Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

越冬キャンプ旅行ーまたまた花

2014-03-27 16:00:50 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

3月初めからキャンプサイトの住人達はどんどん帰国をはじめ、今まで慣れ親しんだ人たちや、ラジオ体操をしたり、オペラ、バレーを一緒に見に行った人たちが皆いなくなってしまった。3月末のこの頃では知ってる顔がほとんどいなくて、次々やってくるキャンパーは1-3日でサイトを去ってゆく。彼らはポルトガルの西海岸でキャンプしていた人たちで、帰国途中で立ち寄ったに過ぎない。だから我がキャンパーの隣人たちは顔も覚えないうちに入れ替わってしまう。

 私たちも25日には帰国準備をしてゆっくりフランスのカレーの港まで行くつもりだったけれど、毎日青空が見られなくなるかも知れないと、1日でも長くここにとどまっていたい。それで31日までここを出るのを伸ばし、毎日あちこち歩き回って楽しんでいる。

日曜日も短い散歩のつもりで、カメラだけ持って以前にも歩いたヴェール・フォーモーザ(Vale Formosa)へ出かけた。毎日晴天で、気温も上がっているから道端も野原も果樹園も花盛り、何度見てもため息が出るほど素晴らしい景色や色とりどりの花々に感激する。

  

道端に這いずってどんどん花が増えてゆくのはこの華やかな色の昼顔、イギリスの昼顔は白い花だから寂しく見えるがここではあでやかに咲き誇っている。赤紫色のアザミは花の大きさが北欧のよりは小さく、葉の棘も寒冷地のほうがとげとげしい。

  

このかわいい星のような花は、ハコベのような葉とサイズもほとんど地面を這っているような感じで草むらでは見落としそうなくらい小さい。イギリスでは5-6月に咲く梨の花がここアルガーヴでは満開で帰国すればもう一度、裏庭の梨の花を見ることができる。

  

 

今ではどんな田舎でも水道が通っているのがヨーロッパでここポルトガルももうすたれたらしい井戸と水をくみ上げる仕組みが面白い。2月ころから咲き始めた春菊様の白い花は今では野原を埋め尽くしている。

  

 

 

この白いマーガレットのような花に交じって背の高い青紫の花が何とも言えないくらいかわいい。

 

そして今花盛りなのがオレンジの白い花で甘い香りが漂っているが、オレンジの実が鈴なりでまだ収穫前に花が咲いて大丈夫なのだろうか?3月に花が咲いてオレンジの実が実るのが12月以降なんてオレンジの木自身休む時がないではないか。これも冬がないせいなのかもしれない。

 

桃の花が満開で遠くからはピンクのかすみがかかったように見える。 夕方7時ほんのひと時を派手な夕焼けが空を染めた。明日も晴天。

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越冬キャンプ旅行ーカバナスへの散歩とフクロウ

2014-03-21 15:25:34 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

3月に入ってからはまだ一度も雨も降らず、毎日晴天が続いている。そんな晴天に一日手書きの地図をもとに見知らぬ田舎道を散歩に行き、結局は以前に来たことのあるカバナスへたどり着いた。

 

まずはキャンプサイトの後ろの石垣を積んだ田舎道を北へ向かう。羊が放し飼いになっていたり、時々現れる立派なお屋敷は必ず数匹の獰猛な番犬が居て吠えたてる。

道端に咲いているピンクの花はリンゴの花かと思ったのに、よく見ればかりんの花だった。ここポルトガルのマーマレードと言えば甘酸っぱいかりんの実で作られたものがメインでポルトガルの特産品なのだろう。

 

途中で東に向かって折れたら、ほとんど水が流れていない河にたどり着いた。河の上流の水たまりには水草が一面に白い花を咲かせている。此花もよく見るとなかなか可愛い花なのだがあまりに小さく遠くからは水面が白く見えるだけ。

12月ころに花が満開だったビワも今はグリーンの実が鈴なりで、早いものは黄色くなりつつある。ジャンとロッド夫妻はまだ一度も食べたことがないと言っていたのを思い出し、やや黄色みがかったのを10個ほどとってポケットに入れて帰ってきた。ジャンは一口目は酸っぱいと顔をしかめ2個目からおいしいと言って5個も一人で食べて大喜び。これから道端で見つけたらとって来ると言っていた。

 

河を渡りオレンジ畑を横切って今度は南へ向かう。割と早くにカバナスの町へたどり着いた。通りの一角で咲き誇るこの激しい色彩の花は日本名は知らないが、英語名ではオーストラリアン・ボトルブラッシという。南国では良く見る花だがこんなにいっぺんに咲いているのは初めて。

  

まっすぐ南へ向かってカバナスの海岸へたどり着いた。ここも夏はホリディー客で大いににぎわうのだろう。プロムナードの片側にはレストランがズラーと並んでいた。私たちはコーヒーとサンドイッチでお昼を済ませ、海岸に近い散歩道をサイトへ向かった。トータル14kmほど、4時間半の散歩?だった。今年初めての藤の花が咲いていて、これも英国より2か月は早いと思う。

 

ジャンのキャラバンが置いてあるサイトの一角にストーンアウル(フクロウ)が来ると聞き、毎日6時から日没の7時までカメラを三脚に設置して粘った。

初日にはソックスの上から蚊に刺され、慌てて逃げかえった。翌日からはジーンズ、アノラックそして長靴のすごいスタイルで1時間、時々甲高いピーと鳴く声がする。このフクロウは鳩くらいの大きさで普通のフクロウの鳴き声とはずいぶん違う。日中もピーピー鳴くからいったいどんな鳥かと思ったのに、夜中でもうるさいくら鳴き交わす。

3日目には6時半に行ったらいつもお気に入りらしいアーモンドの古木から飛び立っていった。残念、近くの英国人のおばさんが写真を撮ったよーと喜んで見せてくれたがぼんやり映っているだけ。

4日目は7時近くになって一羽が枝にとまり写真を撮ったがあまりに暗すぎてぼんやりシルエットだけ。

 

5日目はカメラのセッティングを変え、暗くても撮れるかもと6時から粘ったところまだ明るい6時半、ちいさいフクロウが枝にとまった。静かに指だけ動かしてとっていたらもう一羽が突然現れた。

 

カメラがぶれないよう,細心の注意でどんどん撮っていたら急に一羽が飛び立ちもう一羽はかれて折れた枝の先に停まって伸びたり縮んだり、まるでためつすがめづこちらをうかがっている様子。

この夜はキャンパーに帰ってワインを開けて乾杯しました。

写真を拡大してみると初めの一羽はやや小さめで名づけて愛ちゃん(I-cyan)二羽目は雄ちゃん(You-cyan)この雄ちゃんは右目が悪いのじゃないかと思われる。だから伸びたり縮んだりしてこちらを見ていたのかもしれない。とにかくこのYou and I ちゃんは枝に止まっていた時間が3分ほどだったろう。またもっと良い写真をと願って毎晩粘っている私。

 

You and I ちゃんがやってきた日から3日目の夕,雄ちゃんが一羽でやってきて10秒ほどお気に入りの枝にとまりすぐ飛び立っていった。 数日後には愛ちゃんが5秒くらい枯れ枝の先にとまって可愛い写真が撮れた。

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越冬キャンプ旅行ーからの滝

2014-03-12 10:39:11 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

 

このところ毎日晴天が続き、暑い日が続いている。半袖で出かけると日焼けがひどく、夜も暑くて眠れないから、長そでシャツで内陸のPego do Infermo(地獄池Hell’s Pool)を探しに出かけた。あのあたり店やレストランもないから、サンドイッチと魔法瓶に入れたコーヒーをリュックに入れて出発。

  

 

 

キャンプサイトから数百メータ行ったところで、Vale Formosoの道標を見つけ左折、ここははじめての道。舗装もされていない田舎道だが途中の立派な屋敷の門近くの垣根に素晴らしく甘いにおいの花を見つけうっとり、番犬に吠えられてあまりのうるささに先を急ぐことにした。すると今度は遠くが一面のピンクの林、近くで見ればよく手入れされ剪定された桃の木が今まさに花盛り、きっとおいしい大きな桃が実るのだろう。

 

途中の農家の庭や畑には放し飼いの七面鳥に似たホロホロチョウ、こんなに丸々太っていたらローストにしたらうまいだろうなーなどと思ってしまう。食い意地はってる私。

ところどころに広い庭を持つ豪邸があり、いったい家族が住んでいるのか、それとも金持ちの別荘だろうか。庭師以外に人の姿を見かけたことがない。

 

  

 

バミューダー・バタカップの中に咲く真っ赤なケシの花が特に目立つ野原や、道端のピンクのロック・ローズも今が盛り。鈴なりのオレンジ畑を横目に1時間半でジラウ河の中流あたりにたどり着いた。コウノトリの巣が行儀よく並んでいる村を過ぎ、河と平行に走る土埃の道をゆく。一か所河岸に隣接した場所でこのあたりに地獄池(Hell’s Pool) がと思ったが誰もいないし、道標もない。また1kmも行ったところで小さな村に着き、ポルトガルのおじさんに聞いたところ、川向うのオレンジの段々畑の向こうを指さす。

がっかりしてもと来た道を戻り河岸にたどり着いた。もう3時間も歩いていたから、ここで休憩、サンドイッチとコーヒーで満腹したところに、突然どこからかポルトガル人の男の子2人が自転車で現れびっくり。紙に書いたPego do Infernoを見せるとすぐそこと指さして行ってしまった。

  

そこと言っても判らないからとにかく河を渡って向こう岸へと靴を脱ぎ足首までの流れを横切る。対岸のオレンジ畑の中に細道を見つけていった先に突然よどんだ緑いろの池か水たまりと言おうか、これが地獄池かとがっかりした。数年前までここはきれいな水が流れこの地獄池ではローカルの人たちが泳いでいたという。確かロジャーに見せてもらった写真では短い滝が数か所から流れていたはず。池の周りは木の柵と壊れた階段があり、上は柵に囲まれて行きどまり。

 

 

これがジャンやロジャー夫婦から称賛された場所?とがっかりして暑い土埃の道をまた2時間半もかけて戻ってきた。行くときにつぼみだったミニ・アイリスが帰りの4時ころには満開でこうして花を楽しめただけでもと亭主と慰めあう。道端のアーモンドの木は緑の実がついていた。

 

 

月曜日はオランダ人ジェラルド・マリアン夫妻の最後のジム・ラジオ体操の日でカメラを持って行き、ラジオ体操は通りかかったロジャーに写真を撮ってもらった。ロジャーは前日自転車で滝を探しに行ったが見つからなかったといい、ジェラルド夫妻が、滝のありかを知っているがもう水はないとの話から午後皆で行ってみようと決めた。皆自転車を持っているから私も町の貸自転車で一緒に行くことに。

午後2時サイトの玄関にはロジャー夫妻が友達を呼び、ジェラルド夫妻もオランダ人の友達を呼んで総勢9人が出発、私たちが歩いて行った地獄池のほかにもっと大きな池と滝があるとのことで、田舎のでこぼこ道を自転車で快調に飛ばして40分で着いた。

 

 

 

水は一滴もなく、辺り一面乾ききっている。それでも9人がこうして楽しく走っただけでもと別れがたくキャンプサイトの近くのカフェで皆で乾杯。素晴らしい午後だった。

 

ジェラルド・マリアン夫妻は9月から3月までをポルトガルで過ごすため、今年の9月にまたこのサイトに戻ってくるとのことで再会を約束して別れた。

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越冬キャンプ旅行ー春の花 その2

2014-03-06 14:50:37 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

3月に入るとここポルトガルはもう英国の初夏の感じ、各家庭の庭や野の花も1月ころとは少しづつ変わってくる。

タヴィラは海岸ばかりでなく内陸へも散歩に適した良い環境にある。つい2日前またジラウ河の上流へ向かって河の左岸を歩いた。

 

川渕への通りは庭付きの住宅地で、一軒の前庭に今まで見たことのない鮮やかな花が咲いていた。思わずカメラを取り出して写真を撮り向こうの華やかなケシの花もカメラに収めて、初めてこの家のご主人が庭に立っているのに気が付いた。

彼にとっても自慢の花だったのかもしれない。にこにこしてとっても嬉しそうだった。

 

 

川岸にはこの白いエニシダが満開、この花はポルトガルの道端を真っ白に染めるくらいあたり一面に生育する。この紫色の花はセージ・サルヴィア(Sage Salvia)葉が確かにハーヴのセージに似ている。

 

今まで何回かこのブログに載せたこの白っぽい花は野生の百合の仲間でアスフォデル(Asphodel)、英国では立派な園芸花として売られているとのこと。それに道端や藪の中一面に星のように咲くぺりウインクル(Periwinkle)も園芸店で売られている。

 

このアルガーヴではどこにでも見られる琵琶の木だが、こんなに色づいた琵琶はまだ見ていない。英国人には珍しい果物で知っている人が少ない。もう20年以上も前、この琵琶の木を鉢植えにして前庭に置いて世話していたが、たまたま2週間のホリディから帰ってみれば,鉢ごと盗まれていた。それまで一度も世話をしたことも興味もなかった我が亭主琵琶と見ればあの時を思い出し、歎き怒る。

キャンプサイトの周囲のアーモンドの木はもうすっかり花が終わって小さな緑の実がついている。ここはどうしたことか今が満開で青空にピンクの花が映える。

 

道路わきの草むらにぽつぽつと生えている小さなアイリス英語名ではバーバリーナッツ(Barbary Nut)、花の大きさも直径2センチくらい、高さも10センチくらいで可愛い。

人家の全くない道端の草むらに匂っていたフリージャー、野の花を摘むと亭主に叱られるが、どうしても欲しくて3本だけ持って帰った。キャンパー内に馥郁とした香りがただよう。

 

 

農家の前庭に通ずる道路わきで餌を食む鶏と雄鶏、立派な羽と尾が素晴らしい。これだけフリーレンジだと卵もおいしいだろう。人間ならばまだ10代の少年のような子牛。通り過ぎるまでジーと見ている。

 

 

ポルトガルで初めて見つけたランの花3種、私にとっては珍しいと思ったけれど、イギリス人のペニーは見たことがあると言っていた。

  

蛇が鎌首を持ち上げたようなこの花はつる性でパイプヴァイン(Pipe Vine)道端の金網に絡みついて全開。花も3センチ足らずで可愛い。この野生の花は誰も名前を知らなかった。

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