「君が好きだから」
原題:縁份/BEHIND THE YELLOW LINE
1984年 香港 99分
■監督:
黄泰來(テイラー・ウォン)
■出演:
張國榮(レスリー・チャン)
張曼玉(マギー・チャン)
梅艷芳(アニタ・ムイ)
陳友(アンソニー・チェン)
●あらすじ
2003年4月にこの世を去った人気スター、レスリー・チャン主演のラブストーリー。
正反対な性格の2人の女性と恋の三角関係に陥ってしまった純朴な青年・ポール。
彼は地下鉄で美しい女性・モニカに一目惚れするだが、令嬢・アニタに興味を持たれてしまう。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
世間はクリスマスってことで、こんな映画を観てみました。
ちなみに我が家のクリスマスは三連休でがっつりやったので、
最早自分の中でクリスマスは既に終わったものになっていますが。
と言った余談はさておき、これ程出来の悪い恋愛映画は初めて観たなあ。
レスリーがマギーと出会ってから付き合うまでは、ほとんどストーカーでしかない。
それが次のシーンでは突然ラブラブな恋人になっている展開は、恋愛映画としては駄目だろう。
二人が付き合ったきっかけが殆ど描かれてないから、マギーが突然別れを選択してもさっぱり共感できない。
なんか恋愛ドラマの途中何話か飛ばしちゃったみたいな感じで、消化不足。
マギーのキャラ自体も、どんな男にもふらふら付いていく流され女でしかなく、これも駄目。
ラストも自分から縁を試すゲームを提案し、電車の中でレスリーを想って泣き出すくらいなのに
終電近くなるともういいやとばかりに、自分を前から口説いていた男の家で二人きりになり
酒を飲んだら寝ちゃうわとか言いながら飲んじゃって眠ろうとするなぞ、どんだけ危機管理が出来てないんだよ。
投げやり感があるのかも知れないが、映画を観ていると不倫していた相手が一番好きだったようにしか見えないんだが。
しかもその不倫相手ともきちんと清算してないし。
一方、レスリーも結局アニタに助けられなければ何も出来ない童貞君。
アニタ自身も自由奔放ながらも、割と魅力的には描かれているが、出番は少なく
三角関係もきちんと描けていない。
三人の関係性とかキャラは「冬物語」に似ているが、本作はイマイチだな。
エンドクレジットで、レスリーとマギーが親密な関係になるまでをちらっと描いているが
そこをカットしてどうすると言った、駄目編集だな。