土曜日も日曜日も8か所づつのガーデンを回りこのプライベートガーデンも訪れた中のひとつ、四方がフラットに囲まれたこの庭は真ん中が広いローンになっていてあまり見るものはないと思っていたのに入り口近くのハナミズキや
高さが2.5メーターを超すユリや今まで見たことのない変わった木の花など訪れてよかった庭の一つ。訪れている人があまりいなくて、全体に静まり返っていたのでこの庭でゆっくりサンドイッチを食べた。
リージェントパークの片隅のプライベートガーデンは広大で訪問者は多いが姿を見かけることはまれなほど広い。入口受付で地図を貸してくれて、この花がチューリップの木でここにあると教えてくれた。あまりチューリップには似ていないが初めて見る花で巨大な木に点々とこの黄色の花が咲いていた。
この庭の対岸にクレセント・ガーデンがあるが間には広くて交通の激しいメインロードが通っているため、クレセント・ガーデンは広大な庭の片隅から地下トンネルを通っていかなければ入ることができない。
クレセント・ガーデンには特記するものはなかったけれど一回りしてこのトンネルの歴史を知った。このナースメイド・トンネルは1821年に住民からの署名運動で作られたもので、もう100年以上も前、庭と庭を横切るメインロードがどれほど危険だったかを知ることができる。第二次世界大戦時にはこのトンネルは避難場所として使用された。
リージェントパーク・スクエアーのすぐ近くRoyal College of physician's medical garden (内科医大学の薬草園)があり行ってみたけど、沢山な人がたった一人の説明者を囲んでのろのろ歩いていた。説明も聞こえないくらいだったから早々にこの場を去ることにしたが、ただ一つ面白いと思ったのが、このミョウガの苗。立札にも MIOGA と書かれていた。日本独特のプランツに違いない。
さて次はなんといってもバージガーデンに行かねばならぬ。ロンドン塔のあるタワーブリッジ駅まで地下鉄で行き、タワーブリッジを歩いて渡った。テームズ川の南岸は昔は海外から船で運んできた物資を積む倉庫だった。物資流通のシステムが変わってこの倉庫群は一時廃墟になっていたが80年代のドックランド変革と並行して、今では高級フラットに変わっている。
さてそのフラットが並ぶ川渕の集まっているのがバージと呼ばれる細長い船で、過去には小型輸送船として活躍していたが、今では多くが集まって船の上にお花だけならず大きな木まで生えていた。船の中は住居になっていて持ち主が住んでいるがバージの上は専門の庭師が手入れをしているという。
歩道や船と船の間にはしっかりとした材木が渡してあり手すりも完備しているが何しろ水の上、船は揺れ見て回るうちに船酔いしそうになってきた。それにしても大きな木までが船の上でしっかり育っているのがなんとも不思議だった。
小さなリンゴの木にりんごが実っている。
さて日曜日の締め切り時間の5時までにあと1時間あると欲張っていったのがヴィクトリア駅の後ろにあるエクレストン・スクエアー(Eccleston Square)でこの3エーカーの庭も1828年というからふるい。入場した時に受付の若い女性がとうとう300人に達したと歓声を上げた。
いろいろ珍しい植物が植えられているとのことだが一番驚いたのがこの巨大な化け物のような花。Dracunculus Vulgaris, Voodoo Lilly (ドラキュラと読めないこともないラテン語だろうか。とにかくヴードゥ・ユリという恐ろし気な名前。中心の黒っぽい花芯が30センチもある。