キャンプサイトのコーナーのジムで毎日楽しんでいるラジオ体操もこの日はステファニーの最後の日。ステファニーは75歳の元気な人で今年で結婚52年目、昔は学校の先生だったというインテリで旦那様は電気技師だったそう。オランダ人のマーリッシャのキャンパーの電気系統がおかしくなって3日も停電が続いたときに、電気技師のジョンが行って直してあげた。これも一緒にラジオ体操をしていておしゃべりして友達になっていたため。
湖水地方から来ているマイクは最近この体操に来るようになった人、彼の住んでいる村にはたくさんの退職者が住んでいる。5年前に英国人男性が日本人の奥さんと娘を伴ってこの村に落ち着いた。日本人の奥さんはこの5年間決して外出することもなく、村の人たちは彼女の顔を見たことが無いという。60歳前の人で娘さんが家から数十マイル離れたカレッジに行くようになって話し相手はご主人だけという。
マイクに帰国したら村の人たちとラジオ体操をはじめ、日本人のその女性に体操を教えてもらいなさいと話したところ良い考えだと喜んでいた。
小柄なフランス人のミシェル(フランス人の名前は英語と違って男女の名前が逆転する)はもう2ヶ月以上も毎朝来てラジオ体操をしているが今まででこんなに覚えの悪い人には会ったことが無い。彼は75歳で自分でも覚えられないと言ってるけど、2か月もすれば体が覚えるのじゃないかと思う・・・・。ひと月くらい毎朝5分間だけ個人レッスンもしてあげたけど、とうとう諦めた。本人がそれでも楽しんでいる様子だからまーいいか。
ラジオ体操が終わるとすぐに帰って朝食をとっていたのは昨年までの事、イギリス人が増えるに従いおしゃべりする時間が長くなり、このところ毎朝30分はおしゃべりに時間をとられ、みなもそれを楽しみに来ている様子。お互いいろいろな情報や冗談も尽きず、楽しい日々だ。
土曜日の夜6時半からショッピングセンターのフードコートで無料のファドのコンサートがあるというので出不精の亭主を連れて出かけた。
これは観光案内所の後ろにあるファドセンターのプロモーションで、この夜は若い男性一人に女性2人の歌手とギターとポルトガルギターの演奏者2人 が出演した。フードコートはポルトガル人がいっぱいで、彼らには知っている歌を歌っているらしく、歌の終わり近くになると拍手が沸いて終わりが判る。
金髪の女性が一番うまく彼女の写真が後ろのファドの看板に使われていた。たった1時間の公演だったけれどヴィデオにも収め、雰囲気も良くて楽しくキャンプサイトへ帰ってきた。
オランダ人夫妻の隣人マーリッシャはどこからかこんな情報を集めてきて教えてくれる。彼女はこの夜、次に町の中心地の旧シネマで行われたファドにも行ってきて、帰ってきたのが真夜中だったという。