3月5日日曜日、かねてから気にしていたポールの遺灰を彼の故郷の海に撒きに行った。昨年4月彼と約束していた通り、ポルトガルの山へ撒きに行ったが、家族は一人も参加していなかったため、遺灰も4分の1だけもっていった。
昨年夏その故郷の海へ撒きに行ったところ、あまりの海水浴客の多さに驚きあきれた。考えてみるとその海で毎朝ポールが泳いで大きなカレイを捕ってきてくれたのはもう50年も前、昔は誰もいない海岸でたまに見かけたのはヌーデストの男性ばかりだった。
このブライトンと続きのホーヴの海岸は、40年くらい前にドーバーへ向かった方面に大きな人工の港を作ったおかげで、海はいつも茶色に濁っている。ポールがカレイを捕ってきたころは海底が見えるくらいに水が澄んでいた。
3月の海は思いのほか穏やかで、しっかり厚着をしていった私たち、風も余り冷たくなくておおよろこび、娘夫婦に息子と孫の家族一同とポールの幼友達夫妻といつも親しくしていた私の友達、ポールはその旦那さんと親しく、皆でキャンピングにいって一晩中二人で飲んでいたことも何回かあった。
ポールにとっては一番好きだった故郷の海に帰って彼も喜んでいるに違いない。
転んでもただでは起きないと言われているこの私、帰る前に海岸に打ち上げられた乾燥した海藻をいっぱい拾ってきた。帰宅してから水につけて戻し塩を洗ってたい肥に入れておくととってもいい肥料になる。
お昼は予約しておいたパブレストランでゆっくり食事、ポールの一番好きだったフィシュアンドチップスを食べた人たちもいたが、私はこの時とばかり200グラムを超えるステーキにした。久しぶりで大満足。みんな喜んでくれた。
友達皆と別れた後、遊び足りない孫のためブライトンの海岸で娘の家族と一緒に遊ぶ。ブライトンはヴィクトリア時代からロンドンに一番近い夏の保養所として有名で、海岸線は有名ホテルが並んでいる。
石原のビーチの向こうに見えるのはブライトンピア、もう100年以上も経っている。
翌月曜日から北の寒波が押し寄せ、火曜日の朝はあたりが白くなっていた。スコットランドや北部イングランドでは大雪注意報が出されたが、我が家のあたりではすぐに雪も消えて、雨になった。
子供公園のピンクのボケの花が満開。
弦が伸び放題のウインタークレマチスが咲き始めた。
バス停近くのお庭に見事な椿の花が咲いていた。ピンクの乙女椿はピンクが色あせてもう乙女で無くなっている。
寒さにめげず満開のPrunus 桜系統の早春の花。春はすぐそこまで来ている。