先日のテレビクイズ番組で、以下3つのうち一番古いものはどれか?
A グランド・ナショナル(競馬レース)
B ロイヤルアルバートホールのプロムス
C オックスブリッジのボートレース
どれももう100年以上は行われている。正解はアルバートホールのプロムスで、今年は150年にあたる。150年前と言えば日本では明治時代、いったいどれほどの庶民が音楽や演劇を楽しむことが出来ただろうか?
ロイヤル アルバート ホールはヴィクトリア女王の最愛の夫君アルバート公を記念して作られた巨大なホールで座席数5267席真ん中の立ち席を入れて7000人の観客を収容する。
毎年夏の8週間、毎日クラッシックミュージックから、アジア、アフリカの音楽やブロードウエーのミュージカル迄いろいろ演奏される。
最終日の9月半ばの土曜日は Last Night Proms と称していろいろな国旗が翻り大騒ぎをする。この日の席は毎日出かけていた人たちでないとチケットが取れないという。
私はそれほど熱心でないから毎年BBCで放映する番組をビデオにも撮りユックリ見た後日本の従姉に送って喜ばれている。
今日載せた写真は昨年のLast Night Promsのテレビから撮ったものであまり映像もきれいではないが雰囲気だけは判ってくれるだろう。
去年はユニオンジャックやヨーロッパ・ユニオンのブルーに黄色の星が丸く連なる旗の中に日の丸もちらほら見えた。
今年はヨーロッパユニオンの旗が多くそれにブルーのベレー帽の周りに星が連なるEUサポーターが特に多く目立った。
このLast Night Proms第一部はオーケストラとオペラ歌手の歌で休憩をはさんで第2部になると舞台前の立ち席では風船が飛び交い旗がひらめき、笛が鳴り渡る。ジョルーサレムや威風堂々などでは大合唱になり、国歌演奏の後、Auld Lang Syne (ホタルノヒカリ)で観客全員が立ち上がり腕を組んでの大合唱。
毎年これを見て毎年思うことは羨ましいに尽きる。もう47年もこの国に居ても私は英国人にはなれない。彼らが熱狂するほどの愛国心は全然ない。英国人が錯覚している大英帝国は無くなっているのに。EUから脱退したらこの小国は一体どうなるのだろうか?
話がずれてしまったのでもとに戻して ロイヤル アルバート ホールについて書こう。
まだ私が日系の会社で働いていた90年代、さだまさしが ロイヤル アルバート ホール で公演するという。日本から追っかけ女性たちが300人ほどやってきた。この巨大なホールで300人の観客では寂しすぎる。ということで日系の会社全部に無料チケットを配布して総動員。座席は上から見下ろすような6階席。
さだまさしなんて聞いたこともなかったから、行っても面白くない。あの巨大なホールで、マイクを口の中にでもいれるくらいにして歌っているが何を歌っているのかもさっぱりわからない。
結局途中で寝てしまった。アルバートホールで寝てしまったのは初めてのことだった。感激していたのはこのホールで歌えたさだまさし氏だけだったかもしれない。
つい最近さだまさしの亭主関白を聞く機会があった。良く聞いてみると歌詞が可笑しい。それで日本人の友達(彼女も40年以上もこの国に住んでいる)に聞かせてあげたら歌詞の2-3行で何これ!!と怒ってもうダメ。
亭主関白は日本人男性の願望であろうか。