Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

輪島の洪水

2024-09-22 20:28:57 | 思い出

昨日から奥能登での大雨と洪水のニュースが絶え間なくながれている。お正月の地震に引き続き、こうまで天は人間に苦難を押し付けるのだろうか。

私が小学校6年生(1955年)で、輪島へ流れ込む河原田川の上流に住んでいたとき、やっぱり未曾有の大洪水が発生した。

父は河原田駐在所の警察官で、兄は2歳上の中学2年生。弟は小学4年生。河原田川は幅広い山間の平野の真ん中を流れ、夏の間中、村の子供達が集まって泳いだり魚とりに夢中になる幅10メーター未満の優しい川だった。

ある日前日から降り続いた激しい雨で、川の両側の畑や田圃はどんどん浸水し始め、私達が学校へ行く途中の川渕はあと20センチくらいで道路に水が溢れそうだった。

河原田小学校は此の川がうねって流れる河原に建てられた木造平屋の学校で各学年1クラスづつだったのを覚えているが、下級生は戦後の団塊世代、クラスも増えていたのかもしれない。

登校して授業が始まる前に体育館に緊急集合とのことで全員集まった頃には水は体育館の下を激しく流れ込んでいた。村の消防団員が駆けつけ山と学校に綱を張り私たち一人一人を背負って、山道に連れていってくれた。

家の近くの子供達がひとかたまりになって、それぞれの自宅方面の山道をたどったが、あちこち山から流れる支流が激流のため橋が流されて、自分達の在所へたどり着けない。此のときは鉄橋も流されて、電車も不通。

午後山から切り出した材木2本でやっと簡単な橋を作って我が家へたどり着けた。

帰ってみると父は風邪が悪化して高熱を出して寝ていて、こんな大事に役にたたない。家の左脇に高さ3-4メーターくらいの小さな滝?のような流れが有ったが、此のときは水は激しく落下し、我が家の床下に流れ込んでくる。

母は長靴と父の雨合羽で床への流れを止めるべく、大きな石を運んだり大活躍していた。私は玄関に出て家の前の道路下から谷間の向こうの村までが広大な川になって巨木が流れていくのをあれよあれよと見ていると、父が頭のタオルがぬるくなったと怒る。

学校から各自家へ帰る頃には雨はやんでいたが、山に降った水が満杯で川もどこも耐えきれなかったようだ。此の河原田村は学校が完全に流されたのと、村の田畑は土ごと流されてしまっただけで、各自の住宅地には被害がなかったが、川下の輪島の街は大洪水。

街の真ん中を流れる川で輪島の街は海まで平野に出来た街だった。

此の日の午後父の解熱剤をもらいに兄は鉄道の線路を伝って輪島の医者まで往復したが、20数年前、兄にその時のことをきいても覚えていなかった。

輪島の街がどのようにして復興したか、まだ自分の身の回りしか興味のなかった私は全然覚えていない。

今回の2重災害、みんなが頑張って早く復興してほしい。

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パーキンソン病 チャリティウオーク

2024-09-15 05:20:13 | 日記

今日9月14日は最近では珍しく1日中太陽が出て、雨が一度も降らなかった。気温はあまり高くなく日中温度が20度くらい、チャリティウオークにはうってつけの日和だった。

パトリックの一番下の弟はまだ45,6歳で今春パーキンソンと診断された。今日はパーキンソン病の原因解明と治癒を目的とするParkinson'sUK の研究費用募金のチャリティウオークで、彼らの両親は北アイルランドからやってきて参加。

日頃疎遠のパトリックのお姉さんもやってきて、以前ジョギング中に転んで腰を痛めた父親と一緒に6マイル(9.6KM)を歩いた。

 

今朝9時過ぎの電車でヴィクトリア駅に行き、電車乗り換えて、バタシーパーク(Battersea Park)の駅で下車。バタシーパークは200エーカのヴィクトリア時代に作られた公園で、道の両側に延々と続く巨大なプラタナスの並木がすばらしい。

天気が良い日の公園は散歩する人やジョギングする人達で活気があり、大きな池の縁ではアヒルに餌をやっている子供も楽しんでいる。

此の日の参加者は1000人近く、ほとんどの人たちが近親者や友人にパーキンソンを患った人たちがいる(らしい?)というのは歩いている人たちの背中やリュックにおじいさん、父親、おばあさん、友達など張り紙がしてあって。彼らが誰のために歩いているかがわかる。

出発前に皆集まって準備体操、

距離は1.5マイル(2.4km)と6マイル(9.6KM)があり、子ども連れや足の弱い人は1.5マイルを、私はもちろん6マイルを選んだ。

 こんな小さな子供も元気に歩いている。1.5マイルは公園内を2周り?

6マイルは公園を1周したあとテームズ川の川縁を橋下3橋通り抜けて、ワンズワース・ブリッジ(Wandsworth Bridge)で橋をわたって川向うの高級住宅地、チェルシーを通り抜けて、アルバート・ブリッジ(Albert Bridge)から公園へ戻るというもの。

川の両側は新しいビルが立ち並び、全く外国へ来たみたい。

途中にパーキンソン病の症状についての張り紙がしてあった。

川縁では向かって歩いてくるグループもほとんどがチャリティウオークの人たちで、心臓病のチャリテイ‐、癲癇(Epilepcy Society) 灯台(Light house)のチャリティーなど多分10種類くらい違うチャリテーの人たちに会った。

ここはワンズワース橋の上から来た方向を撮したもの。

此のビルの下の川縁を歩いて来たが、川の反対に来て初めてその偉大さ、奇妙さがわかる。まるでメカノを組立てたみたい。

川縁にこんな子どもの遊び場、此の男の子は一人で遊んでいた。

川向うの新しいフラットらしい、こんなに新しいフラットや住宅がどんどん建っていても、此の国は住宅難であえいでいる。

このあたりチェルシーの高級住宅地。

ウルトラモダンなフラットの横に古そうな教会。

巨大な工場を改築して高級フラットにでもするらしい。

道端で道案内の二人、I love your hat (貴女の帽子が素敵よ)と言ってくれ ティシャツとマッチするでしょ? 

此のアルバート・ブリッジを渡るとすぐバタシーパークが見えている。

約2時間で6マイルを歩いてきた。此の日のために私の近隣コミュニテイにスポンサーを呼びかけ、4人の人たちと日本人の友だち一人がスポンサーをしてくれた。(トータル70ポンド)

パトリックの弟は自分が患っている身ながら美人の奥さんと二人の小さな娘の4人で6マイルを完歩して10、000ポンド(2百万円)のお金を集めた。今日の最高金額だった。彼とすればなんとかして完治したい一心だろう。パトリックのお金持ちの友達がたくさんスポンサーしてくれたらしい。

午後3時パトリックの家に集まった11人は、私の娘が行かないでクッキングしてくれたおかげで、夕方までのんびり昼夜兼の食事で楽しんだ。

 

 

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9月の我が家

2024-09-10 19:53:57 | 日記

今日久しぶりに2駅向こうのジムへ行ってきた。昨日も駅まで行ったのだが、電車は10分遅れと電光掲示板に出ていて20分経ってもこない。

もう一度確認しに行ったら、キャンセルになっていた。対向プラットフォームにも結構な人が待っていたのに皆帰っていった。見ればそちらもキャンセルになっていた。ロンドン方面で列車のなにか不都合があったらしい。

大体此の1月から2駅向こうの水泳とジムに行くことになってから、一週間に3回は朝出かけているがまともの時間に電車が来たのは、3回に1回くらい、バスはあてにはならないが電車もこれだから本当に困る。今朝も8分遅れ、帰りは5分遅れだった。

此の所毎日曇り空で、雨が多く、気温も15-20度前後。寒い風の中駅で長い間待って電車が来ないときの怒りのやり場がない。

8月のオリンピック中に飾ってあったベッケンナムの編み物グループの婦人達は、9月からまた新しい編み物展示をして楽しませてくれている。

ノアの方舟。本当によく出来ているとおもう。 動物たちは2頭、2匹づつ。ヒゲのノアとその奥さんもいて、方舟の下は波がうちよせている。

こんな街角のアートギャラリー、素晴らしいと思いませんか?

日曜日、いつも行く駅の巨大なリンゴの木にたくさんの実がなっている。毎年行って採ってくるのだが今年は例年より早い気がする。何しろ我が家のクッキング・アップルは両手で1個位の大きな実がボロボロ落ちて収穫時期を知らせてくれる。

此のりんごは駅のプラットフォームへ入る前の階段のところから取れるので、駅へ行く人達が色々声をかけてゆく。皆あのりんごを無駄にしないで良かったねととっても好意的。欲しい人には2個くらい上げてとっても喜んでくれる。

此のりんごの周りは鉄柵とブラックベリーのヤブで、誰も中にはいって取ることが出来ない。もう8年くらい前いつものスーパーで、果物を取る袋の付いた道具を買った。

通りがかりの人がかならずどこで買ったのかをきいてくるすぐれもの。

此の駅にはまだ2箇所に真っ赤な林檎がなっているところがあり、来週日曜日、パトリックが来て取ってくれる。

愛読のヒゲ爺さんのブログによれば此の花ブラウン・アイ・スージーというのだそうで、植えたことはないがいつの間にか庭に芽が出て、一本が巨大な株に成長し、長く楽しませてくれる。

黄色はひときわ目立つ色で、今日このごろの鬱陶しい天気でも元気がもらえる花だ。

 

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