「ザ・ロスト・ワールド/失われた世界」
原題:THE LOST WORLD
1960年 アメリカ 110分
■監督:
アーウィン・アレン
■出演:
クロード・レインズ
マイケル・レニー
ジル・セント・ジョン
デヴィッド・ヘディソン
フェルナンド・ラマス
リチャード・ヘイドン
●あらすじ
探検旅行から帰った動物学者のチャレンジャー教授は、
動物学会でアマゾン川上流付近に生きた恐竜が生息している“失われた世界”が存在すると発表。
その存在を確かめるために集まった冒険家や記者らと共に教授は“失われた世界”へと旅立つ。
現地に到着した彼らを待ち受けていたのは、想像を絶する世界だった。
そこでは、絶滅したはずの恐竜が生息していたのだ――。
ある日、彼らは行方不明になっている探険家ホワイトの日記を草むらで発見。
日記には彼を襲った災難について書かれていて・・・。
(20th Century Studios JPより)
★感想など
1925年にウィリス・H・オブライエンの特撮によって映画化された、
コナン・ドイルの原作二度目の映画化。
こちらはオブライエンのストップモーション特撮と違って、かの有名なトカゲ特撮映画である。
さてトカゲ特撮映画は、以下の四本を観ておけばほぼ網羅できるようなので、これでコンプリートである。
「紀元前百万年」(1940)
「大蜥蜴の怪」(1959)
「地底探検」(1959)
「ザ・ロスト・ワールド/失われた世界」(1960)
やはり一番最後に作られたトカゲ特撮の大物であるため、トカゲさんたちも中々の恐竜っぷりであった。
トカゲもワニも恐竜みたいな背びれとか角を付けられると、割とそれっぽくなる。
その二匹の戦いは凄まじかったなあ。
「紀元前百万年」よりもトカゲの方が好戦的で、ワニに首とか胴体とか咬まれていてもお構いなしに咬み付き返すのだ。
この対決は今まで見てきた中で最高峰のバトルであったが、本作自体は別にトカゲ特撮を売りにしているわけではない。
それよりもむしろ秘境冒険物としての映画化と言った方が、より趣が近いだろう。
そしてその試みは間違っていなくて、実際冒険映画として結構面白く作られている。
この頃の時代に作られた映画って、まだ映画が娯楽の王様と言った感じなので、観ていてワクワクするような気持ちになる映画が多い。
なのでこういった冒険物は、この時代の空気にジャンルとしてピッタリはまる印象がある。
だが同時にのんびりとした吞気さも併せ持っていて、恐竜がいるかも知れない秘境で野営しているのに
現地のガイドがギターを弾いて歌ったりするのには、緊張感が無さ過ぎだろと突っ込んでしまったね。
この秘境の危険さを一番知っている枠柄なのにねえ。
でもまあそんな点も含めて、この映画の娯楽性を楽しむのが一番である。