Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

トア・デ・フランス

2018-07-30 12:58:51 | 日記

昨日の日曜日、7月29日はトア・デ・フランスの最終日だった。

この日はパリの北西の郊外からパリ市内の凱旋門まで116㎞を走る自転車レースだった。

このトア・デ・フランスは7月7日から7月29日までの3週間にわたり全距離3351.5kmを走る過酷なレースで、昨年までは私たち夫婦が応援しているクリス・フルームが4回も優勝していた。

今年のレースでは初めからクリス・フルームが、ドラッグを使って優勝しているのではないかと疑われ、厳しい検査の結果Go Ahead になったが参加者の中には不満がたまっていた荒れ模様のスタートだった。

今日載せる写真はITV のテレビを写したもので、パリの道端へ行くよりも素晴らしい上空写真が見え、来年は初日からフランス各地の風景をテレビから写真に写そうと思う。

 

 

こんな上空からの写真はヘリコプターからしか写せない。

フレンチアルプスやフランス・スペイン国境のピレニー山脈の急坂を上ったり下りたり、見ているだけでも気の毒になる。世界中から集まったプロのサイクリストから1日飛び入りのアマチュアまで2-300人が競う。

 

写真を撮りだしたのはこのベルサイユ宮殿がテレビに映し出されたからで、宮殿も素晴らしいがここの庭園の見事なこと。長く伸びている人工湖はカメラが間に合わなかった。

 

もう何年もこのトア・デ・フランスをリードしているのがヨーロッパ最大のテレビ会社スカイで、クリス・フルームも今回優勝したウエールズ出身のゲレント・トーマスもスカイチームに属している。

 

 

 

パリ市内に入るまで50数㎞はレースではなく、もう優勝が決まっていたゲレント・トーマス(イエロージャージと呼ばれる黄色に身を固めている人)と3位に入ったクリス・フルームは付き添いのスカイの車からシャンペンをもらって走りながら祝っていた。皆和気あいあいおしゃべりしながら走っている。

 

パリ郊外の沿道でも多くの観客が詰めかけて応援している。

普段は道路を閉鎖されてのレースでは沿道の人たちが不便で困ると思うが、このトア・デ・フランスの場合はフランス各地の田舎での100-200㎞レース、村おこしに役立っているようで、どこも応援の人々でいっぱいになる。

2年前に行ったフランスの田舎町では、4月初めにこの道をトア・デ・フランスが通るからと道路工事に励んでいた。

 

 

パリ地内は建築物も高さが決まっていて、上の写真では市の中心地ではないことがわかる。

ルイヴィトンのウルトラモダーンな建物が映し出された。

 

 

 

凱旋門の上空写真では12もの道路が放射状に走っている。我が亭主パリ市内だけは絶対車で行きたくないと言うのがごもっとも。

 

凱旋門を一回りしてシャンゼリゼを往復する道からレースがスタート一回り7Kmを8回廻る。

 

パリの観光名所エッフェル塔が映し出される。上空からだとそんなに高く見えないが高さ312.3メータで1889年に完成された。

 

 

 

セーヌ川のほとりルーブル博物館の全景がうつしだされた。

 

 

 

 

第2群の先頭を行くスカイチーム。

 

凱旋門までの真っ直ぐな通りはシャンゼリゼ。

 

 

 

フランス空軍がフランス国旗の3色の煙を出して旋回していった。

このトア・デ・フランスはフランス全土のお祭りのようだ。

 

 

セーヌ川の真ん中に位置するシテ島のノートルダム寺院。

 

 

ルーブル美術館の入り口のピラミッド。

 

 

イエロージャージ(全行程優勝者に送られる黄色の服)のゲレント・トーマスと3位に入ったクリス・フルームがお互いに祝福しているところ。ちなみにG・トーマスの総行程時間は83時間17分13秒。クリス・フルームは2分24秒遅かった。

 

 

シャンゼリゼ通りの真ん中での表彰式。ホワイトジャージはフランス人若ものの1位、赤の水玉模様はフランス人の選手の中で1位になった人などいろいろカテゴリーがあった。

また来年が楽しみ。

 

 

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イフサン・モート(Ighthan Mote)

2018-07-29 22:01:47 | 英国内旅行

 

娘の仕事の休みの日、孫のジュードを連れて出かけたのがセブンオークの近くにあるイフサンモートだった。

 

 

 

ここは14世紀のマ―ナーハウスで1985年このハウスの住人だったチャールス・ヘンリー・ロビンソン氏がナショナルトラストに寄付したもの。

中世の騎士やヘンリー8世、ヴィクトリア時代のハイソサエティの所有を経て現在に至っている。

 

建物の3方はお堀に囲まれた静かな田舎のマーナ―ハウスだった。周囲は春にはブルーベルがカーペットのようになる林に囲まれた池や小さな子供たちの遊び場、鹿の子百合が満開のお花畑など数時間家族で楽しめる。

 

 

 

塀に囲まれた噴水のあるこじんまりとした庭。

 

 

 

巨大な犬小屋のある中庭にはウイークディにも関わらず観光客が多かった。

 

 

 

屋内は19-20世紀の装飾がされていて700年も経っているようには思えない。

 

 

建物の一角には小さなチャペル。

 

アメリカ人画家ジョン・シンガー・サージェント(1856年―1925年)お得意のロマンティックな女性肖像画。

 

同じくジョン・シンガー・サージェントによる上の絵はボールゲーム・イフサム・モート1889年の作品、この庭で遊んでいるヴィクトリア時代の人たちを描いたもの。

 

ボールゲームの絵はこの方向で描かれたと親切なこと。

もうすぐ87歳になる亭主と3歳の孫、娘は年取った父親への一番の親孝行をしたものだ。

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RAFの100年祭

2018-07-15 22:13:23 | 独り言

1918年7月1日英国空軍(RAF)が設立されて今年が100年目。先週7月10日火曜日に100機の英国空軍の戦闘機やヘリコプターが,バッキンガム宮殿上空を飛ぶというので、亭主に娘と孫の4人でお昼近くに電車に乗って行った。

 

12時過ぎチャリングクロスからトラファルガー広場の近くを通ってバッキンガム宮殿へ向かった。あたり一面人であふれかえって、ごった返している。朝から人々が詰めかけていたらしい。暇な人たちもずいぶん多いのだと感じ入った。

こんなにたくさんの人々を見たことがないくらい。

 

 

The Mall と呼ばれるバッキンガム宮殿へ通じる直線道路は満杯の人だったが、The Mall の入り口にあたるアドミラルティ・アーチ(Admiralty Arch)の真ん中に場所取りできた。

 

 

アーチの横には今工事中のドームがあり、ちょうどお昼時、仕事を休憩して飛行機の飛来を待つ人たち。

 

 

アドミラルティ・アーチの横にもずらっと並んでいるラッキーな人たちが見える。

バッキンガムパレスでは女王様以下王室の全員がバルコニーに出て飛来を待って居たそうなれど私たちの立っているところからは絶対に見えない。

 

 

 

1時過ぎ、轟音が響いてきてアーチの上空にヘリコプターがきれいに並んで飛んできた。

それからは15分くらいの間に100機の飛行機が飛んで過ぎていった。まるであれよあれよと思うばかり、写真を写すのに忙しく、真っ直ぐバッキンガムパレスへ向かって飛んでいく。

 

 

 

飛行機が通り過ぎるたびに群衆は大歓声を上げ手をたたく。

 

 

 

 

 

こんなに整然と飛べるのもしっかり訓練した結果だろう。

 

 

最後近くジェット爆撃機の集団が飛んできて上空いっぱいに見えた。通り過ぎて全体を写して判ったことはジェット機が鮮やかに100の字を描いて飛んでいた。

心憎い演出だ。

 

 

フィナーレはレッドアローが英国国旗の色に合わせて3色の煙をなびかせて飛んで行った。

観客皆が拍手して短いショーは終わってしまった。

帰りももみくちゃにされて,多方で停滞されたりして、やっと駅にたどり着いたが、それでも行ってよかった、見てよかったと大喜びで帰宅した。

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ロイヤルアカデミーのサマーイクスビッション

2018-07-04 00:56:55 | 独り言

今年も恒例のロイヤルアカデミーの絵の展覧会サマーイクスビッションが開かれた。

開催日の一日前にテレビで絵の選考会などしているのを見せ、選ばれた一般人の数人の絵なども見せてくれた。このイクスビッションに選ばれるだけでも素人画家には素晴らしく名誉なことなのだろう。おまけにここではどの作品にも値段がついていて買うことができる。

 

テレビではこの中庭の日の丸を設置しているところを見せていたから特に驚かなかったがこんな巨大な日の丸の下に置かれた巨石群がすごい。

最近のアートというのは人目を奪う、人を驚かす・・・そんなものがアートと呼ばれているような気がする。この巨大日の丸を見ていったいどれほどの人が感激しただろうか? もう一度みたいと思っただろうか?

こう巨大だと写真ででもいいから自宅に飾りたいと思っただろうか?

 

 

 

第1室に天井からぶら下がった巨大なオブジェ、あらゆる毛糸の種類と色を使って編んであったり、カーペットや織物などを駆使して作られてあるが、へぇーとただ感心するのみ。作者は何を意図してこんなものを作ったのだろうか?

 

 

 

第2室目はあらゆる絵が壁狭しと並んでいるが、私にはこの中のいったいどれほどがアートなのだろうと不思議でならない。昨今は漫画系の作品が多いと感じる。

 

あらゆる奇抜な絵や写真の中で私の気に入った作品がバードストームという題のRAの会員Anthony Whishawの作品。値段も21500ポンドもする。色彩がとってもいい。

 

上の絵の近くBill Jackson RAメンバーの作品。アンブレラ クロッスイングという。この人も毎年同じような手法の絵を出品していて、この絵は52500ポンドの値段がついていた。これほど高いと簡単に買う人はいないが、画家本人も売りたくないから高い値段をつけているのかもしれない。

 

上の作品、ライトスイッチという。これがアート???とあきれて言葉も出ない。そしてこれは安くて250ポンド、上下にFuck, Fuck offのスティッカーが貼ってある。赤のドットの数だけ買う人がいる。一体世の中どうなっているのだろうか?

 

 

政治がらみの時の人を題にした上2枚の作品。本当にあきれてものが言えない。そして北朝鮮の絵は売れていたから、北朝鮮の大使館でも買ったのかもしれぬ。

 

秋の庭師の世界(Gardener's world -Autumn)と題するこの作品もRAメンバーのものでよくぞこれほど細かく描けるものだと感心した。私の好きな作品の一つ。

 

 

 

 

RA メンバーのミック・ルーニーの作品で彼の作品はほとんどこのような夢のような絵でこの日は4枚ほど出品されていたがどれも気に入った。RAのメンバーの作品はほとんどがオーソドックスな絵らしい絵で若い人たちとは感覚が違うらしい。

 

 

オーストラリアの原住民の絵によく似た原色を細かな点で表した作品。これを見たら数年前このRAでたくさんの原住民の絵を見たことがあったのを思い出した。

写真と間違ってしまうくらいに精巧なDome of the Facade というアクリルで描かれた巨大な作品、さすが値段も120、000ポンドもする。

 

 

上の2体、ノーコメント。

 

 

 

第4室の入り口両脇の犬の模型がすごい。片側は全体が大小の釘で模様が作られていて、もう一方のプードルの模型は全体があらゆる宝石?や首飾りのチェーンなどで覆われている。こんな材料を集めるだけでも大したもの。会場の皆さん写真を撮っていた。

 

 

バックグラウンドのカーペットと同じ材用で作られた巨大なクマ、口の中までカーペットの生地で作られていて唖然とした。

 

 

昨年も出品されていたユニコーンの浮き上がった額に入った作品。今年は昨年よりも大きい。

 

 

 

ガラスのケースに入った何となく薄気味悪いもの、よく見れば全体にびっしりと雉の羽が貼ってある。それだけでもすごいのに一体中はどうなってるのだろうと興味深々。この作品はスカルプチャーの賞をもらっていた。42000ポンドの値段がついていたけど誰も買っていなかった。

 

 

3階の部屋の真ん中に面白い像。素晴らしく精巧に造られたカラフルな洋服に感心してしまった。

毎年見に来ているがもう一度みたいと思う絵や彫刻が少ない。私の感覚がオールドファッションになったせいか、あまりにくだらない作品が多すぎる。1300を上回る展示品を見て回るとほとほと疲れて帰ってきた。

 

 

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