Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

越冬キャンプ旅行ーピレニー山脈越え

2014-04-19 22:52:46 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

 

昨日行った自然公園への道の途中からフランス国境のトンネルまで道路は2車線の山道で道端はどこも野生のローズマリーが薄紫でけぶるように咲いている。

地図で見ると国境へ行く道路は細くていったいキャンパーが通れるだろうかと心配したが、自然公園へ行く道路よりずっと立派で国境のトンネルへたどり着くまでいくつかの村や町を通り過ぎた。

 

面白い岩山や景色と同化してしまったような山中の村を見て雪解け水が流れる河に沿った道路を少しづつ登ってゆく。

 

 

この街の一角に昨日行ったオーデッサ自然公園の標識が立っていて、ここから西へ数10km山脈が伸びているのが自然公園らしい。とうとうトンネルの標識のある山中に達した。フランスはトンネルの中が国境線。

 

トンネルを出てあたり一面が真っ白の雪で驚いた。この景色はノルゥエーの一部ととってもよく似ている。まるでノルゥエーへ行ったような錯覚に陥った。スペインでは暖かくてキャンパー内では半袖だったが、トンネルを出たところの駐車場でキャンパーを下りて写真を撮るのにその寒いこと。

 

雪の斜面にクリスチャニアで滑ったスキー跡があった。こんなところまで滑りに来る人はうまいんだろう。それにしても家一軒もなくリフトもないこの山中へはなんと物好きな人だろう。トンネルからはずんずん下り坂でスペイン側はこれほど急峻な坂ではなくてありがたかった。

 

 

フランス側の急な坂を下りで行くと谷間に一塊の村落が見えてきた。この辺りにはキャンプサイトはまだ開いていないからふもとのサラリースオン(Saint-Lary Soulan)の小さな町まで急坂を下って行った。

 

 

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オーデッサ(Ordesa)& モンテ・ペルディード(Monte Perdido)自然公園

2014-04-17 22:32:51 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

 

 

パンプローナから東に200kmほど行った山中のギャヴィン(Gavin)のキャンプサイトは山の斜面に段々になったテラス状の静かなサイトで、遠くの山に雪が白く輝いている。ギャヴィンの村より下に面したサイトでトイレ、シャワー、キッチン、洗濯室などの設備が良くて高級キャンプサイトの感じがある。早朝からカッコウが鳴き、鷹がゆっくり上空を旋回している。

 ギャヴィンから北東はオーデッサ(Ordesa)& モンテ・ペルディード(Monte Perdido)自然公園で晴天の一日この自然公園を訪ねた。

 

ギャヴィンから20kmほど山を登りトンネルを2か所通って曲がりくねった山道からトーラ(Torla)の小さな村が見えてウワーと歓声を上げた。素晴らしい岩山が雪をかぶって屏風のようにそそり立ち、その前に石造りの古い教会が建っていて観光写真そのもの。ここは夏の観光客が集中するところらしく、観光案内所の前が広い駐車場になっていて、たぶん数百台は駐車できるだろう。それにホテルがズラーと並んでいる。

 

谷間の雑木林は山桜の白い花が満開で山全体が白い点々模様になっていた。教会の後ろの小さな公園には昔使っていたらしい粉ひき石の一部が飾ってあった。直径1メーター以上する大きなものだった。

  

 

トーラからまた北に15kmほど山道を登ったところが行きどまりのオーデッサの駐車場で、ここから河のほとりに沿って散歩道が17km山に入ってゆく。

 

 

歩道の木陰にはまだ雪が残っているし、岩やがけの間を飾る白と紫いろの小花が目を楽しませてくれる。見上げると谷間にまっすぐ伸び育っている杉の木の高いこと、そそり立つ岩山に雪が輝き、雪解け水が滝になって流れ落ちている。川の水は澄み切っていて飲んだらどんなに冷たいだろうか?

 

 

17kmの全行程をこなすほど時間もないので、途中で折り返し、一か所に架かっている石の橋を渡ったところから駐車場まで車いすが通れる整備された歩道があった。素晴らしい景色を愛でて午後4時ころに山を下りキャンプサイトへ戻ってきた。太陽は暑いくらいだったが、木陰はまだ涼しく、残雪もこの夜激しく降った雨で解けたかもしれない。

 

山ふもとの牧場に放牧された牛たちは全部が首に大きなベルを下げていて歩くたび、草を食むたびにガランガランとおおきな音を立てる。初めてスイスへ行ったときに聞いたベルの音は旅情をそそり忘れがたいものだったが、近くで聞くとあまりにうるさくて、なんだか牛たちかかわいそうに思えてきた。

ただ一か所の谷間の崖一面にプリムローズの花が咲いていた。今年初めての春の花だ。英国へ帰れば花の時期は終わっているだろう。

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越冬キャンプ旅行ーオリーテ城(Royal Palace of Olite)

2014-04-17 14:31:55 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

 

バーデナス自然公園からパンプローナへ北上する途中にオリーテ城がある。町の環状道路からも見える大きな城で、セゴヴィアの素晴らしい城を見た後では大したことはないだろうと思ったが、お城の外壁を見ただけで圧倒された。

 

二人で4ユーロ(65歳以上の割引)で入場。キングのギャラリーとクイーンのギャラリーに感激しあちこちにょきにょき立っている塔のてっぺんまで登ったり下りたり。

 

 

 

この15世紀の城塞はナヴァラ地方では一番重要な城で場内の家具や装飾などは見られない。城塞は1387年から1425年までナヴァラの王であったチャールス3世によって建立された。以来16世紀初頭までチャールスの末裔の居城として栄えてきたが、それ以降は見捨てられ崩壊寸前の歴史をたどってきた。20世紀に入り修復され現在に至っている。

 

 

 

 

この地方の城塞はスペイン南部のムーアの影響を受けていないから、まったくヨーロッパのお城という感じがする。英国にもこのような城塞が見られる。

 

 

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越冬キャンプ旅行ーバルデナス リアルス 自然公園(Parque Natural Bardenas Reales)

2014-04-08 21:39:18 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

フランス国境に近いパンプローナの60Km南に100km四方の自然公園があるのを亭主が調べてきた。昨年11月アンドラからこの公園へ行くのが亭主の望みだったがあいにく入院、そして雪に降られて早々に暖かいスペインの南海岸へ行くことになった。今回4月は雪も解けて気候も良くなってきているからとバルデナスキャンプサイトに泊まり、晴天の一日サイトで教えてもらった30kmコースを一周する計画を立てた。

 

キャンプサイトでもらった地図を見ながら走って自然公園の標識を見つけてすぐ道を間違えアルゲダス(Arguedas)の村を通り、村の後ろの崖に横穴が並んでいるのを見つけた。停まって聞いたわけではないが、何かを保存するための横穴らしい。岩穴は気温が一定しているからもしかしてワインかもしれない。

 

農場がある狭い道路をゆくと急に羊の群れが道路を横切るところに出会った。この地域はやっぱり英国や北欧よりも暖かいせいか子羊も相当大きくなっている。英国で子羊の出産時期は2-3月だったはず。BBCテレビで春の農家の羊の妊娠、出産を一週間にわたって見せてくれたことがあり興味深い番組だった。

自然公園の入り口近くに立派な観光案内所があり、中には翼の幅が2メーターもあるハゲタカの剥製が下がっていた。こんな大きなハゲタカに逢えたらとわくわくして低い丘を越えて二人とも同時に”ウワー”と歓声をあげた。広々とした荒野のあちこちに突き立ち、横たわり、長く伸び、削ったような岩山の群れ。

 

 

 

この地域は地球の創世記に砂岩か火山灰の上に厚さ2-30㎝の岩が表皮になり岩の割れ目から水の浸食で柔らかい下層岩が削られたもので、面白い形や模様を描いている。

 

 

スペインの若者の団体が4輪駆動3台に乗り合わせて観光していた。目もくらむような高い岩の上に上がって大喜びしていた。観光案内書のハイライトは細く高い岩の上にまるで巨人が四角い石を積み上げたような面白い形をしているが、これもあと何回か雨が降れば崩れ落ちてしまうことだろう。

この地域はほとんど砂漠状態で、平地に牧草を植えているが30km周遊したあたりで4か所の大小の池を見かけた。ここの風景はトルコのカッパドキアやモロッコの砂漠地方に似ている。

  

 

この白っぽい岩山は登れば崩れ落ちそうに見えるが、すべての岩は固くて砂地のところは一切ない。世界にはいろいろ面白い自然現象があるものだとただ感心したが残念なことに鷹もハゲタカも一羽も姿を見ることがなかった。

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越冬キャンプ旅行ーセゴヴィア(Segovia)

2014-04-07 22:19:27 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

日曜日の朝スペインの中央部国道110を東へ向かう。この日からスペインは急に晴天、気温も上がって暑いくらい、2年前にこの道を通った時は3月上旬で200kmは雪だった。ずいぶん遠くに雪をかぶった山が見え、ほとんどは地平線が見えるくらいの平野が何十kmもつづく。

 

10年前このキャンパーを買った初めの年3か月かけてフランス、スペイン、ポルトガルを周った時に、このセゴヴィアへもやってきた。そして世界遺産の有名なローマの水道橋に憧れて何十枚もの写真を写し満足してこの街を出た。そして出がけに谷間の道路から素晴らしいお城を見かけた。この街にはキャンプサイトがなかったからバーゴスまでの長い冬の道をあせっていた亭主は停まってくれなかった。

今回時間の余裕もあり素晴らしい天気に恵まれて、ぜひセゴヴィアのお城を見たいと国道110を離れ、町へやってきた。一番目に着くのがこの街の大聖堂で丘の上に天を衝く勢いでそそり立っている。町に入ってもキャンパーが停まれる駐車場がなくてイラチの亭主は早くこの街を出ようとした。

郊外に向かって走っている時に谷間の道路から右上に素晴らしいお城が見えできることならあの下へ行きたいと願ったものだ。

 

 

谷間を下ったところにお城をぐるっとめぐるように道路が延びてあたりが公園になっていた。大きな無料の駐車場がありどんなキャンパーでも停まれそう。もちろん駐車してはじめはお城の下で写真を撮るだけで我慢するつもりだったのに、ゆっくり坂道を登り詰めとうとうお城の前まで歩いてしまった。

 

お城の庭から見る城下の景色の素晴らしいこと。 つい勢いついて場内も見物しようと65歳以上の割引券(一人3ユーロ)を買った。

 

 

お城の中も全く豪華絢爛で素晴らしい。11世紀にたてられたとのことだが18世紀に全焼して再建されたとのこと、だからすべてが新しく見える。

天井の装飾にムーアの影響が見える。

 

お城の前庭から大聖堂が望まれその向こうに雪をかぶった山が輝いている。 キャンパー内で昼食を作り午後3時過ぎまでゆっくり過ごした。サラマンカの町よりもずっと充実した時を過ごせた。

 

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越冬キャンプ旅行ープラセンシア(Plasencia)とサラマンカ(Salamanca)

2014-04-07 18:02:25 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

カセーレスの近くのプラセンシアは昨年行って、ハゲタカの写真を数百枚も撮って大喜びしたところ。今回も行ってみなきゃと勇んで高速道路を北に50km走る。高速を降りてすぐに昨年とまったキャンプサイトを横目に田舎道を20km、昨年よりも1か月遅いせいか、観光客も多く観光バスが何台も走っている。

 

川淵の駐車場兼物見台は自家用車でいっぱい。そして立派な望遠レンズを抱えた男女が写真を撮りまくっている。上空は数十羽のハゲタカが旋回し川向こうの崖に巣があるのだろう。巣を作るための枝をくわえて飛んでいるのを見つけた。

 

こんなに多くのハゲタカが集団生活をしていて食料がちゃんとあるのだろうか?ハゲタカというと腐肉を食う嫌な鳥と思われているが、自然の法則で彼らも必要な鳥であるらしい。アフリカの動物が多く集まる水源に誰か毒を入れ水を飲んだ動物が全滅した。ハゲタカもやっぱり全滅してしまったから死肉を処理する機能がすっかりなくなってしまい、病気が蔓延したという。これはここ数年で起きた話。そうしてみると動物が生きてゆくには肉食、草食動物のみならず死体処理動物も健全でなければいけないことがよくわかる。

 

昨年登ったお城へは行くほどの気力が失せて,城下の大きな駐車場で昼食にする。この辺りはコルク樫の巨木がいっぱい生えていて、花が咲いている。どんぐりができる花であまり目立つことはない。

 

しかしこの周囲の草薮がすべてラベンダーだったとは知らなかった。なんといっても1か月の気温の差は大きい。あまりの嬉しさにあたり一面の草薮を徘徊して写真を写しまくった。

 

この日の午後、100km離れたサラマンカのキャンプサイトへ行くことに決めた。2011年3月11日東北地震、津波の災害が報道されたとき私たちはこのサラマンカのキャンプサイトに3日間滞在しNHKのニュースにくぎ付けだった。この町には3か所のキャンプサイトがあり今回は町の南の郊外7kmにあるドン・キホーテキャンピングに滞在した。翌日土曜日にローカルのバスに乗ったのは11時40分、30分かかって町の中心に近いバス停に着き町のスクエアーへ着いた時はもう1時近かった。

 

土曜日のせいかちょうど昼食時だったからか人通りも多く、観光案内所で地図をもらって宮殿や博物館を探すも見つからず、また案内所へ戻ってトイレの場所を聞いたところ、この街には公共トイレはないということだった。前に来た時も同じ問題で苦労したことを思い出し、旧市街を離れ、チェーン店のバーガーキングへ入ってコーヒーを注文してトイレにいった。

 

そんなことをしている間に町はシアスタに入りレストラン以外はどこも閉まってしまい、本当に腹だたしい。ほとんどが2時から5時まで閉まるから、結局歴史のある建物には一軒も入れなかった。午後3時半のバスで帰ってしまった。この街巨大な石の建築物が多くほとんどが大学やカレッジと書いてあるから、ここサラマンカは英国で言うオックスフォードかケンブリッジのような町なのだろうと思われる。

 

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越冬キャンプ旅行ーバダホズ(Badajoz)

2014-04-05 20:41:46 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

ポルトガルのエヴォラのVW(フォルクスワーゲン)の工場でポルトガルのどこにも我がキャンパーに合うブレーキ部品が無いからスペインのバダホズへ行くように言われた。バダホズはポルトガルの国境の町エルヴァスから20kmほどのスペインの町で、今まで何度かこの街の近くの高速道路を通っていたが町へ入ったことは一度もなかった。

バダホズでは数人の人たちに聞いてたどり着いたVWの工場でも部品がないと断られ、近くのブレーキ専門工場を紹介され2日後に予約を入れたのは午後2時過ぎ、この街にはキャンプサイトがないから60km離れたメリーダ(Merida)のサイトで2泊した。メリーダはローマの遺跡の多い素晴らしい町で以前に丸1日歩き回って大いに楽しんだものだ。ところが今回は天気が悪く1日に何度も激しいにわか雨があって、出かける気にもなれない。

予約した木曜日の朝は7時に起きたがあたりはまだ真っ暗、5日前にポルトガルで夏時間に変わり1時間は時計を進めたが3日前にスペインへ入ると同時にまた1時間進めなければならなかった。急に2時間の時差があっては体もついてゆかない。

朝8時ようやく夜明けの青味がかった日の出前にメリーダのサイトを出てバダホズへ向かった。途中で道に迷って時間のロスもありやっと9時半に修理工場に着いた。ここの修理工は一人も英語が話せず、亭主の片言のスペイン語で会話。今日中に修理できなければ工場前にキャンプするようにといわれたと心配そうな亭主。午後2時から4時半までシアスタで閉まるから4時半過ぎに来るようにと言われ、近くのバス停からバダホズの中心地へ向かった。

 

この地域はローマ時代に開けた都市が多く、バダホズも例外ではない。このタイルの絵でわかるように川淵に築かれた町を囲む高い壁と中世にムーアに支配され建てられた頑丈な城塞から成る。

 

親切なスペイン人に教えてもらった観光案内所で町の地図をもらい、まずは城塞へ向かった。

 

 

 

アラブの城塞は15世紀前に建てられ、元王宮だった四角い建物は博物館になっていた。博物館内では石器時代からローマの遺跡までの遺物を展示していた。博物館で歩き回っている間に激しいにわか雨があって、1時間後にはすっきりと晴れ上がった。

 

町の正門とその前の歩道橋(この橋は何度も修復改修されほとんど新しく見える。)

旧市街を歩き回って午後1時過ぎレストランで昼食、2時過ぎから近くの近代美術館へ行ったら、2時から5時までシアスタで閉まったという。これだからスペインは困るのだ。暑くても寒くても昼の2-3時間すべての店や公共施設がほとんど閉まってしまい私たち外国人の行くところがない。スペインがこの習慣を変えなければ、国際間の経済競争に太刀打ちできないと思う。ポルトガルは緊縮経済の上祭日を2日も削って昨年経済危機から立ち直った。スペインはいまだに経済困難と多数の無職労働者を抱え、シアスタでのんびりしている。

にわか雨の町をうろうろ歩き、乗ったバスが一時間かかって午後4時半やっと修理工場に着いた。ありがたいことにキャンパーのブレーキ全部を新調して完成していたから午後5時過ぎ大喜びで100km先のカセーレス(Caceres)のキャンプサイトへ向かった。

 

バダホズからカセーレスへはまっすぐな田舎道があり、ここでもコルク樫の農地が黄色のルピナスで埋まっていた。そして種が飛んだのかそれともわざわざ植えたものか道端がこの黄色のルピナスの花盛り、バダホズよりの50kmはこの花が目を楽しませてくれた。

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越冬キャンプ旅行ーヴィラ・リアルと帰国の途に

2014-04-04 20:35:54 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

 

そろそろ帰国の日が近づいてきて最後の晴天の日に、もう一度ヴィラ・リアルからモンテ・ゴード(Monte Gordo)まで歩こうと電車で出かけた。この日はイギリスの運転免許証を持っていった。というのはポルトガルでは65歳以上のEU圏内の人たちは電車賃が半額になると聞いたからで、以前ヴィラ・リアルまでの電車賃が二人で往復10ユーロであまりの安さに感激したものだけど、年齢の証明があれば半額と聞いてもっと驚いた。

本当に二人で往復5ユーロで、一日素晴らしい晴天の元 ヴィラ・リアルの郊外の松林の公園からモンテ・ゴードの海岸を歩き回った。海岸の砂浜に沢山の船に色鮮やかな旗がはためいている。数年前にクォテーラの海岸でサンタマリアの像を船に載せて多くの船が近海をはしるお祭りを見たことがあった。あれと同じことをここでもやったらしい。

 

モンテ・ゴードの駅の向こうは広大な湿地帯で大きな湖にはフラミンゴが餌を食んでいる。ここはフラミンゴが歩き回れるほどの深さしかない。その向こうの白い町はカストロ・マリム(Castro Marim)という。

帰り道の途中で見かけたお屋敷の前庭に2本のパパイヤの木に鈴なりのパパイヤ。こんなに大きくなるのだとしばし立ち止まって眺めたものだ。

 

その翌日から天気が崩れ、今までの素晴らしい晴天の日がなくなってしまった。風も強く曇り空に急な激しいにわか雨が降ってくる。3月31日に4か月以上も滞在したタヴィラのキャンプサイトを後にした。もしこれがずーっと晴天だったなら帰りたくなかっただろう。知り合った人たちに別れを告げ、ポルトガルのスペイン寄りの国道を北上する。

道路わきはこの華やかな白い花であふれるほど。今が最盛期でどこもかしこも白の水玉模様みたい。昨年も同じ道を通ったが3月初旬だったから花の数が違う。

 

そして昨年は見たこともなかったこの黄色のルピナス(のぼりふじ)様の花が見事、コルク樫の林の下が行けども行けどもこの花で埋まっていた。これらは野生の花ではなくたぶん植えたものらしい。マメ科の植物だから土地の改良に役立つのかもしれない。(誰か知ってる人がいないかしら。)何度も農地一面が真っ黄色になっているのを見かけた。

 

そしてもっと感激したのがこの野生のラベンダーの花。ラベンダーが野生だったとはここで見かけるまで知らなかった。道端の乾燥した荒地を好むらしく、中央部からスペインまでずーっと花盛りだった。

 

こうして南ポルトガルでは見かけることのない草花をめでて北上したが、タヴィラを出た時からダッシュボードに黄色の警報がついていた。いったい何かわからず、ポルトガルの田舎町ベヤ(Beja)とエヴォラ(Evora)で修理工場へ行き調べてもらいブレーキ部分の破損があることが分かったが、二日も待たなければ修理できないと言われ、スペインへ行くことになった。

この夜はオランダ人経営のロザリオキャンプサイトへ行く計画。ここは元ポルトガル人のオリーヴ畑だったが、この地域が水を堰き止めて水源地にしたため、オランダ人がこの地を買ったものだとのこと。天気が良ければ素晴らしい田舎のサイトだろう。

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