今日9月30日は10周年記念の日本祭りが開かれた。ロンドンのトラファルガー広場は満杯の人々。
朝は素晴らしい晴天だったのにお昼ごろから曇ってきて今にも雨の降りそうな午後だった。
ナショナルギャラリーの前に平行に並べられたテントは、JALやANAなど飛行機会社や旅行会社で日本勧誘の雑誌やチラシなどを手渡し、片隅は剣道、柔道、空手などを見せている。このマーシャルアートの場所はあつい人垣で、何が行われているのか見るのも不可。
最近の漫画熱で大きなアートウォールは落書きでしっかり埋まっている。
広場はナショナルギャラリーより一段低い大きな広場で左右に噴水のある中央に大きな舞台が作られている。この広場の周りをぐるっと囲んで屋台の食べ物屋と陶器の店や、お土産店などが並んでいる。
もう12時近く神輿を担いだ一団が現れた。日本の神輿はもっと厳かな雰囲気を持っているが、ここのは何となく嘘くさい。この国は多神教じゃないから、みこしを御神体などと思って担いでいる人もいないだろうから仕方がないか。
大勢の人々の中でひときわ目に付いたのがこの素晴らしい着物を着た黒人女性。普通の日本人には着られそうもない高価そうな着物を着こなしている。
上の二人は日本人なら絶対に着ないようなお土産店で売っているような金ぴか着物。毎年日本祭りへ行って、着物姿の外人を見ていると足元は着物に運動靴なんて当たり前、この上の女性はブーツを履いている。日本人女性も着物につっかけなんている人もいて、ここではどんなことでも受け入れられる。
舞台では伊賀,甲賀の忍者がパフォーマンスをやっていて大好評。
巷ではコスプレの若者たちがこれ見よがしにお互い写真を撮りあったり、抱き合ったり。変な世の中になったものだ。
1時から阿波踊りと期待していたのに、NHKのラジオ体操が始まった。ラジオ体操第一では数分で終わってしまい、そのあと〇,✖の日本に関するクイズゲームがあった。
娘夫婦と孫は長い行列の末に買ったお弁当を食べた後、すっかり退屈してしまい、阿波踊りを見る前に帰ってしまった。
午後2時に始まった阿波踊りは、本場徳島からの盆オドラーを招いて舞台上で実演。
数分後には広場に大きな輪ができて、軽快な三味線の音で皆浮き立ち踊りまくった。私も隣に座ったスペイン人の女性とおしゃべりしだして、一緒に踊ろうと輪に入り踊りまくった。これが目的でやってきたから20分もしないうちに終わってがっかり。
でもこの阿波踊りは皆自由でどんな格好で踊っても不思議じゃないから、参加者がどんどん増え、こんなに多くの人たちが踊っているのを見たことがない。
広場は人々でごった返している。
阿波踊りの後は沖縄の三味線と太鼓や踊りで、阿波踊りの興奮が冷めてしまい、途中で日本の中古本屋へ欲しい本を買いに行った。
ソーフォーの中華街を通っていくとここもお祭りでもあるのかこの派手なデコレーション。
日本祭りに負けないほどの人出だ。
本屋にはほしい本は見つからず、あの有名な井上靖の名前さえ見つからなかった。
帰りにまたトラファルガー広場を通ると、”通りゃんせ” の歌声と花魁の道行きが行われていて、またしばらく見ていた。
続いて行われた着物ショウが素晴らしい。金襴の帯のジャケットを着こんだり、黒の留めそでの着物をドレスにしたり、着物自身も過去の着物では見たことのない絵柄で、モデルが皆外人?(私の方がこの国では外人なのだけど)面白い試みだった。
このイヴェントを計画、実施したロンドンの皆さんよくやった。素晴らしかった。また来年も期待している。