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「武道大連合 復讐のドラゴン」
原題:方世玉/THE PRODIGAL BOXER
1972年 香港 90分
■監督:
歐陽俊(チャイ・ヤンミン)
■出演:
孟飛(リー・フォアマン)
倉田保昭
李琳琳
白虹(パイ・ハン)
王青(ワン・チン)
馮克安(フォン・ハックオン)
劉家榮(ラウ・カーウィン)
●あらすじ
「嵐を呼ぶドラゴン」で、フーシェンが演じた有名人物フォンサイヨーをリー・フォアマン、
彼に殺された暗黒街のボスの用心棒を倉田の悪役。
倉田にとっては好きな映画ではないそうだ。
が、殺し屋ぶりは堂々。
(ドラゴン大全科より)
★感想など
いやあ、本当に「ドラゴン大全科」の日野康一先生の解説は最高だなあ。
本作は倉田保昭にとって、「帰ってきたドラゴン」に続いて日本で公開された二作目の映画。
なのに、倉田にとっては好きな映画ではないそうだ。だもんね。
まあ香港功夫映画ファンの間ではかなり有名な作品だが、実際そんなに面白くはなかった。
まず主人公の方世玉が倉田さんたちに挑む⇒負ける⇒特訓する⇒また挑む。
この全く同じ流れを三回行う。
なので30分物の同じ話を三回連続で見せられているような気になる。
おまけに主人公の方世玉の性格が中々最悪で、過去ここまで自分勝手で嫌なやつだった方世玉は初めてだ。
おまけにその方世玉役を演じている孟飛(リー・フォアマン)は、この当時功夫が出来なかったらしく
その動きは正に素人そのものなので、格闘シーンが見ていられない。
一方悪役側は、倉田さんと王青(ワン・チン)が兄弟で、ワン・チンは拳技を極め
倉田さんは蹴り技を極めると言う分業作業にしたのだが、なまじ技を分けたせいか
この二人戦う時はいつも二人一緒である。
それは例え相手が一人でも、彼らはいつも二人セットで戦うので、卑怯極まりないように見えてしまうのだ。
またそれぞれが一対一で戦うと弱い点も、なんだか小物臭さが滲んでしまっている。
倉田さんの殺し屋ぶりは確かに堂々としていて格好いいんだけどね。
さてそんな風であり、出演していた倉田さんもリー・フォアマンが功夫できないから手加減していたと語っていたり
共演のワン・チンの事を思い出すのに、「ああ、あの口のでかい」と面白い思い出し方をするくらい
確かに何か全体的にこの映画の事を好きではない雰囲気は感じられるのだが
本作はフィリピン等東南アジアで猛烈にヒットしたらしく、その事は事実として語っていましたね。
でも「何故かヒットした」と疑問系なところが笑っちゃうけど。