ヨテボリ(Goteborg)の南海岸線は海が砂浜遠浅で魚釣りにはむかない。それにフィヨルドも岩山もなくなって景勝地とは言いがたく、何週間もこのあたりで過ごすホリデー客も少ない。一泊だけ遠浅の海岸線でキャンプして翌朝ヘルシンボリ(Helsingborg)から対岸のデンマークの港町ヘルシンウァ(Helsingor)へフェリーで渡ることにした。
このヘルシンボリの南の町マルモ(Malmo)からコペンハーゲンまで長い橋が架かっているがこの通行料金がフェリー代と変わらないくらい高い。今回は直接ヘルシンウアから北部のキャンプサイトへ行くつもりだったから、デンマークが対岸に見えるヘルシンボリの港へ急いだ。
港へ着いたのが12時5分前、フェリーは12時に出航する。5分の間にフェリー代を払いファリーのおなかへキャンパーを進ませた。停車した頃にはもうフェリーは出航していた。
この上2枚の写真はヘルシンボリの港町、フェリーにはバス一台分の中国人らしき観光団体が乗っていて、私たちのキャンパーを珍しそうに見ていった。キャンパーが珍しいのではなく東洋系の私が乗っているのが珍しかったらしくカメラを向ける人までいた。
フェリーはただの20分でフェルシンウァに着いた。この町の海辺にはクロンボー(Kronborg)城が見える。シェイクスピアがこの城を舞台にハムレットを書いたため一躍有名になり、毎年夏、この城でハムレット舞台劇が公演される。
6年前にこの城の内部を見て周り過去のブログに詳細を記してある。
デンマークは全く山のない農業国で、郊外は麦が黄金色に実り、この旅では初めてのけし畑を見ることができた。
ヘルシンウァとほとんど同緯度にあるヒラオルー(Hillerod)はコペンハーゲンから電車で1時間の距離にあり郊外の静かな町だが、ここには素晴らしいファーラクスボー(Frederiksborg)宮殿がある。
6年前にも見学したがあまりの素晴らしさにもう一度見たいと思った。なんと言っても今までの6週間近くこんな華麗な文化に触れることなく海や山や氷河を見ての旅だったからかも知れない。
キャンプサイトに落着いて、午後すぐ歩いてお城・宮殿まで行く。
6年前も写真を取り捲ったものだが撮らずに居れないほど豪華絢爛の教会や、大広間で改めて感激。
またもや英国ジョージ5世に嫁いだデンマーク皇女・メアリーの肖像画に魅入った。この美しい皇女は現エリザベス女王の祖母にあたる方で夫のジョージ5世が厳しい人だったそう。反動息子のエドワード8世はアメリカ人のシンプソン夫人と恋仲になり王位を捨てた。
それでエリザベス女王の父にあたるジョージ6世に王位が回ってきた。
この詳細は数年前にアカデミー賞を受賞した英国映画”Kings Speach”に見ることができる。
3階の絵を集めた部屋に有名なフランス革命の絵とそれに摸したデンマーク革命?の絵が面白かった。