなってしまう。

 

若いころはピカソの良さなど判らなかった。このように人間を極端に変形してどこが良いのだろうと思っていた。今でも一番好きな画家とは言えない。でもこうして彼の絵がこのように変化していった以前には、通常の絵を描いていたが、それらの絵もやっぱり天才的に素敵な絵だった。

 

今回の展覧会はピカソの1932年の一年間で描かれた絵とオブジェを集めたもので、各部屋ごとに月別、3月、4月という風に展示されている。

この絵は説明によれば女性の顔上半分は男性性器を描いたものだとのことで、なるほどそうなのかと改めてみてしまう。

どうしたらこんなに人体がオブジェ化して描かれるようになるのだろう。

ピカソの頭の中の仕組みを知りたいものだ。

 

 

 

この当時のただ一人の女性モデルは彼の愛人であり、彼女との深い交際から結婚生活が破綻したという。

ピカソの絵にはセックスが離せないとのことだが、今現在のテレビや映画、漫画の世界での性氾濫では、ピカソの絵のどれを見ても大してエロチックには見えない。1930年当時ではどの絵も話題になったことだろう。

 

 

 

上の絵など鏡に映った女性のお尻だそうな。それでも絶対このようには映らないのに。

 

 

 

彼の絵はどれも色彩が美しい。そしてこれほど有名になると、どの絵も大変な値段が付くのだろう。

 

 

オクトパス(タコ)と名付けられたこの絵、確かに一目見た時、タコみたいと思ったとおりだった。

一回りして写真もたくさん写して会場を出てきたが、素晴らしいものを見たという高揚感はなかった。ところがこの展示場の同じ階に、もう一つ色と形という展覧会があり入ってみた。

 

 

一目見てなんて素敵な色彩だろうと気に入ってみたら、やっぱり私の好きなカンデンスキーの1932年の作品でSwinging (揺れる)という題名の絵だった。

 

日本の着物パターンのような絵。この展示会では写真が主であまり好きな絵はなかった。

絵画も抽象画になってくるとほとんど気に入ったものがなくなってくるが、音楽も同じ。先日行ったバービカンコンサートホールでは、まず最初に新人が書いたモダーンな音楽を演奏する。これが誠にゴミ箱をひっくり返したような乱雑、雑音にしか聞こえない。一緒に行った友達が、もしかしてこれは新手の拷問かもしれない。と言って笑ってしまった。そのあとにあったベートーベンの田園交響曲がことのほか素晴らしかった。

 

テートモダーンの窓から見えるセイントポールは、ウルトラモダーンな世界から現実に引き戻してくれた。

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ベッケンナムの桜

2018-05-17 16:51:09 | 独り言

先週、NHK Worldの番組で、日本の桜の80%がソメイヨシノでその他の希少な桜を探し、増やすのを専門にしている桜ドクターのドキュメンタリーがあった。

山梨県に樹齢400年といわれるヤマタカじんべい桜や、神奈川座間市の桜の歩道や長野小布施のいちよー桜など、多種多様の桜を見せてくれた。

私の住むベッケンナムにもいろいろな桜の種類があり、春のひと時を楽しませてくれる。

 

 

 

花は白いが中心がピンクで開花時には葉も大きく茂っている。山桜とは異なる。

 

山桜かと思われるこの桜は英国フランスの至る所で見かける。

 

 

娘の家へ行く途中の車の中から見かけたこの桜は、咲き始めが青みを帯びたピンクに見え、数日後カメラをもってバスで見に行った。

 

 

 

一つづつの花が大きな一重で枝から花のつくガクまでがソメイヨシノや普通見られる桜より長い。

 

 

今までベッケンナムに住んで20数年、初めて見た桜。

 

良く手入れされた庭が続くお屋敷街の庭の中の八重桜。まだ小さな若木でこれ一本しかない。

 

 

 

こんなに満開の桜なのに白い花には人目を惹く華やかさがない。

 

 

 

上3枚は我が家のサクランボがなる桜の花。普通の桜の花より大きいがやっぱり白の花はピンクより見劣りがする。それでもこれこそ花より団子のほう。

 

 

 

この桜は枝が横に広がらず、上へ上へと伸びてゆく、まるでポプラのような桜の木で花も上に向かって咲く。

 

 

 

 

数年前に通りのわきの緑地帯に一本だけ植えられた桜の木、数年でこんなに大きくなり満開の花。ほかには多種類の木が植えられたがどうせなら桜ばかりにしてほしかった。

 

 

 

 

歩いて一番近い公園は周囲を一般家屋に囲まれていて、訪れる人は少ない。この公園はこのピンクの八重桜の大木と白の八重桜の大木が交互に植えられていて、開花時は見事なのに見る人が来ないとはかわいそう。

 

 

 

 

 

 

白い八重桜は私の周囲の道路わきや公園に大木になって咲いている。特に珍しくもないが花の塊がかんざしのようでかわいい。

 

 

 

 

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紙幣改正

2018-04-19 21:15:03 | 独り言

4月13日に帰宅した。

13の金曜日、クリスチャンにとっては忌の日、信者でない私たちには何でもない日、だがこの日は異常に寒かった。

そして今日4月19日、昨日からの晴天が今日はピークに達し、日中気温29度になったという。急激な暑さでばて気味。

 

今年2月まだポルトガルに居る時に、BBCのテレビで旧10ポンド紙幣は市内銀行でも受け付けなくなったという。昨年10月にロンドンに居る時に新10ポンド紙幣が流通していたそうな。しかし私は一度も新紙幣を見ていなかったから、新10ポンド紙幣が発行されたことも知らなかった。

昨年4月に帰国した時には新5ポンド紙幣が出回っていて、旧紙幣はお店で使えなくなっていたそうだ。私が前年から貯めていた5ポンド紙幣は全部音楽会のチケット代に渡したので、受け取った人が銀行へもっていくしかなかったとぼやいていた。

今回は2月以来銀行でも受け取らないとなれば、英国銀行へもっていくしかない。

今朝10時過ぎの電車でロンドン市の中心部、その名もバンクにある英国銀行へ行った。

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この英国銀行は日銀と同じように紙幣発行と英国の経済の中心・かなめであり一年に一回オープン・ハウスの土、日曜日に一部を一般公開して金の延べ棒なども見せてくれる。それでも入り口からして違っていた。

今日の入り口はロンドン・ストックイクスチェンジに面した正面玄関で、玄関の守衛さんに古い10ポンド紙幣と言ったら、あっさり通してくれた。手荷物検査の後天井の高い一室に通された。もう7-8人行列を作っていて、窓口は2つしか開いていない。

ひとつの窓口にはアメリカ人の男女が張り付いて、彼らは私が帰る時もまだなんだかやっていたからずいぶん長い間待たされた。

私の前に並んだ人たちは、紙幣2,3枚の交換だから書類を書く必要もなかったが、後ろに並んだマレーシア系中国人は一人が200ポンド、もう一人は250ポンド分の10ポンド紙幣を替えに来たという。

こうして大金を替えに来る人たちには外国人が多いのに気づいた。彼らが大金を以前から持っていたものか、それとも英国のお店や両替やで古いとわかっていながら渡されたものかもしれぬ。

昨日亭主がショッピングに行ってコーヒーを飲もうと1ポンドコインを出したところこれは古いから受け取られないと断られたという。

それで彼の持っていた6ポンド分のコインも、この銀行で替えてもらおうと持って行ったが、コインは英国銀行では発行していないと断られた。

コインの発行はロイヤルミンツ(Royal Mint)というところで、ウエールズにあるという。そしてもうコインの両替は打ち切ったから古いコインはもう一文の価値もなくなったといわれてがっくり。

もう日本へ行かなくなって14年も経つから、日本の紙幣が変わって旧紙幣が使えなくなっていたらどうしようと心配になった。

この英国銀行の後、地下鉄を乗り継いで日本大使館へ行った際、聞いてみると2004年に5千円札が改正になったほかは変更なしとのことで、ほっとした。

 

 

 

久しぶりのロンドン市、14年前までこのシティで働いてきたが、14年間であまりの変わりように驚く。

 

 

久しぶりの中華街で、豆腐やもやし、昆布、レンコン、しょうゆなどを買い求めた。長い間和食らしいものを食べていないと、やたらといろいろな和食材料が欲しくなる。

 

 

今年一番の暑い一日は8時前の真っ赤な夕日が沈んで終わりを告げた。

 

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