昔、バルセローナへ行った時、2度目だったから観光地は飽きて、バスでオリンピックスタジアムを見に行った。町はずれの人っ子一人も居ない打ち捨てられた巨大なスタジアムで、非常にがっかりした。
土曜日、急にあのスタジアムを思い出し、10年前のロンドンオリンピックスタジアムは、今どうなっているのだろうと思った。
それでリュックに飲み物食べ物を準備して出かけた。ルーシャムの駅まで10分かからず、そこからドックランド・ライト・レールウエー(DLR)に乗って30分ドックランドで乗り換えて、ストラトフォードへ。
10年前のオリンピック開催地になるまでのストラトフォードは、ロンドンでも見捨てられた田舎町のイメージが強かった。
オリンピックの後も2度ほどポールと歩きに来ていたから、良く分かっていると思ったが、
電車を降りてびっくりした。高層アパートがあちこちニョキニョキ建っているではないか。
そしてこの駅のコンコースは、DLR と国鉄駅そして地下鉄駅もつながっていて非常に便利になっている。
土曜日だからかどこもかしこもたくさんの人がいる。
ここは駅前の古いショッピングモールの入り口、
オリンピックスタジアムへ行く通りには新しいショッピング街ができて天気の悪い日もここならのんびりできる。
通りにはピンポン台まであって、人々が楽しめるようになっていた。
通りの両脇は食べ物屋さん、それとも持ってきたお弁当を広げている人も居る。
このショッピングモールの2階に大きなフードコートがあり、何10軒も入っているお店で買った食べ物を真ん中のテーブルで食べる。World Foodと言ってるから世界中のいろいろな食べ物やが入っている。
今度ジュードを連れてきてやろうと思った。
このショッピング街を通り抜けるとまっすぐ向こうはオリンピックスタジアム。
その横にオリンピックタワー、これは10年前も嫌いだったけれど、今見てもなんて醜いと思うのは私がオールドファションだからだろうか?
丸い屋根の建物は水泳競技に使ったプールが入っている。今も水泳に使っているらしい。
オリンピックスタジアムは、今ではウエストハム・サッカーチームの本拠地とトレーニングに使われており、その他いろいろなイベントにも使われているらしい。
あのバルセローナの様に見捨てられなくて良かった。
スタジアムの前には子供たちが水遊びのできる広場があって、まだ風が冷たいのに、子供たちが遊んでいた。夏にはここは子供の天国。
昔の選手村の建築物の近くでは、変わった建物を建築中。
エルダーフラワー(ニワトコの花)に似ているが、こんなに色の濃い花はいったい何だろうと、調べたが判らなかった。エルダーフラワーは真っ白のこんな細かい花が集まって咲き、この花でワインやジュースを作ることができる。
子供たちの遊び場は、家族連れでにぎわっていた。
カナルと呼ばれる人口水路の土手は花畑、ポルトガルの2-3月を思わせる野の花が満開だった。
以前ポールとこのカナルのそばを歩いて、見知らぬ土地を歩き回ったことがあったのに、今は道が整備され以前の面影がなく、わからなかった。
ここはスタジアムの裏側で、ここでもイヴェントの時の入り口があるらしい。
道端の草むらに見たことのある花と思って写真を撮って調べてみたら、サルビアの花、普通はMeadow Clary とよぶ。
目的もなく歩いていたら、たくさんの人が集まっていて、なんとここでアバの公演があるらしい。
アバは80-90年代、4人のスエーデン人男女の歌手で一時は英国テレビのトップオブポップスでいつもトップを占めていたが、ずい分前に解散して、今また4人の年寄りが再デビュー。
最近の若者にうけるだろうか?
スタジアムからだいぶ離れてきたが、この辺りも高層住宅が立ち並んでいる。
ところがこの外壁の白いのはデコレーションではなくて、数年前、ロンドン中心部の高層住宅から出火し、たくさんの死者が出た。この時火は外壁が可燃性物質で作られていたためで、それ以来、外壁を全部取り換える作業が始まっている。いまがその仕事の中間部分なのだろう。