レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

アイアンマンと不思議な仏像

2025年02月07日 23時20分43秒 | 功夫/空手/武侠片

「アイアンマンと不思議な仏像」
原題:BAMBOO GODS & IRON MAN
1973年 アメリカ/フィリピン 95分
■監督:
 チェザール・ガラルド
■出演:
 ジェームズ・イングルハート
 シャーリー・ワシントン
 チキート
 マリッサ・デルガド
 ボニー・ケイ・エディ

●あらすじ
アメリカのボクシング世界チャンピオンであるキャル・ジェファーソンは
新婚旅行先の香港のお土産屋で、木彫りの仏像を購入する。
しかしその仏像には世界を制覇できるほどの不思議な秘密が隠されていると言われ
二人は仏像を狙ったマフィア一味に追いかけられる事になる。

★感想など
この映画、大昔からタイトルとジャケット写真だけは知っていた。
いつか観てみようかなリストにはあったので、内容を良くしらないまま鑑賞スタート。
そうしたら黒人とユルイ功夫が混ざった、ブラックスプロイテーション映画だったよ。
まあ制作年度が1973年なら、そりゃそうか。
だが本作はフィリピンのプロデューサーであるシリオ・H・サンチャゴが
アメリカからの依頼で制作されたらしい。
だからか舞台は最初は香港で、すぐにフィリピンに移動するし
フィリピン映画界のスターであるチキートも出演して、どちらが主役が分からないくらいの活躍を見せる。
と言っても本作の功夫シーンのレベルは本当にヒドクて、
ほぼ素人と言っても過言ではないくらいの出来だったよ。
おまけにストーリー展開の進みも遅く、全体的にかなりのユルい映画であった。
だが駄作と言うわけでもなく、どこか不思議な魅力があって気づいたら最後まで観ていた感じ。
まず冒頭に香港の街並みを映しているのだが、これが「燃えよドラゴン」に良く似ている。
だが当時の香港映画ではそういった街並みの映像は見た事がないから、
あの香港の風景って、外人から見た香港のイメージなのかなあと思って見ていると、とても楽しい。
あと、ブラックスプロイテーション映画って、エロ描写が結構多いね。
過去に観たいくつかのブラックスプロイテーション映画も同じだったので、
功夫・音楽・エロで構成されているブラックスプロイテーション映画って、正に映画は娯楽だね!
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激殺! 邪道拳

2025年02月07日 23時20分21秒 | 功夫/空手/武侠片

「激殺! 邪道拳」
1977年 日本/香港/タイ 94分
■監督:
 野田幸男
■出演:
 千葉真一
 志穂美悦子
 春田三三夫
 山下タダシ
 鹿村泰祥
 楊斯(ヤン・スエ)

●あらすじ
空手道場の師を殺した同僚サムソンと対決し瀕死の重傷を負った主人公が、
不思議なタイ娘の神秘的な笛の音と奇妙な電気メカ治療で奇跡的に体力を回復する。
主人公が再び復讐を誓ったとき、この電気マシーンが
筋肉と反射神経を刺激して彼を異常な肉体に作り上げた。
狂気と化した腕や脚で、麻薬シンジケートのボスにおさまったサムソンと
その一味に超人的な闘技を仕掛けて対決していく…。
(一般社団法人日本映画製作者連盟より)

★感想など
楊斯(ヤン・スエ)が原案と言っているけど、本当かなあ?
まあそれはさておき、キャスト陣の豪華さは物凄いものがある。
千葉真一に志穂美悦子、さらに山下タダシと鹿村泰祥とくれば、
当時の東映カラテ映画の主力メンバーがほぼ揃っていると言っても過言ではない。
そこに香港の楊斯も加わるのだから、正に東映カラテ・オールスター映画。
まあ本当はここに倉田さんがいれば完璧と言えるのだが。
だがそんな観る前の大きな期待感は、無残にも打ち砕かれた。
まずストーリーが面白くない。
続いて千葉真一のキャラクターが終始ブスっとしていて、全く魅力がない。
そしてアクション面が全くイケてない。
これはかなり大きく致命的な事だ。
当時のJACと香港映画が合体したら、一体どれ程のアクションが見られるのかと思ってしまうが
本作はその真逆で、かなり平凡で期待外れだし、何より千葉真一の動きが全然シャープじゃない。
これは一体どうしたものなのだろうか。
さらに期待していた、千葉真一VS楊斯の戦いも、二人は一度も手を合わせないまま映画は終了してしうのだ。
なんでだよ!
思えば楊斯って「燃えよドラゴン」でもブルース・リーとは結局戦わなかったし、
いつもそうやってこちらの期待をスカしてくれるよな。
後に「大福星」に出演した時も、結局BIG3の誰とも戦いはしなかったしな。
まあ何故かDVD化されていない本作だが、この内容だからスルーされたのかな?
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盲(めくら)坊主対空飛ぶギロチン

2025年02月01日 18時47分36秒 | 功夫/空手/武侠片

「盲(めくら)坊主対空飛ぶギロチン」
原題:盲俠血滴子/The Blind-Swordsman's Revenge
1972年 台湾 92分
■監督:
 屠忠訓
■出演:
 勝新太郎(ソックリショー)
 康凱
 陳鴻烈(チェン・ホンリエ)
 陳佩玲
 龍飛(ロン・フェイ)
 山茅(サン・マオ)

●あらすじ
勝新太郎のモノマネで活躍した“勝新太郎(ソックリショー)”こと
酒巻輝男が主演のアクション時代劇。
故郷・中国を離れ、単身日本で剣術を学んだニセ座頭市。
帰郷の際に兄が決闘に敗れたことを知り、仇の“空飛ぶギロチン”使いを討つことを決意する。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
主演の勝新太郎(ソックリショー)と言うのは、まんまこの通り字幕で出てくる。
ちょっと調べてみると勝新太郎のそっくりさんとしてショーをやっていたらしい。
そのショーの名前がソックリショーで、その時の芸名は勝利太郎なのかな?
まあどっちにしても偽者なのだが、顔はまあまあ似ている。
だが仕込み杖を使ったアクションがまるでダメだった。
物凄い素人感があり、例えるならファミコン版勝新太郎と言えるくらい動きが違う。
そしてこのDVD、恐ろしく状態が悪い。
フィルムの色が途中でセピア色になるとかは、古い香港映画なら当たり前だが
本DVDは恐らくVHSを何十回もダビングしたものがマスターなのだろう。
VHSを再生した時のあの波も出てくるし、何よりひどいのが音で、途中で音が途切れるどころか
無音になるシーンも多々あり、ここまでヒドイ状態のものは初めてだなあと思いながら観ていた。
だがそんな状態は我慢できる。
歴史的にレアな映画が観れるのであれば、そんな事は我慢できる。
だがそれ以上に本作はストーリーが滅茶苦茶過ぎて訳が分からなかったなあ。
当時の台湾映画なので闘いのシーンはそれなりに多いのだが、その時闘っている二人が
一体何で闘っているのかが観ていて分からないのだ。
ラストにタイトル通りに偽座頭市と空飛ぶギロチンが闘うのだが、
そもそもこのギロチン使いは何で偽座頭市を襲っているんだっけ?
と言った辺りがさっぱり分からなかったのだ。
他にもこういった組み合わせは多数あり。
まあ功夫映画マニアであれば本作をチェックしてみてください。
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ブルース・リーを探せ!

2025年01月31日 19時45分46秒 | 功夫/空手/武侠片

「ブルース・リーを探せ!」
原題:天皇巨星/Exit the Dragon, Enter the Tiger
1976年 台湾 84分
■監督:
 李作楠(リー・ツォナム)
■出演:
 黎小龍(ブルース・リィ)
 龍飛(ロン・フェイ)
 山茅(サン・マオ)
 金剛(カム・カン)
 張翼(チャン・イー)
 陳森林(チェン・サムラム)

●あらすじ
そっくりさん映画で日本に来ている映画。
1979年春に公開されたから、すでに見た人がいるはずだ。
「ブリンクス」と2本立てになった。
ブルース・リーの親友が、急死した死因をふしぎに思い、麻薬シンジケートへ潜入して真相をしらべる。
ブルース・リイ主演。
(ドラゴン大全科より)

★感想など
これまた「ドラゴン大全科」で観たかった作品。
上記は日野康一先生の原文ママですが、同時上映は「ブリンクス」ではなくて「ゾンビ」ですね。
それとも「ブリンクス」と2本立てで上映していた地域もあるのかな?
それはさておき、今まで観てきたそっくりさん映画の中では、かなり面白い部類だと思う。
普通に観ることができたし。
ストーリーがワン・アイデアではなくて、いくつか話が転がるのと
当時の台湾功夫映画は、とりあえず格闘シーンを入れとけの発想なので
格闘シーンと格闘シーンをストーリーが繋いでいるようなものだが、その話が転がるので割と飽きないのだ。
そして肝心の格闘シーンも、色々とバリエーションを持たせようとしているのも悪くない。
また主演の黎小龍(ブルース・リィ)もこれから売り出そうという時期だと思うが
元体操選手なのを生かしたのか、体育館で体操器具を使った功夫アクションを取り入れているのも
スタッフたちが黎小龍の良さを生かそうとしてあげたからなのかと考えてしまう。
これは「新死亡遊戯/七人のカンフー」においても同様だったが
他に出演しているメンバーを見ていると、どう考えてもジミーさんをトップにした
台湾やくざ関連の制作会社だろうに、そんな優しさがあったんだなあとビックリする。
やくざと言えば、本作に陳森林(チェン・サムラム)が出演していたのに驚いた。
彼は典型的なヤクザ顔なのだが、倉田さんが当時の台湾映画の悪役は本物のヤクザがやっていたと言っているので
顔からしても陳森林はやっぱりそうだったんだなと、本作を見てそう思ったね。
何故かって?
だって本作にはジミーさんが・・・・・・
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ユニコーン・フィスト

2025年01月29日 23時20分49秒 | 功夫/空手/武侠片

「ユニコーン・フィスト」
原題:麒麟掌/Fist Of Unicorn
1972年 香港 90分
■監督:
 唐迪(タン・ディー)
■出演:
 小麒麟(ユニコーン・チャン)
 孟秋
 孟海(マン・ホイ)
 黄仁植(ウォン・インシック)
 倉田保昭
 池漢載(チ・ハンツァイ)
 李文泰(リー・マンチン)
 魏平澳(ウェイ・ピンアオ)
 金帝(ガムダイ)
 火星(マース)
 成龍(ジャッキー・チェン)
 馮敬文(フォン・ギンマン)

●あらすじ
ブルース・リーの幼友だちのユニコーン・チェン(小麒麟)が主演して映画を作ったので、
ブルース・リーがほんのすこし友情出演した。
ユニコーンと大悪党(倉田保昭)との追いかけっこだが、ちっとも面白くないのだ。
(ドラゴン大全科より)

★感想など
上のあらすじは、原文ママです。
最初に読んだ時から、ちっとも面白くないの”ちっとも”と言う単語が頭から離れなくなってしまっている。
まあ本作に関する逸話は知っていたから、どれ程面白くない映画なのかなと思って観てみたが
感想は意外とそうでもなかった。
と言うのも今の目でみるとこんな役者が出ていたんだ! 
的な驚きが沢山あって、そういった点で面白いと感じていただけで、映画としては決して面白いわけではない。
ただ1970年代の香港功夫映画って、この程度の水準の映画が山ほどあるので
それらを観慣れている私だからこそ、こんな感想を抱くのだと思う。
1970年代の低予算香港功夫映画をほとんど観た事ない人には、恐ろしく退屈な映画に感じるであろう。
あとこの映画の公開当時は無名な役者ばかりで全然知らない人ばかりの状態なら、ちっとも面白くないかも知れないが
今観るとキャストが凄いよ。
と言うか、ブルース・リーが自分の映画に出演している人たちをこころよく貸し出しているのが良くわかる。
まず魏平澳(ウェイ・ピンアオ)は「ドラゴン怒りの鉄拳」と「ドラゴンへの道」で共演。
この人は他の映画で滅多に見かけないので、絶対にブルース・リーのおかげだと思う。
他にも金帝(ガムダイ)も出ているが、彼は「ドラゴンへの道」からリーと共演しているので
本作の撮影って「ドラゴンへの道」の最中か、終わった後とかなのかなあ。
と言うのも池漢載(チ・ハンツァイ)は「死亡遊戯」の撮影のために韓国から呼んでいたからだ。
池漢載の弟子である黄仁植(ウォン・インシック)はその前の「ドラゴンへの道」にも出ていた事を考えると
やっぱり本作は「ドラゴンへの道」終了後に「死亡遊戯」の準備をしていた頃なのかなあ。
あと面白いのが敵の手下役で成龍(ジャッキー・チェン)が出ていること。
この当時のジャッキー・チェンはこれほどの大きな役にはつけてない頃。
これは推測なのだが「ドラゴンへ怒りの鉄拳」のクライマックスのスタントダブルをやったジャッキーを
ブルース・リーはえらく褒めて気に入ったらしいから、それを覚えていて本作にジャッキーを推薦したんじゃないかなあ。
だってこの映画の手下は5人くらいしか同時に戦うシーンはなかった。
その少人数に当時のジャッキーが入れるわけがないんだから、これはやっぱりブルース・リーの口利きなのではと思うのだ。
そして孟海(マン・ホイ)が出ているのも興味深い。
彼は「燃えよドラゴン」に出演しているので、孟海、ジャッキー辺りは本作を経て「燃えよドラゴン」にも出演したのかも。
何かそういったストーリーが見えるような気がすると、益々映画が楽しく感じられるね。
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